枕として使いたくなるクッション!二つの違いを比べてみよう

最終更新日:2019/03/30

「枕」と「クッション」は似たような見た目をしていますが、決して同じものではありません。

枕をクッションとして使用することは少ないと思いますが、クッションを枕として使用した経験はありませんか?

それは、クッションが身近にあるものだからなのでしょうか。

枕とクッションでは何が違うのか、二つの違いについて、それぞれの特徴を見ていきましょう。

枕としてクッションを使うのはなぜ?

まずは、枕とクッションの配置場所について考えてみましょう。

枕においては、寝室のベッドに置いてあるのが一般的ですが、クッションはリビングのソファなどに置いてあることが多いですよね。

クッションがソファに置いてあることから、枕に使われやすいとも言えます。

その理由として、リビングのソファに座っていて少し横になりたいときなどに、クッションを枕代わり使用することが多いからです。

また、ソファに限らず、リビングの床上でクッションを使うこともあるでしょう。

床に頭をつけながら寝転ぶより、クッションがあるだけで頭が保護され楽な姿勢になります。

枕をわざわざ寝室から持ってきて横になるというよりも、身近にあるクッションで、枕代わりにして横になるほうが楽なはずです。

では、枕代わりに使用したくなるクッションは、どのようなものでしょうか。

最近のクッションには、さまざまな種類があり、弾力性や素材の違い、インテリアとしておしゃれなものなどもあります。

枕代わりに使用するにあたり、肌触りの良い素材のクッションであり、そのうえ弾力性もあれば、枕として使用したくなることでしょう。

なかには、弾力性と素材の良さから、クッションと枕を兼用で使用する方も見られます。

クッションを枕として使用するのはやめた方が良い!?

実は、クッションを枕として使用することはおすすめできません。

なぜかと言えば、クッションには弾力性があり、柔らかいものが多いためです。

クッションのように柔らかいと、頭が沈みやすく睡眠に適していません。

柔らかいものだと、頭の位置を変えるのが大変になり、自由に寝返りが打てなくなります。

また、クッションは形状や大きさにもさまざまな違いがあります。

小さなクッションであれば、寝返りを打つことで頭が落ちてしまうかもしれません。

一方で、枕というものは、睡眠のための寝具です。

そのため、良質な睡眠がとれるように設計されています。

クッションは、あくまで座るときに体を保護するものであり、睡眠のために作られたものではありません。

睡眠は、人間にとって一番大事なことですので、質の良い睡眠をとりたいのであれば、枕を使用されることをおすすめします。

また、体への負担を考えると、枕とクッションでは全く違います。

自分の体に合った枕を使用することで、翌日の目覚め、腰への負担が確実に変わります。

枕とクッションの素材の違い

枕とクッションの素材には、どのようなものがあるのでしょう。

枕とクッションそれぞれの中身についてお伝えします。

●枕

一般的に使われている中身は、羽毛、パイプ、ウレタン、そばの実などがあげられます。

<羽毛>

羽毛と言ってもダウンとフェザーなどの種類があり、それぞれに違いがあります。

両方とも羽毛に分類されますが、ダウンは羽軸がないもので、フェザーは羽軸がある羽毛を使用したものになります。

ダウンは羽軸がなく、鳥の胸の羽の部分なので、羽軸がない分ふんわりとしたものになります。

また、フェザーは羽根の部分なので、羽軸があり硬くなります。

吸湿性や通気性は良いのですが、やはり鳥の羽ということで臭いが若干あることと、アレルギーの危険性が出てくることもあります。

<パイプ>

合成樹脂で作られており、プラスチックのストローを小さく切ったような形をしています。

ストローのように穴があいているので、通気性や耐久性があり、手洗いもできるという特徴があります。

<ウレタン>

耐圧を分散しやすく、寝返りをするたびに枕の形が変わります。

ただし、吸湿性や通気性には劣り、なかなか汚れが取れにくいという点もあります。

<そばの実>

いわゆる「そば殻」を使用したもので、湿気があると虫がわきやすいということや、そば殻が外に出てしまうという問題点があります。

また、そばだけに、そばアレルギーの方には危険なものになります。

しかしながら、吸湿性や通気性が良く、寝ているときの汗を放出してくれる点ではありがたい素材です。

●クッション

クッションの中身には、ポリエステル綿、ビーズ、フェザー、ダウンなどが使われています。

<ポリエステル綿>

クッション素材の代表とも言えるほど、よく使われているのはポリエステル綿でしょう。

合成繊維であり、ふわふわとした感触のものですが、吸湿性や通気性には優れていないのが残念です。

<ビーズ>

最近は「ビーズクッション」と言って、とても気持ち良い触り心地ものが出ています。

形が変わりやすく柔軟性に優れていますが、吸湿性や通気性についてはイマイチなようです。

ビーズの良い点については、つぶれてきたら中身を補給でき、再び購入したときのような状態に戻ることです。

<フェザーとダウン>

枕の素材でご説明しています。

このように枕とクッションで素材は、違うものもあれば、同じものもあります。

しかし、吸湿性や通気性の点について見てみると、枕の方が良いものが使われており、クッションは悪いものが多い点がわかります。

枕と違いクッションには弾力性がある!

