ナチュラルインテリアは定番人気ですが、日本の賃貸のお部屋は生活感が出てしまいがちで、おしゃれな雰囲気になりづらいですよね。
しかし、ポイントを押さえれば、大がかりな作業はしなくてもナチュラルインテリアがつくれます。
週末だけでインテリアを完成させることも可能です。
それでは、一緒にナチュラルインテリアのお部屋づくりをしていきましょう。
ベースが大事!賃貸のお部屋を白いキャンパスにしよう
賃貸のお部屋でインテリアの完成度を高めるには、やはり生活感をなくすことが第一です。
しかし、生活感を完全に消そうとして無理に覆い隠そうとすると、「頑張ってる感」や「不自然さ」が出てしまい、かえってナチュラルさから離れていってしまいます。
お化粧で言えば、ファンデーションの厚塗り状態ですね。
それでは、どのようにしていけばよいでしょうか。
まず準備として、覆い隠せないほどの生活用品があるのであれば、まず、すべてを収納できるくらいまでに数を減らしましょう。
それでもお部屋に物があふれてしまうならば、思い切って倉庫スペースをつくって隔離するのもひとつの方法です。
そして、「ここだけはインテリアを決めたい」という範囲を決め、白いキャンパスをつくっていきます。
そして、キャンパスが整ったあとに家具を整えてインテリアの土台をつくり、その上にグリーンや小物を置いて、ナチュラルインテリアを完成させていきましょう。
大型家電をナチュラルインテリアになじませるには?
家電のプラスチックの質感、コードなどの配線は、生活感が出る原因のひとつです。
特に大型家電のエアコンは目につきやすいため、白いキャンパスづくりは、まずここから取り組んでみましょう。
室内機全体をカバーで覆ったり、マスキングテープなどを用いて表面にシールなどを貼り付けている例を目にしますが、これには注意が必要です。
カバーによって空気が出入りするところを塞いでしまうと、ショートサーキットという循環不良を起こしやすく、エアコンが機能低下してしまいまいます。
だからといって、運転のたびにカバーを取り外すのも不便です。
そして、室内機全体に粘着するものを貼るのも、機械熱や紫外線によってシミや跡になりやすいので、特に賃貸の設備である場合はオススメできません。
そこで、機能的に影響が少ない前面パネルのみに、四角だけ貼り付ける形で布を貼りましょう。
布の生地は、表面の光沢感を消し、ナチュラルインテリアにも馴染む「生成り」のものがおすすめです。
テーブルランナーはサイズ的にもちょうどいいので、そのまま使えそうです。
くれぐれも、可動部や空気が循環する部分、そして電源接続付近は避けて貼ってください。
さらに、掃除の度に、テープを新しくして布を貼りかえるとベストです。
次に、エアコンの配管です。
ここが隠れるだけでも、ある程度の生活感は消えます。
同時にインテリアの一部にもなるように、配管はフェイクグリーンで隠しましょう。
配管が化粧カバーで覆われている場合は、室内機と同じ要領で布を貼った上に、フェイクグリーンをボンドなどで貼り付けると、より生活感が隠せてナチュラルな雰囲気になります。
配管がむきだしになっている場合は、配管に麻紐をややゆるく巻き付けて、その紐にフェイクグリーンを通すとよいでしょう。
これらの方法でしたら、賃貸でも原状回復しやすく、エアコンの機能も保ったままナチュラルインテリアになじませることができます。
同じ大型家電に冷蔵庫や洗濯機がありますが、これもエアコン同様、機能に影響のない範囲でインテリアになじませるのがよいでしょう。
あえて何もしないという方法もあります。
その代わり、近くにグリーンなどを置いてそちらに目がいくようにしたり、マグネットなどを取り払ってきれいに掃除していれば、悪目立ちしなくなります。
賃貸によくある悩み!コンセント・コード・ブレーカーの生活感の隠し方
電気関係の設備や部品は、ナチュラルな雰囲気を壊しがちです。
