建て売り住宅と異なり、新築注文住宅は自分達で全てのことを決める必要があります。
そして、快適な生活をおくるためにも、照明は非常に重要な要素の一つです。
メインスペースとなるリビング、食卓を囲むダイニング、寝室、トイレ、お風呂などあらゆる照明を決める必要がありますが、今回は主にキッチン照明について取り上げていきます。
意外と見落としがちなキッチン照明の選び方や色、組み合わせ方に加え、キッチンにおすすめの照明器具までご紹介していきます。
新築のキッチン照明は安全性を第一に考える
キッチンは、調理をしたりお皿に料理を盛り付けたりと、主に作業スペースとして使用します。
新築を建てるにあたり、「キッチン照明はおしゃれなものを取り付けたい」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、単純に見た目だけで選んでしまうと、作業がしにくかったり十分な明るさを得ることができない可能性もあります。
キッチンは、火や刃物を扱う場所であり、一歩間違えると大惨事にもなりかねません。
そのため、キッチン照明はしっかりと明かりを確保できるものを大前提とし、慎重に選ぶ必要があります。
それに加え、おしゃれなデザインのもの、お掃除がしやすいことも大切なポイントになるのではないかと思います。
基本的に、キッチンの照明はダウンライトやキッチンライトなどのメイン照明で明るさを得て、作業を行うスペースの明かりを手元灯で確保するのがポピュラーになっています。
新築のキッチン照明、シンプルなものがお好みなら!
新築のキッチン照明にはどのようなものが採用されているのでしょうか。
ここからは、キッチン照明に主に使用される照明の種類や特徴をそれぞれご紹介していきます。
●キッチンライト
天井に直接取り付けるキッチンライトは、昔からメインの照明として使用されています。
一度は見たことがある細長い形の照明です。
昔は蛍光灯が使用されていましたが、現在ではLEDも増えてきています。
キッチンライトは広範囲を明るく照らしてくれるため、作業を快適に行うことができるでしょう。
また、メイン照明としてだけでなく、手元灯としても利用されています。
一昔前のキッチンライトをイメージしてしまうと、見た目が悪いと思われる方も多いかもしれませんが、最近では、スタイリッシュな薄型のデザインも増えてきています。
●ダウンライト
天井に埋め込む形のダウンライトは、天井をフラットに仕上げることができるため、すっきりと見せたい方におすすめの照明です。
また、ホコリが溜まりにくいためお掃除の手間が掛からないというメリットがあります。
メイン照明としても、手元灯としても活用することができます。
デザイン性がよくおしゃれな照明が好きなら!
続いて、新築のキッチンに最適な照明をご紹介していきます。
●スポットライト
スポットライトは、一定部分へ明かりを強調したり、光を壁に反射させることで広がりをもたせる特徴があります。
そのため、メイン照明や手元灯はもちろん、間接照明などにも適した照明です。
また、ダクトレール付きのスポットライトでしたら、光の角度や位置を簡単に変えることができますので、空間にさまざまな演出を与えることができます。
ただし、吊り戸を開けたときに照明にぶつかってしまうことのないよう、設置場所やサイズに注意しましょう。
●ペンダントライト
コードやチェーンで、天井から吊り下げるペンダントライトは、デザイン性に優れたものが多く、個性や雰囲気を演出することができます。
素材も、ガラス製や木製、ホーロー製、布・ファブリック製、和紙などさまざまです。
ただ、キッチン周りはただでさえ汚れやすい場所ですから、お掃除のことを考えると、布・ファブリック製や和紙などは避けたほうがよいかもしれませんね。
また、ペンダントライトは、照らす部分までの距離が必然的に短くなるため、メイン照明としてではなく手元灯として利用されることが多いです。
1つあるだけで、おしゃれな雰囲気を演出してくれるため、新築のキッチンで取り入れる方も多い人気の照明です。
キッチン照明の組み合わせ方
新築のキッチンに取り付ける、最適な照明の種類が理解できたところで、照明の組み合わせの例をご紹介しましょう。
ここでは、日本の住宅でも多いカウンターキッチンを例として挙げていきます。
①メイン照明にダウンライト、手元灯をペンダントライトにした例
オープンキッチンで吊り戸などない場合、空間をすっきりと広々見せるために、ダウンライトをメイン照明として設置するのもおすすめの方法です。
