キッチンの床材をタイルにしたい!メリット・デメリットとは

最終更新日:2019/04/28

おしゃれなキッチンに憧れを持つ方は、床材にタイルを使用したいと考える人も少なくないでしょう。

やはり、本物のタイルを使用することは、贅沢であり特別な高級感を得られます。

しかし、タイルにはメリットがある反面、デメリットもあることを忘れてはいけません。

では、キッチンの床材にタイルを使用するとどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

詳しく解説していきましょう。

キッチンに採用される床材の主な種類と特徴

キッチンに使用される床材には、主に5つの種類があります。

・フローリング
・タイル
・フロアタイル
・クッションフロア
・コルク

この中でも、日本の住宅でよく採用されているものがフローリングです。

フローリングと言っても一枚の天然木で作られた無垢材と、合板などで構成される複合フローリングがあります。

特に、合板フローリングは低価格ながらバリエーションも豊富であるため、最も採用されている床材の1つと言えるでしょう。

ただ、水に関してはあまり耐性がなく、シミとして残りやすいのが難点です。

今回取り上げるタイルは、高級感がありデザイン性が高く、幅広い方に人気があります。

また、タイルは耐久性や耐水性が高く、掃除がしやすいため、キッチンには適している床材の1つとして知られています。

タイルと似ているものでフロアタイルがありますが、これは木目や石目柄、タイルなどの凸凹とした立体感も再現したもので、見た目や質感がリアルなのが特徴です。

比較的硬く、耐久性にも優れており、デザインも豊富です。

ただし、熱に弱く、床同士を繋ぐつなぎ目から浸水してしまう可能性もあります。

また、本物のタイルと比べてしまうと若干のチープさは否めないかもしれません。

その他、クッションフロアは手ごろな価格、デザインが豊富なのが特徴です。

しかし、耐久性は比較的弱く、油などの汚れがつきやすく落ちにくいという特徴があるため、キッチンにはあまりおすすめできないかもしれません。

ほかにもコルクは、耐久性や吸音性、断熱性が高いという特徴があり、適度な弾力性があるため長時間立っていても脚や腰に負担が少ないという特徴がある一方で、汚れやすく落ちにくいという特徴もあります。

タイルはキッチンの床にピッタリ!メリットとは

キッチンの床材にはさまざまな種類がありますが、今回取り上げるタイルはキッチンの床材としては向いていると言えます。

先ほどお伝えしたように、タイルには、耐久性耐水性に優れている素材です。

特にキッチンは油を使って調理をしたり、水を扱うため、これらが飛びやすく汚れがつきやすい部分です。

タイルはさっと水拭きするだけで、ベタベタ感も残りにくいですし、水あとが残ってしまう心配もありません。

汚れがひどいときは、洗剤をつけてブラシなどでゴシゴシ擦ることも可能ですので、お掃除のしやすさで言ったら一番と言える素材かもしれませんね。

ただし、タイルとタイルの繋ぎ目にある目地は汚れがつきやすいので、白い色の目地を選択してしまうと汚れが気になってしまうことがあります。

キッチンに採用する際は、汚れが目立たない黒や濃いグレーなどの目地がおすすめです。

また、ランニングコストがかからないという点もメリットとなります。

フローリングの場合、定期的にワックスやオイル塗装などを行う必要がありますが、タイルはそういったお手入れも不要です。

また、フローリングの場合、傷みが激しい場合は張替えなどの必要がありますが、タイルは非常に頑丈であるため、よほどのことがない限り割れてしまうこともありません。

陶器と同じようなものですので、扱い方によっては数十年~百年程度まで使用することも可能でしょう。

*これはタイル単体に関しての年数ですので、タイルとタイルの間にある目地は劣化してしまう可能性はあります。

タイルのメリット!経年変化がなく夏は涼しく過ごすことができる

日本の住宅で多く採用されているフローリングは、長時間同じ場所にラグやカーペットを敷いておくと、いつの間にかラグを敷いていた部分とそうでない部分の色が変わってしまった、なんてこともあるでしょう。

特に無垢フローリングに関しては、経年変化しやすいためラグやマットを敷いていた境目が目立ってしまうことがあります。

その点、タイルは経年変化がほとんどない素材です。

ですから、ラグやキッチンマットを敷きっぱなしでも床の色が変わる心配がありません。

ほかにも、タイルは夏場は涼しく過ごすことができる、ということがメリットとして挙げられます。

キッチンは火を扱う場所ですから、温度が上昇しやすく特に夏場の調理は大変だと思います。

そのため、少しでも涼しい環境であることが望ましいですよね。

タイルに触れてみるとわかりますが、ひんやりとしているため、暑い時期は素足で歩くととても気持ちがよいのです。

キッチンにタイルを採用するメリット!やっぱりおしゃれ!

