玄関の照明は何色?電球色と昼白色の特徴を知り上手に選ぼう

最終更新日:2019/06/04

多くの家庭の玄関では、照明に電球色か昼白色を採用することが多いでしょう。

玄関の照明の色は大体において好みで決めるものなので、特にどちらにするべきということはありません。

しかし、使い方によっては「こちらの色が向いている」という考え方の基準になるものはあります。

ここでは、玄関で選ばれやすい電球色と昼白色の特徴や、どのような場合にどちらの照明を採用すると良いのか、といったことをご紹介しましょう。

電球色と昼白色はどんな場面で使い分ける?

玄関でおすすめの照明を考える前に、電球色と昼白色の特徴と、どのような場面で使い分ければ良いのかということを考えてみましょう。

一般的な家庭で使われる照明は、大きく分けて4種類です。

青っぽく見えるクールな明かりが昼光色、太陽のような自然な明かりが昼白色、オレンジ色の暖かい明かりが電球色、そして昼白色と電球色の中間にある温白色です。

この中でも、一般家庭の照明としてよく使われるものが昼白色と電球色だと考えられます。

昼白色の特徴は、自然な明かりでものや色がよく見えやすいことから、個人のお部屋や調理をするキッチン、洋服を決めるウォークインクローゼットなどで使われることが多いことが挙げられるでしょう。

一方で電球色は、暖かくリラックスできる明かりということで寝室やトイレ、お風呂に使われたり、ムードのあるお部屋にすることができるので、食事をとるダイニングに使われたりすることが多いものです。

リビングに関しては一番好みが表れるのでどちらも採用されていますが、玄関に関しては、どちらかといえば電球色のほうが好まれる傾向にあります。

冒頭で述べた通り、照明の色を決める時にはほとんどの方が好みで選びます。

玄関を暖かくリラックスする空間にしたいのか、隅々までよく見えるすっきりとした空間にしたいのか、照明によって大きく変えることができます。

次の項から、玄関の中から玄関ポーチまでの場所ごとに、おすすめの色をご紹介します。

玄関の内側には電球色と昼白色のどちらがおすすめ?

玄関の内側の靴を脱ぎ履きする場所で、一般的には三和土と呼ばれる場所があります。

そこでは、天井の真ん中あたりに照明がひとつ付いていることが多いものです。

ここには、昼白色と電球色のどちらがおすすめなのでしょうか。

玄関は家族が帰ってくる時に暖かく迎えられるようにと、電球色を採用している家庭が多く見受けられます。

夜、仕事や学校を終えて家に帰ってきた時に、電球色のホッとするやさしい明かりのほうを好む方は多いのかもしれません。

一般的な玄関の明かりでは、電球色がもっともおすすめだと考えても良いでしょう。

では、昼白色はおすすめでないのかというと、そんなことはありません。

以下のような場合には、昼白色が向いている玄関だと考えます。

・玄関で全身のコーディネートを確認する場合

・昼間にお客様をお迎えすることが多い場合

・視力の弱い方が家族にいらっしゃる場合

例えば、お部屋に大きな鏡がなくて、玄関に姿見を置いてコーディネートを確認する場合には、太陽の明るさと同じ色味の昼白色が、本来の洋服やバッグなどの色味をしっかりと見せてくれます。

また、昼間にお客様を招くことが多い場合には、玄関がより明るい方が清潔感のある家に見えることもあります。

さらに、照明自体が視力に影響を与えるわけではありませんが、電球色は色のコントラストが弱いので三和土の部分などが昼白色よりは見えにくい可能性があり、視力の弱い方は不便さを感じることがあるかもしれません。

このように、自分を含む家族の普段の生活なども考慮して照明を決めると、より快適に過ごせるのかもしれません。

玄関に続く廊下の照明は同じ色を選んだほうが良い?

玄関の照明を決める時、続く廊下の照明の色を考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

玄関が完全に独立していて、扉で仕切られているような場合には廊下の照明は関係ないと思えますが、一般的な住宅では玄関からリビングまでの間に間仕切りがないことがほとんどです。

間仕切りがない玄関と廊下ならば、照明の色味を同じにしたほうが統一感のある空間となり、違和感を感じることも少ないと考えます。

ただし、先ほど述べた通り電球色は昼白色と比べて全体的にものが見えにくい傾向にあります。

そのため、廊下の隅々まで目が行き届かなくて、掃除などの時に少し見えづらくて不便を感じるという方もいらっしゃるかもしれません。

そのような場合には、玄関を電球色として廊下を昼白色にしても、決しておかしいということはありません。

さらに続くリビングの照明が昼白色であれば、そちらとひと続きの空間とも見えますので問題はないでしょう。

それでも照明の色味がどうしても気になるようであれば、廊下の照明を昼白色にして玄関を電球色、そして廊下の壁に電球色のフットライトを付けることをおすすめします。

フットライトでも通常使いできるくらいに照度の高いものがありますので、日常の行き来ではフットライトを使用し、掃除など明るく照らしたい時には天井の昼白色の照明を使うというように分けてみてはいかがでしょうか。

