カーペットの下敷き選び!底冷え対策には断熱に注目

最終更新日:2019/03/31

カーペットにおける断熱とは、何を意味するのかご存知でしょうか。

底冷え対策として、カーペット自体の保温力や、その上で過ごす人の体温を逃がさない断熱性がこれに当たります。

断熱効果のあるカーペットの下敷きとして主に使用される、アルミ断熱シートやコルク、ウレタンマットの素材や使い心地について考えてみました。

身近なもので、断熱効果のある段ボールや気泡緩衝材も取り上げ、状況に合った下敷きについて探ります。

カーペットには断熱効果のある下敷きがおすすめ!

「断熱」という言葉はよく耳にしますが、正確にはどういったことを意味しているのか、ご存知でしょうか。

よく意味を取り違えられる傾向にあるようなのですが、「断熱」は熱を遮断するのではなく、伝えないようにすることを意味します。

今回は、カーペットに断熱効果のある下敷きを使用することについて考えてみます。

一般的に、インテリア的な意味合いに加えて、保温や防音といった効果を得るためにフローリングにカーペットを敷いているご家庭が多いと言わています。

このフローリングは掃除やお手入れがしやすいという大きなメリットをもつ反面、冬場の底冷えという最大とも言えるデメリットを持ち合わせています。

いくら毛足の長いカーペットやラグを敷いても、真冬の底冷えにはなかなか太刀打ちできませんよね。

また、カーペットの下にホットカーペットを敷いても、広いお部屋のフローリング全体に熱が逃げてしまって、なかなか暖まらないということもあります。

このようなことからも、フローリングにカーペットを敷く場合は、断熱をしっかり考慮して下敷きを併用することをおすすめします。

カーペットの下敷きによる断熱は底冷え対策が第一目的!

一般的に、フローリングに敷いたカーペットやラグに、断熱効果のある下敷きを使用した場合、夏場の床下からの熱気を伝えないように塞き止める役割もあります。

しかし、この効果はほんの微々たるものでしかないと言われています。

夏場は、いっそのことカーペットや下敷きを全部取り去って、フローリングのひんやりした質感を前面に出した方がより涼しく快適に過ごせるでしょう。

クーラーなどによって室内の空気が冷やされるのと同時にフローリング自体も冷やされるので、素足などに冷たくなった木の質感がとても心地よく感じられるのです。

つまり、フローリングに敷いたカーペットの断熱とは、基本的に冬場などの底冷え対策になるということをしっかり理解しておきましょう。

カーペット自体の保温力にプラスして、カーペットの上で過ごす人の体温や、カーペットのすぐ下に敷いたホットカーペットの熱を、いかに逃さないかということが重要になってくるのです。

ここからは、カーペットに使用する断熱効果のある下敷きを数種類取り上げて、それぞれの素材の特徴などをまとめていきましょう。

カーペットの下敷きと言えばアルミ断熱シート!

はじめに、断熱を目的としたカーペットの下敷きの代表とも言える、アルミ断熱シートについて考えてみましょう。

このアルミ断熱シートは、アルミシートや銀マットとも呼ばれています。

シートタイプだけでなく、マットタイプやジョイントタイプと形状も様々で、ホームセンターなどでも手軽に購入できます。

薄手のシートタイプなら100均でも購入できるため、どれ程の断熱効果があるのかを試してみるのには適したアイテムでしょう。

このアルミ断熱シートは、発泡ポリエチレン層の表面にアルミ蒸着フィルムを組み合わせた構造が一般的です。

まずは、発泡ポリエチレン層によって、フローリングの床下からの冷気をシャットアウトします。

さらに、表面のアルミ蒸着フィルムによる熱反射によって、カーペット自体やその上で過ごす人の体温、ホットカーペットの熱などを下方向に逃さずキープし続けるのです。

このような構造から、高い断熱効果が期待できます。

また、アルミ断熱シートは厚手の方が断熱効果が高くなるとも言われていますので、100均などで購入した薄手のシートで効果が実感できないようでしたら、少し値段の高い厚手のマットタイプの使用をおすすめします。

天然コルクの断熱性を活かす!コルクマットもおすすめ!

