カーペットや床の掃除に、スチームクリーナーを利用する方が増えてきています。
手に入りやすいお値段になってきた上に、ダニやカビにも効果があると聞けば、関心が高まりますよね。
しかし、よく見てみると、スチームクリーナーは3つのタイプに分かれます。
少しずつ違っているこの3種類は、目的別に作られているのです。
ここでは、スチームクリーナーの効果や使い方から、どのクリーナーがどんなニーズを持っている方に向いているかをご紹介します。
いいことたくさん!スチームクリーナーを使ったカーペット掃除
まずは、スチームクリーナーを使ったカーペット掃除が支持される理由から考えてみましょう。
1番の理由は、もちろん汚れ落ちのよさでしょう。
スチームクリーナーは、クリーナー側のパッドに汚れを吸い取らせるために、高温のスチームを当てて汚れを溶かします。
高温で雑巾がけをするのですから、人の手足から出る皮脂汚れ程度なら簡単に取れ、常に足元をサラサラの状態に保つことができるのです。
また、油汚れにも効果があるとされているため、使える用途が幅広いです。
その他には、カーペットの掃除にもよく、ダニの予防効果が上がります。
さらに、100℃前後のスチームはすでにいるダニも瞬時に退治してくれます。
つまり、掃除機と共に定期的なスチーム掃除を心がけていれば、カーペットにダニが発生するも抑制できるというわけです。
しかも、スチームには水道水しか利用しませんので、ダニ退治剤など薬の影響を心配する必要がありません。
薬品に弱い方やペット、小さなお子さんのいるご家庭でも日常的に使える理想的なクリーナーなのです。
スチームクリーナーの使い方とコツ
使う時の1番の注意点は、火傷に気をつけることと、スチーム温度が十分に上がるのを待ち、カーペットの上をゆっくり滑らせて使うことです。
スチームクリーナーで汚れを溶かして浮かせるためには、汚れ部分の温度を上げなくてはなりません。
掃除というとつい最初からゴシゴシこすってしまいがちですが、それではカーペットの温度が十分上がらず、汚れがうまく浮きません。
ヘッドを大きく動かすのも、やはり温度が上がらずNGです。
ダニ退治の場合も同じことで、奥にいるダニまで熱を伝えるためには、やはり少し時間がかかります。
つまり、いずれもゆっくりが原則で、1ヶ所に1~2秒置く気持ちでスチームを当てていくことが大切なのです。
しかし、押さえ過ぎも厳禁です。
スチームクリーナーのスチームは、パワーも量も圧倒的です。
いくら「すぐ乾く」とされるスチームも、「汚れが落ちないから」と1分も同じ場所を押さえ続ければ水滴になってしまいます。
そのまま残ればカーペット下のフローリングや畳などに影響が出ますし、長時間の熱はカーペット自体を傷めることにもつながります。
もし、汚れがどうしても取れない場合には、無理をせずに洗いに出すか、後々登場するスチームクリーナー専用洗剤のご使用をご検討ください。
カーペット以外もお掃除したい!軽量・万能型のハンディタイプ
では、使い方が分かったところで、いよいよどんなタイプのスチームクリーナーがあるのかご紹介していきましょう。
最初に取り上げるのは、ハンディタイプの万能型スチームクリーナーです。
ハンディタイプが向いているのは、このような方です。
・スチームクリーナーは初めて
・気軽に色々な場所をきれいにしたい
・コンパクトなものがいい
大きめのアイロンほどのサイズで、コンパクトに収納できるスチームクリーナーです。
豊富なアタッチメントを目的別に付け替えて使えるのが特徴ですので、1台あれば台所からお風呂まで、あらゆる場所をきれいにできるのが特徴です。
カーペットを掃除する時には、柄を付けてモップのような形にして使います。
ちょっと使いたい時に、気軽に出して使えるのが強みです。
●おすすめのクリーナー
・Light’s Easy:ポータブルスチームクリーナー(参考価格 10,800円/税込)
・アイリスオーヤマ:スチームクリーナー STP-102(参考価格 10,584円/税込)
・ダイレクトテレショップ:ハンディスチームクリーナーH2OスチームFX(参考価格 15,800円/税込)
床専用スチームモップ!カーペット・床掃除が得意なスティックタイプ
次にご紹介するのは、スチームモップとも呼ばれるスティックタイプで、見た目はスティックタイプの掃除機とそっくりです。