キッチンにタイルを採用したいと考えている方の多くは、やはりその見た目に魅力を感じるのではないでしょうか。

タイルが持つ見た目の高級感は、床材の中でもトップクラスです。

また、デザインや色なども豊富に取り揃えられていることから、お部屋のインテリアとも合わせやすいのです。

清潔感のある白いタイルや、シックな印象の黒やグレーのタイル、また温かみのあるテラコッタなど、ご自分のお好きなものを選んでみましょう。

また、タイルと言っても長方形や正方形のものから、デザイン性のある六角形タイルや柄の入ったものなど、形も大きさ、デザインも多種多様です。

さらに、組み合わせ方が自由であるのも見逃せない点でしょう。

例えば、白いタイルと黒のタイルを交互に組み合わせれば、アメリカンダイナー風のレトロでカッコいいキッチンに近づけることができます。

このようなことから、タイルはキッチンをおしゃれに見せたい、こだわったキッチンに仕上げたいという方に人気があるのです。

タイルはメリットだけじゃない!デメリットを理解しておこう

キッチンの床材としては、向いているタイルですが、実はいくつかデメリットも存在します。

床材にタイルを採用する前に、デメリットについてよく理解しておきましょう。

●硬い

タイルは非常に頑丈であり、硬い素材になります。

そのため、誤って陶器お皿や茶碗をタイルの上に落としてしまった場合、高い確率で割れてしまうことになるでしょう。

クッションフロアやコルクのような弾力性があるものは、落としてしまったとしても割れてしまうことが防げる可能性は高くなりますが、硬い素材であるタイルの場合はそうもいきません。

●ものによっては滑りやすい

タイルによっては表面がツルツルとしており、滑りやすい場合があります。

ツルツルとしたもので言ったら、大理石調などのタイルですね。

キッチンは水や油を扱う場所ですから、知らぬ間に床が水で濡れてしまったり、油が床に跳ねてしまうことも考えられます。

これらに気づかずに踏んでしまった場合、滑って転倒してしまう可能性があります。

できれば、表面が凸凹しているタイプや、すべりにくい素材のタイルを選ぶようにしましょう。

キッチン床にタイルを採用するデメリット

続いて、キッチンの床にタイルを採用する場合のデメリットについて見ていきましょう。

●冷たい

前にメリットとして、「夏場はひんやりとして気持ちがよい」ということをお伝えしましたが、一方で冬場は冷たく足元が非常に冷えやすいことがデメリットとして挙げられます。

エアコンの暖房だけでは間に合わないことが想定されますから、床暖房の取り入れをおすすめします。

実は、タイルという素材は熱伝導がよく床暖房との相性がよいとされています。

タイルの熱伝導率は、なんとフローリングの約10倍高いと言われています。

快適にキッチンで作業するためにも、積極的に床暖房を取り入れることを検討されてみてください。

●コストがかかる

本物のタイルを床材に使用すると、高級感があり見栄えもよいです。

しかし、基本的にクッションフロアやフローリングなどに比べるとコストがかかるため、この点もデメリットとなるでしょう。

タイルによって、値段は大きく変動するようですので、ご自分の予算も含め気に入ったタイルが見つかるとよいですね。

キッチンの床にタイルを採用するときはデメリットも含め検討すること

こだわったキッチンに仕上げるために、床材をタイルにする人も多いです。

タイルは見た目の高級感や、お掃除が楽であること、耐水性耐久性に優れていることからキッチンに向いている素材であると言えます。

しかし、タイルならではのデメリットもありますので、この点もよく考えておくとよいでしょう。