ただし、ダウンライトは1つだけですと明かりが足りないことも多いので、キッチンの幅に合わせて複数設置しましょう。
メイン照明をダウンライトにした場合、手元灯をペンダントライトにするとインテリアのアクセントになりつつ、手元の明るさをしっかりと確保することができます。
②メイン照明にキッチンライト、手元灯をダウンライトにした例
しっかりとした明るさを確保したいのなら、メイン照明にキッチンライトを取り入れてみてはいかがでしょうか。
キッチンライトは広範囲に光を届けることができるため、作業スペースには最適です。
最近では、スタイリッシュなものも増えてきているので、インテリア性を損ねることも少なくなっています。
また、手元灯にダウンライトを設置することで、よりすっきりとしたキッチンに仕上げることができるでしょう。
メイン照明と手元灯の両方をデザイン性のあるものを選んでしまうと、全てそうとは言い切れませんがものによってはごちゃごちゃとした雰囲気になってしまう可能性も考えられます。
複数の照明を組み合わせるときは、明るさをしっかりと確保できるか、またバランスよく設置できるのかをよく考えておきましょう。
キッチン照明は明るさだけでなく色にも注目しよう
続いて、キッチン照明の色に注目してみましょう。
新築でのキッチン照明は、明るさも非常に重要なポイントになりますが、実は色もとても重要なポイントです。
照明の色は主に5つの種類があり、「電球色・温白色・白色・昼白色・昼光色」に分けることができ、これらの色にはそれぞれ適したシーンが存在します。
この色の中でもよく採用されているのが、「電球色・昼白色・昼光色」の3つです。
簡単にご説明すると、以下のような特徴があります。
●電球色
・オレンジの色味をした温かみのある光
・リラックス効果や食材を美味しく見せる効果がある
・3つの中で最も暗く、手元が見えにくいことがある
●昼白色
・自然光に近い色で、白っぽい光
・人間が最も慣れた色であり、十分な光を放つため場所を選ばず使用できる
●昼光色
・青みを帯びた色で、すっきりとした色
・集中力を高める効果があるため、勉強部屋や書斎部屋に最適
・明るく見やすいが、長時間作業を行うと目が疲れやすい
オレンジ色の電球色は、リラックスできる空間を演出したり、料理を美味しく見せるなどの効果があります。
そのため、温かみのあるキッチンにしたい方は、電球色を選ぶ方も多くいらっしゃいます。
しかし、昼光色や昼白色と比べると、どうしても暗くなりがちですので、作業する際に見えづらいなどのデメリットもあります。
前にもお伝えしたように、キッチンは火や刃物を扱う場所ですから、細かいところまで見える十分な明るさは必要です。
また、食材の状態を確認する意味でも、電球色よりも昼白色や昼光色のほうが色を確認しやすいため、キッチンには適しているという考えもあります。
電球色をキッチンに採用することにもメリットがありますので、メイン照明を電球色にし、手元灯を昼白色や昼光色を採用するという方法も良いかもしれません。
キッチンは、毎日使う方も多いでしょうから、作業のしやすさを考えながら照明の色を選んでみてください。
新築のキッチンにおすすめ!おしゃれな照明器具
新築に設置するキッチン照明、どうせならおしゃれなものを選びたいという方も多いでしょう。
最後に、キッチン照明としても最適なおしゃれな照明器具をいくつかご紹介します。
●インターフォルム:Bistro-avanti ペンダントライト IF-LT-8302-8
参考価格:10,131円(税込み)
シェードがレトロな雰囲気を醸し出すペンダントライトのご紹介です。
深めのシェードには、電球が2灯+常夜灯、プルスイッチが付いており、手元灯としても十分な明るさを確保することができます。
カラーはグリーンとアイボリーから選ぶことができます。
●SPOTS:スポットライト MS-402
参考価:17,280円(税込み)
ダクトレールにミニレフ球を5つ組み合わせた、シンプルながらスタイリッシュなスポットライトです。
角度や位置を調節することが可能ですので、必要に応じて変えることができます。
カラーはホワイトとブラックから選ぶことができます。
失敗しない照明選び
新築を建てる際に、重要となるのが照明選びです。
キッチンの場合は、手元に十分な明るさが届いているか、また作業しやすい明るさがしっかりと確保できているかを重点的に考える必要があります。
その上で、おしゃれでインテリア性の高いものを選んでみてください。
特にペンダントライトなどは、1つあるだけでおしゃれな雰囲気を作ってくれますので、キッチン照明におすすめです。