お部屋に敷いているカーペットは、業者に依頼せずに、自分でもカットできるのでしょうか。
基本的なカーペットの構造を把握したうえで、自分でのカットが可能であるかを判断してみましょう。
最低限必要なものから、あると便利な道具についてまとめ、カーペットのカットの方法や手順もわかりやすくご説明しています。
また、気になる切断面のほつれの対処方法などもご紹介していますので、是非参考にしてみてください。
カーペットをカットしたいのなら?
お部屋に敷いているカーペットは、自分でカットできるのでしょうか。
カーペットは価格だけを見ても、お手頃なものから高価なものまで様々ですし、素材やデザインなども種類が豊富です。
オーダーカーペットなら希望のサイズにカットし、切断面がほつれないように、「カットロック」と呼ばれるかがり縫いまでをしていただけるところもあります。
また、高価なカーペットでしたら、無料のカットサービスがついている場合もあります。
しかし、一般的に加工費用としては、約2,000~3,000円がかかってくるといわれています。
やはり、できることなら少しでも費用を抑えられると嬉しいですよね。
そこで、自分でカットできるかどうかを、まずは、購入時に店員さんに聞いてみましょう。
店頭に折り畳んで販売されているような安価なカーペットですと、比較的薄手であるため、自分でカットできるものが多いようです。
「ハサミで切れる」というような表示があるカーペットもあるようですので、購入する際に、しっかり確認しておきましょう。
この記事では、カーペットを自分でカットする方法についてまとめています。
カットできるカーペットの見分け方!まずは構造を知っておこう!
カーペットをカットする方法を考えるうえで、その構造を知っておく必要があります。
まず、カーペットの毛足部分をパイル糸といいます。
プラスチック製の基布に、このパイル糸を突き刺し、根元部分をラテックスという糊で固定します。
その下に裏材を貼りつけてあるのが、一般的なカーペットの構造です。
実は、自分でカットできるかどうかは、カーペットの裏側を見れば分かるといわれています。
裏材が、不織布や麻(ジュート)ならカットできるものが多いようです。
また、裏側からもカーペットの柄が見えているものは、織りカーペットと呼ばれ、自分でカットするのは難しいとされています。
さらに、切断面がほつれてこないかが気になる方も多いと思いますが、基本的にカーペットをカットしてもパイル糸の部分だけが外れ、残りの基布や裏材はしっかり固定されたままです。
切断面は切りっぱなしになるだけで、ほつれる心配はほぼないということも、ここで補足しておきます。
カーペットのカットに必要な道具は?
カーペットを自分でカットする際に、必要な道具を挙げます。
●メジャー
●大きいハサミ
●カッター
●下敷き
●定規
●ペン
●接着剤
しっかりサイズを測ってからカットする方が、仕上がりが綺麗ですので、メジャーなどを用意しておくといいでしょう。
カーペットの1部分を切り取る時は、ハサミが使いやすいようです。
業務用のカーペットカット用のハサミは、20cmほどあるとても大きなものがほとんどですが、ご家庭では、裁ちばさみで代用するといいでしょう。
カッターは広い範囲でカットする場合に使用します。
こちらも、大きめのものを用意しておくことをおすすめします。
カッターを使用するなら、下敷き、まっすぐ切り取るために定規なども用意するといいですね。
下敷きは、段ボールや厚紙などご家庭にあるもので構いません。
また、複雑な形で切り取る場合は、裏側に下書きをすると失敗がありませんので、ペンを用意しておくと便利です。
さらに、後ほどご説明しますが、ほつれが気になるようでしたら、接着剤を薄く塗る対処方法もあります。
このように、ご家庭にある道具だけで、十分にカーペットをカットすることができます。
カーペットを自分でカット!出隅に合わせた方法は?
