マンションの壁がコンクリート!問題点とインテリアの工夫

最終更新日:2019/04/19

デザイナーズマンションの中でもよく目にするコンクリート打ちっ放しの物件は、おしゃれなイメージがあり憧れている方も多いのではないでしょうか。

しかし、実際にはコンクリートならではの住みにくさもあります。

また、画鋲もさすことができないほど頑丈な壁なので、インテリアの楽しみ方にも工夫が必要です。

この記事では、コンクリート打ちっ放しのマンションの特徴とインテリアの楽しみ方をまとめました。

壁も床もコンクリート!コンクリート打ちっ放しの特徴

「コンクリート打ちっ放し」とは、構造体であるコンクリートをむき出しのまま仕上げとするもので、壁や床はコンクリートでできています。

なんといっても意匠性の高さが最大の魅力で、コンクリートのクールな素材感が、ワンランク上のインテリアを演出してくれます。

柱のない大空間が広がり、開放感があるのも特徴です。

そのほか、防音性に優れているため隣の部屋の生活音が聞こえにくい点、耐火性・耐熱性に優れているため災害に強い点も魅力です。

おしゃれなデザイナーズマンションにもコンクリート打ちっ放しの物件が多いだけあり、賃貸物件の場合は家賃が割高になる傾向があるものの、特に若い世代に人気が高いです。

しかし、これらのような良い点だけではなく、コンクリート造ならではの住みにくさもあります。

次項からは、コンクリート打ちっ放しのマンションのデメリットとなる点を取り挙げ、快適に暮らすための方法をご紹介していきます。

後半ではインテリアを楽しむためのコツもお伝えします。

暑い・寒いコンクリートのマンションで快適に暮らす方法

コンクリートは熱伝導率が高いため、外壁・内壁ともにコンクリート打ちっ放し仕上げの場合、外気の影響を受けやすいです。

そのため、夏は暑く、冬は寒いことがデメリットになります。

そんな暑さ・寒さの対策として、まずは「カーテン」の工夫をしてみましょう。

遮熱性の高いカーテンは、夏は涼しく冬は暖かい優れものです。

生地が厚く、丈が長いものを選ぶと、さらに体感温度が変わってくるでしょう。

また、デザイナーズマンションに多い窓の大きな物件では、窓から熱気や冷気が伝わってくることもあり、光熱費がかさみやすいです。

窓からの熱気・冷気を感じる場合には、「断熱シート」を取り入れてみることをおすすめします。

高い断熱効果を持ったシートを利用すれば、冷暖房効率も上がり電気代の節約にもつながるでしょう。

断熱シートには、夏用・冬用・オールシーズン用のものがあります。

水だけで貼れる手軽なものもあるので、住まいの状況に応じてシーズンごとに貼り替えてみるのも良いですね。

コンクリートは結露しやすい!カビ対策も忘れずに

コンクリート打ちっ放しのデメリットに、結露やカビが発生しやすいということも挙げられます。

もともとコンクリートは、砂や砂利をセメントと水で混ぜて固めたものであるため、その水分が乾燥するまでには5年以上かかると言われていて、コンクリート内部はジメジメしています。

また、コンクリートは吸水性が良く表面から水分を吸い込みやすい性質があり、さらに染み込んだ水分を内部に溜め込みます。

これらが理由となり、結露しやすく、結露した状態を放置するとカビの原因になります。

酷い場合には、壁だけでなく室内のさまざまな場所にカビを発生させる事態となってしまうかもしれません。

健康に悪影響を及ぼさないためにも、除湿器を活用するなどしっかりとした対策をとる必要があります。

また、クローゼットの中は特に湿気が溜まりやすいので、除湿剤を置くことに加え、衣類を収納しすぎないような注意も必要です。

サーキュレーターを使って、クローゼットの中やお部屋全体の空気を循環させるのも良い方法です。

次項からは、賃貸マンションでもできる、コンクリートの壁を活用したインテリアの楽しみ方をご紹介していきます。

コンクリートの壁に「時計」を掛けたい!