枕とクッションの素材についてお伝えしましたが、弾力性についてはどうなのでしょうか。

それぞれの素材をもとに、弾力性について考えてみたいと思います。

●枕

<羽毛>

前述したようにダウンとフェザーがあります。

ダウンの場合、ふわふわとした感触で沈み込みもありますが、復元力もあります。

そのため、とても弾力性に優れており、頭を乗せるのも気持ちの良いものと言えるでしょう。

フェザーについてですが、やはり軸が少々固く、その硬さが気になり、感触も良くないという点があります。

軸がある分、硬めになり、ダウンのような感触は求めることはできません。

<パイプ>

プラスチックを使用していることもあり硬いです。

弾力性は関係なく、ゴリゴリした感触があるものになります。

しかし、パイプの量によって硬さなどを調整できるという点では良いものです。

<ウレタン>

弾力性というよりも柔軟性のあるものになります。

耐圧がかかる部分により、「変形し再び戻る」といった特徴があるので、使用する人の頭の形にフィットし、くずれにくく持続性があるものです。

<そばの実>

弾力性というものは求められず、硬めになります。

これもパイプ同様、中に入れる量によって、硬さや高さなどが変わってきます。

また、そば殻を使用していることもあり、ざらざらした感触があります。

●クッション

<ポリエステル綿>

とても柔らかくふんわりしており、軽くてボリュームがあり弾力性にも優れたものです。

しかし、へたるのも早く、使用しているうちに弾力性はなくなり、ボリュームもなくなってしまうというのが残念な点です。

<ビーズ>

弾力性があまりありませんが、細かいビーズが使用されていることで、感触がとても気持ち良いです。

ただし、ビーズですので形は崩れやすく変わりやすいというのもありますが、くずれてきたらパイプ同様、中のビーズの量を増やすことで復活します。

このように、それぞれの素材によっても弾力性や感触、持続性などの違いがわかります。

枕はクッションと違い睡眠のために作られた寝具!

枕とは、就寝中に頭部をのせるための寝具です。

形状としては、少しの高さがあり、板状になったものがスタンダードでしょう。

素材も色々あり、硬すぎず柔らかすぎず、弾力性があるものです。

また、人は眠っている間にコップ一杯ほどの汗をかくと言われているので、頭部からも、それなりに汗をかいていますから、吸湿力の良いものであることが求められます。

さらには、枕が合わないと、血のめぐりなどが悪くなります。

すると、肩こりや腰痛などに悩まされやすくなり、翌日の目覚めも悪いものになります。

自分に合った枕を探すのは、なかなか大変ですが、寝たときにマットレスと頭の隙間ができないものが一般的におすすめです。

仰向けで寝ている状態と立っているときの状態が同じであることが理想となります。

あとは、素材や弾力性、形状が自分に合ったものを選ぶと良いとされています。

これらの特徴もふまえ、自分に合った枕を探すことで、良質な睡眠が得られることでしょう。

クッションは、座ったときなどに体にかかる負担を軽くしてくれるものです。

さまざまな形状があり、デザイン性は豊かで肌触りが良く、弾力性があるものが多いです。

枕同様に色々な素材のものがあるので、使用する用途によって、選ぶことをおすすめします。

ただ、枕とは違って、若干吸湿力については優れたものが少ない素材が多いです。

このように、枕とクッションでは、最初に作られたときから用途の違いがあります。

クッションにはクッションの役割がある

クッションは、衝撃や振動をさけるように作られたものであり、座るときに直接座るとお尻が痛いところが、クッションを敷くことで弾力性によって保護されるという役割があります。

ソファなどに座るときに、座席と背中にできる隙間にクッションを置くことで、体が固定され腰に負担をかけず楽な姿勢を保つことができます。

また、座るときなどに体を保護する役割だけでなく、ひざの上に置いて弾力性を楽しんだり、少し横になりたいときに枕として使用したり、ソファに置いておくだけでデザインの一部にもなります。

さまざまな種類があるので、素材によっては肌触りが良く、その肌触りでリラックス感を保つこともできます。

そして、クッションカバーを変えるだけでも部屋のインテリアとして使用できます。

色々なデザインのクッションカバーがあるので、インテリアコーディネートの一環として楽しむのも良いと思います。

これらをふまえて使用する用途を考え、そして、部屋のデザイン性や空間、ソファに合ったものの形や大きさを選ぶと良いでしょう。

このように、枕とクッションでは役割の違いがよくわかってきます。

枕とクッションにはさまざまな違いがあった!

枕とクッションの違いについて比較してきましたが、枕は寝るために作られた寝具であり、クッションは座るときに体に負担をかけないように作られたものであることがわかりました。

また、枕には通気性の良い素材が使用されることが多く、クッションには弾力性の良い素材が使用されているようです。

このように、枕とクッションは兼用できそうなのですが、それぞれの特徴を比較すると、用途に合ったものを使用することが好ましいと言えるでしょう。