しかし、賃貸のお部屋では、よく目にするものですから気になってしまいます。
まず目につくのはコンセント関係です。
古い賃貸だと特に、コンセントカバーやスイッチカバーが黄ばんでいたり、デザインが野暮ったくて気になります。
そこで、カバーを取り換えてみましょう。
カバーは、大型インテリアショップや100円ショップでも手に入るので、お気に入りのものを見つけてください。
複数付け替える場合は、全て同じデザインにすると、インテリアに統一感が出ます。
付け替えは簡単で、ネジを抜いたりして既存のカバーを外し、新しいカバーを取り付けるだけです。
さらに、ナチュラルな雰囲気を出すために、カバーの材質は木製や陶器製がよいでしょう。
ちなみに、元のコンセントカバーは退去時まで保管しておくのをお忘れなく。
次に、コード類に関しては、コードを隠せる専用のボックスなどを用いるとよいでしょう。
それでもコードが表に出てしまう場合は、コードをゆるく束ねた上で、包帯を巻き付けてしまいましょう。
周囲のインテリアに合わせて、白だけでなく、茶色の包帯を選んでもいいですね。
あとは束ねたコードに、包帯を巻き付けて端を固定するだけです。
ただし、断線の恐れのない新しいコードであることが前提です。
包帯は、コンセント付近を避け、きつく巻き付けたり重ね巻きをせず、通気性が保たれる状態にしてください。
これで、コードの無機質な感じは、布の質感で隠すことができました。
最後に、ブレーカーです。
これは、エアコンと同じ要領で布を貼りつけて隠します。
ブレーカー上部に、マスキングテープと両面テープを用いて布を貼りつけ、前面に垂らします。
ランチョンマットならちょうどいいサイズなので、そのまま使えそうですね。
布を垂らしたら、いざブレーカーを使う時に慌てないよう、布を巻き上げて固定するためのクリップを挟んでおくとよいでしょう。
造花のついたヘアピンを使うと、インテリアのアクセントにもなります。
さて、ここまでできたら、白いキャンパスはだいたい整ってきたと思います。
次は家具を整えて、インテリアの土台づくりです。
家具でナチュラルインテリアの土台づくり
家具は、そのお部屋の主役になるものでもありますが、ナチュラルインテリアを目指すなら、統一感が大切です。
なるべく色や質感をあわせて、悪目立ちする家具がないようにしましょう。
家具の材質は、木製、天然石(または天然石風)、布製が最適です。
色は、アースカラーと呼ばれる茶系や緑系のものがよいでしょう。
ただ、それらの条件を完璧にそろえる必要はありません。
合板の安い家具でも、トータルで見て違和感のないものであれば大丈夫です。
例えば、パイン材など明るめの色の木製テーブルをメインに置く場合、サイドに置く棚は、真っ白なプリント板のカラーボックスでも大きな違和感はありません。
これは、明るい色のトーンが合っているからです。
また、賃貸のお部屋であれば白い壁紙が多いと思いますが、周囲の色に溶け込んで主張しないことも理由です。
もし組み合わせに困ったら、服のコーディネートをイメージしてみてください。
一点だけ本革のジャケットを着て、あとはフェイクのものでも、色やデザインの雰囲気を合わせてコーディネートすれば、全体的に統一感が出ます。
どうしても組み合わせの悪い家具があったとして、家具を新調することもできない場合もあります。
布やシールを貼ったり、塗装する手もありますが、きれいな仕上がりにならなさそうであれば、無理をすることはありません。
一点ずつ改造するよりも、合わない家具だけ離して配置したり、バラバラなデザインの家具を集めて置き、その前に大きなファブリックボードを立てかけて隠すなどした方が、野暮ったくならずに雰囲気を整えられます。
こうして家具を整えたら、ナチュラルインテリアの土台ができました。
