素朴で落ち着いた田舎の雰囲気をインテリアに取り入れたものが、カントリースタイルです。
インテリアテイストでのカントリーは、イギリスやフランスの田舎を中心とした代表的なヨーロッパ系とアメリカンスタイルに分類されます。
ここでは、アメリカンカントリーのインテリアについてご紹介します。
このスタイルを取り入れる際のポイントなどもまとめていますので、ご自宅のお部屋作りの参考にしていただければと思います。
カントリーなインテリアってどんなもの?
お部屋の中のインテリアのテイストで、カントリースタイルやカントリー調という言葉を耳にすることは多いと思います。
この場合のカントリーという言葉は、「国」を意味する語としてではなく「田舎」という意味合いで使用されています。
つまり、カントリースタイルのインテリアというと、のどかな自然あふれる温かさをお部屋の全体の雰囲気として取り入れ、まるで、田舎の家で過ごしているような、どこか懐かしい寛げる空間を演出するお部屋作りということになります。
例えば、家具類でしたら、欧米の伝統的スタイルのものに手作りの温かみをプラスしたものなどが配置されるのが一般的です。
カーテンの素材にはウールやコットンが取り入れられ、ベッドカバーやクッションカバーなどにもハンドメイドのものが好まれます。
全体的に欧米のスタイルを重視していて異国の雰囲気が漂う中で、どこか懐かしさを感じれるようなインテリアということになりますね。
今回は、アメリカンカントリースタイルのインテリアについて考えていきます。
カントリーなインテリアテイストを分類すると?
カントリースタイルのインテリアは、大きくヨーロッパ系とアメリカ系の2つに分類されます。
まず、ヨーロッパ系カントリースタイルを詳しくまとめてみます。
●イングリッシュカントリー
イギリスのブリテン島の農村において、貴族やジェントリの住居として建築された邸宅であるカントリーハウスの流れを組むスタイルです。
●フレンチカントリー
フランス南部のプロヴァンス地方を発祥とする、自然素材を多用したナチュラルなスタイルです。
白や淡い色味を基調とするインテリアが多いのが特徴です。
もう1つが、アメリカンカントリースタイルになります。
●アーリーアメリカン
16世紀後半から始まる、アメリカの英国植民地時代風の西武開拓時代様式を組み込んだインテリアスタイルです。
ログハウスのような空間に温かみを加えた、ラフで素朴な雰囲気に人気が集まっています。
●シェーカースタイル
キリスト教プロテスタントの一派であるシェーカー教徒が、自給自足しながら規則正しい共同生活を送る中で生まれたスタイルです。
シンプルを追求したインテリアが最大の特徴とされています。
●サンタフェスタイル
アメリカのニューメキシコ州都サンタフェで生まれた独自のスタイルです。
スペイン植民地時代の文化とネイティブインディアン文化が合わさり、民族的なモチーフや色使いがインテリアに反映されています。
アメリカンカントリーのインテリアの特徴は?
前章でアメリカンカントリースタイルを3つに分類し、それぞれの特徴を簡単にまとめてみました。
実は、これらのスタイルには様々な共通点があります。
ここでは、3つのスタイルの共通点をもとに、アメリカンカントリースタイルのインテリア全体の雰囲気について考えていきます。
まずは、アメリカの都会的なスタイルに対し、装飾が少なく自然なライフスタイルに重点をおいているところに共通点があります。
オーソドックスでシンプルなデザインの家具類に人気が集まり、使いこなされた適度なヴィンテージ感も特徴とされています。
しかし、あくまで日々の掃除や手入れを施し、丁寧に使い続けている雰囲気を重視した清潔のある中でのヴィンテージ感ということを把握しておきましょう。
次に、お部屋のファブリック類素材へのこだわりも共通点として挙げられます。
何度も繰り返し洗って使い続けていけることを基本として、主にウールやコットン、麻などの素材が取り入れられています。
天然素材にこだわり、できる限り手作りのものを配置するのがアメリカンカントリースタイルの醍醐味とも言えますね。
実際に手作りが難しい場合は、どこか手作り風な小物などを選んでみましょう。
これらの特徴をうまく取り入れて、素敵なお部屋作りに役立てください。
アメリカンカントリースタイルといえばパイン材!