このタイプが向いているのは、このような方です。
・スチーム掃除はカーペットや床掃除がメイン
・収納スペースが小さい方がいい
スティックタイプは、床掃除を中心に考えて作られたスチームクリーナーです。
本体とタンクがヘッドのすぐ上にあるため重心が低く、脇からスチームが逃げにくいので、カーペットや床掃除にはこの形がおすすめです。
柄の先が重いため多少動かしづらさがありますが、ヘッドの重みを利用して向こう側から手前に引いてくると楽ですし、床に密着しますので効果も上がります。
カーペット・床以外でも使いたい場合には、本体を外してハンディタイプにできるものを選ぶと便利です。
●おすすめのクリーナー
・ショップジャパン:Sharkスチームクリーナー オールインワン(参考価格 10,789円/税込)
・アイリスオーヤマ:スチームクリーナー STP-202W(参考価格 19,310円/税込)
・Light’s Easy:高温スチームモップ(参考価格 7,072円/税込)
じっくり広範囲をお掃除!長時間使えてパワフルなキャニスタータイプ
最後にご紹介するのは、本格的な床用スチームクリーナーです。
このタイプが向いているのは、このような方です。
・掃除をしたい面積が広い
・とにかくパワーが欲しい
・多少大きくても収納場所がある
昔ながらの掃除機のように、床の上に本体を置いて引っ張りながら使うキャニスタータイプは、本体もタンクも大きいので他のタイプよりパワフルです。
アクセサリーも豊富ですので、カーペットや床以外の場所の汚れも安定したパワーで落とすことができます。
タンクの容量はだいたい1L程度、連続使用時間は約30分前後です。
他のものと比べると、倍以上水が必要な割にあまり使用時間は長くありません。
しかし、これはそれだけスチームの噴射量が多くしっかり汚れを落とせるということですし、30分もあれば通常の床掃除なら十分終わるのではないでしょうか。
●おすすめのクリーナー
・アイリスオーヤマ:スチームクリーナー キャニスタータイプ STM-416(参考価格 19,224円/税込)
・スチームファースト:スチームファーストクリーナー 3点セット(参考価格 28,580円/税込)
・ケルヒャー:スチームクリーナー SC2 EASYFIX(参考価格 21,578円/税込)
どうしても汚れが取れない時に!スチームクリーナー専用洗剤
いくら汚れ落ちのいいスチームクリーナーでも、時間が経ったカーペットの汚れはなかなか落ちてくれません。
全体的な汚れならクリーニングに出した方がきれいになるでしょう。
しかし、部分汚れなら、スチームクリーナー専用のお掃除洗剤を併用してみるのも1つの方法です。
専用洗剤のおすすめ理由は、すすぎが特に必要ない点です。
泡立ちを抑えてあるので、洗剤をスプレーして5分ほど置き、そのあとスチームクリーナーで拭き取るだけでいいのです。
スプレー後の待ち時間を含めても10分かからずに終わります。
水ですすがないので湿気が残らず、カビの心配をせずに済むのもおすすめポイントです。
現在、手に入りやすい専用洗剤は以下の2つです。
・スチームファースト:スチームマジック 多目的洗剤(濃縮タイプ)480ml(参考価格 2,980円/税込)
・アイリスオーヤマ:スチームクリーナー用リビング洗剤 STMP-019 250ml(参考価格 950円/税込)
このうち、スチームマジックは、キャニスタータイプでご紹介したスチームファーストがセット販売している洗剤ですが、他のクリーナーでも使えますし、単品でも購入できます。
価格はやや高めですが、トイレやお風呂などでも使える多目的洗剤で、5倍ほどに薄めて使いますので、コストパフォーマンスはそれほど悪くありません。
量が多過ぎるという方には、アイリスオーヤマのリビング洗剤の方が、管理が楽ですぐに使えるのでおすすめです。
スチームクリーナーは使い道をはっきりさせて選ぼう!
スチームクリーナーを3種類に分け、代表的な製品を3ずつ挙げてみました。
もし、スチームクリーナーを買う時には、この3つの視点で、使う目的を少しだけはっきりさせてみましょう。
同じハンディタイプでもメーカーがたくさんありますし、同じメーカーが数種類出していることも少なくないので、選ぶのがとても楽になります。
あとは、上手に使うだけです。
くれぐれも火傷に気をつけて、清潔なカーペットを手に入れてくださいね。