さて、カーペットを実際にカットする方法をご紹介してみましょう。
今回は、カットする形状が少々複雑な、出隅に合わせたカットの手順についてまとめてみました。
出隅は、壁などの2つの面が出合ってできる、外壁の角のことです。
ハサミとカッターを両方使うため、少し難しいカット方法ともいえますね。
まず、カーペットの端を、壁側に突きつけて仮置きします。
カットしたい出隅の部分のカーペットは、立ち上げておいてください。
次に、立ち上げたカーペットをめくり、角の部分までハサミで切り込みを入れます。
この時、ハサミはカーペットの淵に対して垂直になるようにしてください。
不要部分を切り離す作業は、カッターを使います。
床とカーペットの間に、段ボールなどの下敷きを置いて、カッターに定規を当ててまっすぐに切り離しましょう。
最後に、仮置きしていたカーペットを壁側にきっちり寄せて完了です。
カーペットがずれやすいようでしたら、裏側に両面テープを貼りつけてもいいでしょう。
また、カットした部分に隙間ができているようでしたら、余ったカーペットの切れ端を埋め込むと、隙間が気にならなくなります。
カーペットのカットの方法は、調べることで動画などでも見ることができますので、1度確認してから、作業に取り掛かることをおすすめします。
気になるほつれの対処方法!カーペットのオーバーロックに要注意!
カーペットをカットした場合、やはり切断面がほつれてこないかが、気になるところです。
カーペットの構造から考えると、ほとんどのカーペットはカットしてもほつれてこないことは、すでにご理解いただけたと思います。
カット後にほつれる心配がある場所を、敢えて挙げるとすれば、オーバーロックの部分になります。
オーバーロックとは、カーペットの端のミシンが掛けてある部分のことで、ミシン糸を引っ張ると、ほつれてくることがあるとされています。
対処方法は、とてもシンプルなのですが、「引っ張らない」です。
一般的に、床に敷いたカーペットの端の糸を、わざわざ引っ張ることはないと思いますので、カットしたままでも特に問題はないでしょう。
もし、小さいお子さんやペットなどが、誤って引っ張ってしまうのを心配されるようでしたら、オーダーカーペットをおすすめします。
オーダーカーペットでしたら、オーバーロックの有無を、辺ごとに選択することも可能です。
カットしたい辺だけをオーバーロック無しでオーダーすれば、ミシン糸を引っ張ることによって起こる、カーペットのほつれの十分な対処方法になります。
気になるほつれの対処方法!接着剤をうまく使おう!
すでに購入済みのカーペットをカットした際に、どうしてもほつれが気になる場合や、仕上がりを美しくしたいという方のために、切断面を接着剤で止めてしまう方法をご紹介しておきます。
カーペットを自分でカットするために、必要な道具のところでも少し触れましたが、木工用ボンドや瞬間接着剤などの、ご家庭にあるもので十分対処できます。
木工用ボンドは、乾くと固まって透明になるので、切断面に塗っても目立ちにくいという利点がありますが、固まるまで少々時間がかかります。
また、瞬間接着剤はすぐにくっつくという利点の反面、薄くつけないと固まって目立ってしまう心配もあります。
それぞれの特徴を把握したうえで、使いやすい方を選びましょう。
カーペット表面の、パイル糸の毛足の先端にはあまり近づけずに、基布に近い部分を固めるように接着剤を塗るだけで、簡単にほつれ対策になります。
接着剤の種類に関係なく、なるべく薄く塗るのが、綺麗に仕上げるポイントです。
非常に簡単に、ご家庭にあるものでできますので、是非お試しください。
カーペットのカット!きちんと準備すれば自分でも十分できる!
カーペットのカットは、自分だけでも十分にできるといわれています。
まずは、カットできる素材であるかを、事前にしっかり確認しておくことが大切です。
大きなハサミやカッターなどの最低限必要なものに加えて、ほつれ対策の接着剤なども準備しておくと、作業がスムーズに進みます。
失敗しないためにも、動画などを利用し、カーペットのカットの方法や、的確な手順を把握しておくことをおすすめします。