ここからは、お部屋のインテリアとして、アメリカンカントリースタイルを実際に取り入れる際におさえるべきポイントをまとめていきます。
まずは家具類に使用する木材です。
アメリカの開拓時代は、パイン材を使用して住居を建設するのが一般的でした。
この余った端材を使用して、あらゆる家具類を作っていたと言われています。
このような背景からも、アメリカンカントリースタイルにはパイン材は欠かせません。
ダイニングテーブルやチェア類、ベッド枠や棚類をはじめ、あらゆる家具類にパイン材を取り入れてみましょう。
白木にオイルやワックスを塗装しただけの自然味溢れる家具類を配置するだけで、お部屋の雰囲気が変わります。
家具類のデザインは、丸みのある曲線を重視した柔らかなものを選ぶことをおすすめします。
パイン材の持つ木の温かみと曲線的なデザインから、柔らかで素朴なインテリアを演出できますよ。
アメリカンカントリーのインテリアにパッチワークは欠かせない!
こちらも歴史的背景が関係してきます。
アメリカの厳しい開拓時代には、布がとても貴重だったと言われています。
布の有効活用として、端切れを縫い合わせていくパッチワークが考案されました。
家庭の主婦を中心に、女性たちは小さな頃からパッチワークの手法を学び、生活に取り入れてきたのです。
歯切れの色の合わせ方や組み合わせで、可愛い動物モチーフや花柄の小物から、洗練されたデザイン性ある壮大なタペストリーまで、パッチワークといってもその幅はとても広いものになります。
アメリカンカントリーのインテリアには、テーブルクロスやベッドカバー、クッションカバーなどに使用するのがおすすめです。
シンプルなデザインのパイン材の家具類に、パッチワークを合わせることで一気に華やかな雰囲気を演出できます。
どこかほっとするような家庭的な印象を与えつつ、お部屋全体をお洒落に彩るパッチワークを上手に取り入れてみましょう。
小物をうまく使ってアメリカンカントリースタイルを楽しむ!
アメリカンカントリーのインテリアには、ハンドメイドのテイストがとても重要です。
DIYや手芸好きの方向きのインテリアテイストとも言えますね。
もちろん、DIYや手芸などは苦手という方でも、小物を上手に取り入れて飾ってみるだけで十分にアメリカンカントリースタイルを楽しむことができます。
天然素材のバスケットや、ブリキのバケツなどを小物入れとして配置してみましょう。
布製のぬいぐるみや真鍮を使った可愛い置物などを、所々に飾ってみてもいいですね。
ブリキのポットやカップなどを普段使用する食器類に加えてみたり、可愛らしいに布製のコースターをティータイムに活用しても素敵です。
ダイニングテーブルの端に、手作り風の飾り棚などを配置してみてもいいでしょう。
リビングのラグにパッチワークを敷けば、お部屋全体がアメリカンカントリーテイスト満載ですね。
あまり難しく考えずにまずは小物から取り入れて、カントリーミュージックをかけたくなるようなお部屋作りを楽しんでみましょう。
3つのポイントを抑えて手軽にアメリカンカントリースタイルを取り入れよう!
可愛くお洒落なインテリアのテイストとして人気の集まる、アメリカンカントリースタイルに憧れている方は多いと思います。
温かみのある家庭的な雰囲気をもちつつも、洗練されたお部屋作りを演出するにはどうしたらいいでしょうか。
ポイントの1つ目がパイン材、2つ目がパッチワーク、3つ目が手作りの小物です。
まずはこの3つのポイントを抑えて、憧れのアメリカンカントリースタイルをうまく取り入れてみましょう。