フローリングに敷いたカーペットの下敷きで、断熱効果があるとされるものの2つ目としてコルクマットをご紹介しましょう。

コルクマットは、パズルのようにはめ込むだけのジョイントタイプのマットが一般的です。

天然素材のコルクシートの裏面にクッション性のあるEVA素材を貼り合わせた構造で、断熱性の他にも防音、保温、弾力性に優れているとも言われ、カーペットの下敷きに適している特徴を兼ね備えています。

天然素材のコルク自体に高い断熱性があり、フローリングの床下からじわじわと上がってくる冷気をシャットアウトしつつ、熱を逃さない保温効果も発揮します。

特に、ホットカーペットの下敷きとして使用すると、省エネ効果も期待できると言われている人気商品でもあります。

また、裏面に使われているEVA素材は正式名称をエチレンビニールアセテートといい、実はビーチサンダルなどに使われているものです。

滑り止め効果が高く、フローリングに敷いてもずれにくいという嬉しい性質があります。

このコルクマットは、ホームセンターをはじめ、カーペット専門店や通販で買い求めることができます。

断熱効果に加えて心地よい弾力性が魅力!カーペットの下敷き用ウレタンマット!

フローリングに敷くカーペットの断熱を考えるうえで、下敷きとして使用できるアイテムの3つ目はウレタンマットです。

ウレタンマットの主素材であるウレタンフォームにも断熱性が期待できるため、フローリングの床下から上昇してくる冷気をある程度はシャットダウンすることが可能です。

しかし、前章でご紹介したアルミやコルクと比較すると、少し断熱効果が低いとも言われています。

どちらかと言えば、ウレタンフォームのもつ高い保温効果が、カーペットの下敷きとして多用される要因と考えられます。

この高い保温性を活かしてホットカーペットの下敷きとして使用すれば、熱を逃がさずに低い温度設定でも十分に暖かさを維持できるため、省エネ効果も期待できます。

さらに、独特の弾力性がふわふわと柔らかい快適な座り心地や寝心地を実現し、リビングなどの寛ぐ空間のカーペットの下敷きとして人気を集めているようです。

また、丸洗いできるというウレタンフォームの特性も、衛生面を考慮すると嬉しいところですね。

ウレタンマットはサイズ展開が幅広く、様々なメーカーから販売されています。

段ボールや気泡緩衝材の断熱性もカーペットの下敷きに活かそう!

最後に、身近なものから、カーペットの下敷きとして断熱効果が期待できるものを取り上げてみましょう。

まずは、段ボールです。

段ボールの断面を観察してみると、平坦な板状の紙と波状のライナーと呼ばれるものが組み合わさった特殊な構造になっているのが分かります。

このライナーの隙間に空洞ができることで空気の層が形成され、断熱効果を生み出します。

カーペットの下敷きとして低コストですぐに使える利点はありますが、このライナーの隙間は暖かく、古い段ボールだとホコリやゴミが付着していることが多いためにダニが好む環境でもあります。

特に、波状のライナーの空洞にダニが卵を産み付けている可能性もあると言われていますので、長い期間カーペットの下敷きとして使用することはあまりおすすめできません。

また、いわゆるプチプチと呼ばれる気泡緩衝材も断熱性が高く柔らかいため、カーペットの下敷きとして手頃に用意できるものの1つに挙げられます。

断熱効果が高いと言われているのですが、フローリングに敷くとずれやすいことから応急処置的に使用することをおすすめします。

カーペットの下敷き!断熱効果に加えてコスパや使用感も考慮しよう!

フローリングの底冷え対策として、カーペットと一緒に断熱効果の高い下敷きの併用をおすすめします。

段ボールや気泡緩衝材にも断熱効果が期待できますが、衛生面や使用感にデメリットがあるようです。

また、断熱効果が高く心地よい質感の下敷きに、アルミ断熱シートやコルク、ウレタンマットなどが挙げられます。

断熱性だけでなく、使用感やコスパなどもしっかり考慮して、各ご家庭に合った下敷きをみつけましょう。