ここからは、コンクリート打ちっ放しのマンションで、インテリアを楽しむコツをご紹介していきます。

当然のことですが、コンクリートはかたく画鋲すらさすことができません。

そのため、壁に時計やアートを飾ったりするには少し工夫が必要です。

ここでは、インテリアに欠かすことができない「時計」の掛け方をご紹介します。

以下でご紹介する便利なアイテムを利用すれば、時計を掛けるフックを簡単に取り付けることができます。

【ティーライフ:コンクリートフック】

スウェーデン生まれのシンプルなデザインで、表面に出ているピンをかなづちで叩きこむだけで、コンクリートの壁にも簡単に設置できます。

針のような小さな穴が4か所あく程度なので、ビスや釘をさすより取り外した後の穴が目立たないでしょう。

耐荷重2kg、3kg、5kgがあるので、お持ちの時計の重量に合ったものをお選びください。

また、賃貸物件にお住まいの場合は、念のため家主へ相談し許可を得てから行うようにしましょう。

賃貸マンションでもできる!コンクリートの壁にアートを飾る方法

コンクリート打ちっ放しはただでさえおしゃれな空間ですが、さらに手を加えて自分好みのインテリアにしたいですね。

壁に写真やポストカードなどの「アート」を飾るというのも良いアイディアです。

気軽に穴をあけることのできないコンクリートの壁には、スチレンボードと貼って剥がせる粘着テープを利用しましょう。

スチレンボードは、100円ショップやホームセンターで購入することができます。

貼って剥がせる粘着テープは、【3M:両面テープ コマンド タブ はってはがせる両面粘着】がおすすめです。

スチレンボードにお気に入りの写真やポスターを貼り、壁に飾ってみましょう。

ランダムに並べるのも素敵ですが、並べ方に迷ったら、等間隔に並べるのも良いです。

スチレンボードの厚みで立体感が出て、まるで写真展やアート展のような印象になります。

フレームに入った写真とは違い、シンプルで写真そのものが引き立ち、おしゃれに見せることができます。

賃貸マンションでも問題なくできる方法なので、ぜひお試しください。

賃貸マンションでもOK!コンクリートの壁にある「ピーコン穴」を活用

最後に、コンクリートの壁にある「ピーコン穴」の活用術をご紹介します。

ピーコン穴とは、コンクリートを打設するときに型枠を固定するために取り付けた金具跡です。

物件によっては、その穴をあけたままネジが見えている状態の場合もあります。

このピーコン穴を活用すれば、例え賃貸マンションであってもインテリアをさらに自由に楽しむことができます。

(ただし、ピーコン穴が穴埋め補修されている場合を除きます)

ピーコンフックをピーコン穴に固定することでフックとして使用でき、時計やアートを飾ることはもちろん、さまざまな方法でインテリアを楽しめます。

例えば、長いピーコンフック【KYA:P-ConeHook フックL】を固定すれば、かばんや服を掛けたり、ハンガーフックとして活用できます。

さらには、ピーコン穴に高ナットと長ネジを装着し、そこに板を固定すればオリジナルの棚を作ることもできます。

ピーコン穴は、アイディア次第でさまざまな使い方ができるので、ぜひ活用してみてください。

おしゃれで心地の良い暮らしを!

コンクリート打ちっ放しのマンションはおしゃれで魅力的な一方、性質上どうしても問題となる住みにくさがあります。

また、壁には気軽に穴をあけることができないので、インテリアの自由度が低くなってしまうという面もあります。

しかし、コンクリートのデメリットとなる性質を理解し、対策をすることで快適な暮らしを送ることができるはずです。

また、工夫次第でインテリアも楽しむことができます。

コンクリート打ちっ放しのおしゃれなお家で、ぜひ心地の良い暮らしを楽しんでください。