家具が主役のインテリアを計画していた場合は、すでにお部屋の雰囲気が完成に近づいているのではないでしょうか。
グリーンを置いて賃貸のお部屋をよりナチュラルに
ナチュラルインテリアに欠かせないのが、観葉植物などのグリーンです。
ひとつ大きな鉢植えの植物を置くだけでも、ぐっとナチュラルな雰囲気が出ます。
賃貸のお部屋の無機質さや、ここまでの作業で隠しきれなかった生活感からも目をそらせますし、お部屋の心地よさもアップします。
それでは、手軽に取り入れられるおすすめの植物と、その置き方についてお伝えしていきます。
どこでも置ける便利なグリーンは、エアープランツです。
お世話が簡単ですし、そのまま置くことができるので、清潔にしたいベッドサイドや水周り、そして高い場所にも置けます。
そして、定番のアイビーもおすすめです。
環境に強く、少しの光でも、きれいな緑の葉を出してくれます。
水だけで育てられるのもいいですね。
ひと手間加えると、さらに可愛くなります。
プラスチック製のかわいい容器にハイドロボールを入れて、そこにアイビーを植えましょう。
そして容器を麻紐でしっかり固定したら、ハンギングプランツの完成です。
賃貸の場合は、家具などから吊るすとよいでしょう。
落ちると悲惨なことになるので、容器を軽く小さめにするのがポイントです。
アイビーは生命力が強く、成長も早いですから、根が詰まってきたら鉢や花瓶に替えて、置きグリーンにしていきましょう。
また、キッチンでハーブなどを育てるのもいいですね。
水だけでも育てられて頑丈なものが多いので、こちらも簡単に取り入れやすいです。
グリーンの配置は、あちこちに分散させるのではなくエリアごとに集めて置くと、お世話がしやすく、インテリアもスッキリして見えます。
いよいよ仕上げ!インテリア小物を配置しよう
それでは、最後にインテリア小物を用いて、ナチュラルインテリアを完成させていきましょう。
あなたは、どんなナチュラルインテリアが好みですか?
お気に入りの物をゴチャゴチャさせて飾るのが好きな方もいれば、アクセントとしてスッキリ飾りたい方もいるでしょう。
しかし、どのテイストのインテリアでも言えることですが、生活するお部屋である以上、不便を感じるインテリアは、いくら見た目が素敵でも、次第に嫌なイメージがついて気に入らなくなってしまいます。
まずは自分の生活に合わせてナチュラルインテリアのテーマを決めましょう。
テーマが決まったら、次はインテリア小物を置くスペースを決めます。
生活の邪魔にならず、いつでも目に入る場所がベストです。
賃貸の場合、お部屋を汚しにくい場所というのもポイントです。
メインにするインテリア小物は、やはり自然を感じられるものがよいですね。
天然石や岩塩、流木のオブジェなどは、インテリアショップや通販で比較的手に入りやすいものです。
自分が心地いいと感じる物を集めて、飾っていきましょう。
グリーンと組み合わせて飾ると、よりナチュラルな雰囲気を演出できます。
そこにストーリー性をもたせて飾るのも素敵です。
例えば、ハウス型のオブジェの背後にグリーンや石を並べると、森の中で小人が生活しているような世界観が出ます。
この場合は、いい意味での生活感ですね。
心が和む小物の飾り方は、ナチュラルインテリアをつくる際に大事なことです。
あえてゴチャゴチャさせたインテリアにしたい場合も、ルールを決めて飾れば、心地よい空間にすることができます。
このようにしてインテリア小物を飾り、自分好みのナチュラルインテリアを完成させましょう。
楽しくナチュラルインテリアをつくろう
お部屋づくりは、やろうと思えばどこまでも追求できるものですが、賃貸のお部屋だと制限がありますし、やりすぎて生活が不便になってしまっては本末転倒です。
賃貸のお部屋の場合はポイントだけおさえて、楽しくお部屋づくりをしていきましょう。
きっとその気持ちが表れた、心地よいナチュラルインテリアが完成するはずです!