人感センサー付きのものにすれば、消費電力を抑えることもできます。

シューズクロークは昼白色で隅々まで見やすくしてみよう

さて、近年では住宅を建てる時にシューズクロークを作る家庭も多くあるでしょう。

シューズクロークや土間収納は玄関の隣にあることが基本ですので、廊下と同じように照明の色を合わせたほうが統一感があると考えられる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、シューズクロークに関しては電球色よりも昼白色のほうがおすすめです。

シューズクロークの使い方は、家庭によって異なります。

靴だけをしまうために作る場合があれば、ちょっとした物置や倉庫の代わりとして使う場合もあるでしょう。

例えば、オープンラックで大量の靴を並べた場合、ラックの中では靴自体が陰になっています。

そこへ電球色の明かりを合わせると、濃い焦げ茶と黒などでは見分けが付きにくい可能性もあり、探すのに少し時間がかかる場合があります。

特に、ビジネスシューズなどは色だけではなく形も似ているものが多いので、より間違えやすいと考えられます。

また、ゴルフバッグやベビーカー、場合によってはコートや上着なども収納できる大容量のシューズクロークを使っている家庭もあります。

広ければ広いほどものを探すのは大変ですので、できるだけ明るいほうが分かりやすくて便利ですし、洋服に合わせた上着を探す時にも昼白色のほうが色合わせがしやすいと考えます。

シューズクロークは家族だけで使用する場合がほとんどですので、お客様がいらっしゃる時に照明を使うことはなく、統一感を気にする必要はないでしょう。

玄関ポーチの照明は暖かい電球色が最適!

玄関や廊下など、家の中の照明についてご紹介してきました。

ここでは、玄関ポーチの照明についてご紹介します。

結論から言いますと、玄関ポーチの照明は電球色を採用している方が特に多く、おすすめしたいのも電球色の照明です。

電球色は、前述した通り暖かみがある色なので、家に帰った時に灯った明かりを見てホッとリラックスできるという利点があります。

外の照明を点けるのは夕方以降ですから、暗い中で煌々と明るい昼白色よりも電球色のほうが違和感を感じないということもあります。

コンビニエンスストアやスーパーなど、目立たせたい場所では昼白色が使われることが一般的ですが、一般住宅ならば電球色が周りの家との調和もしやすいと考えます。

それでも、好みとして昼白色のような白っぽい明かりを選びたいという方ももちろんいらっしゃるでしょう。

その場合には、やや照度を下げて明るすぎないような照明を選んでみると良いでしょう。

また、玄関ポーチの照明は扉の横に壁付けされている場合も多いのですが、昼白色を使うのなら天井に埋め込むダウンライトのようなタイプを選ぶと、照射が真下になるために明るすぎるということはありません。

ただし、明るい分陰影が付きやすく、照射されている部分以外で陰になる場所が出ることも考えられますので、広い玄関ポーチならば壁付け照明の方が使い勝手は良いでしょう。

風水で考えてみる!運気の良くなる玄関の照明とは

ここまでは、玄関と玄関周りで使いやすい照明についてご紹介してきましたが、ここでは風水で良いとされている玄関照明についてご紹介します。

自分の好みで照明を選ぶのも良いですが、開運に繋がる照明の色があるのならば、風水で選んでみるのもひとつの方法です。

玄関は風水では特に重要と考えられていて、人だけではなく幸運をも招く場所なので、陽の気に傾けておきたい場所となります。

そのため、玄関はできるだけ明るく清潔感のあるようにしておくことが、開運の鍵となります。

一般的に玄関の方角として運気が良いとされるのは、東南から南になります。

風水では陰陽思想として、太陽の光が差し込む「陽」の方角が東と南、西と北は陰の方角と考えられています。

しかし、当然のことながら玄関の位置が東と南ではない住宅もたくさんありますから、そんな時こそ照明を使って玄関を明るくするのです。

自然な太陽の光に近い昼白色は、風水では玄関の照明として良い色といえます。

しかし、電球色が良くないというわけではなく、できるだけ明るくすること自体が目的となります。

そのため、電球色では暗いと感じた時にはスタンド型の照明を増やしたり、間接照明を利用して明るさを取り入れるようにしてみましょう。

サンキャッチャーを使って太陽光を取り入れるのも吉です。

照明ひとつで家の顔が変わる

同じ照明器具を使っていても、電球色と昼白色では見せる顔が全く異なります。

特に、玄関は家族全員が等しく通る場所であり、お客様も通る機会の多い場所ですから照明を選ぶのに悩んでしまうこともあるでしょう。

明るいけれどリラックスのできる気持ちの良い玄関になるよう、モデルルームなども利用して明るさを確認しつつ、じっくりと選んでみてはいかがでしょうか。