気温の高くなる夏場では、「フローリングの上で過ごしたいから、カーペットは敷かない」というご家庭も多いはずです。
そうすれば、ひんやりとしたフローリングにそのまま寝転べますし、掃除の手間も省けるかもしれませんね。
しかしながら、季節に合ったカーペットを敷くことで、うれしい効果が得られます。
この記事では、選び方のポイントなどをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
夏場ならフローリングにカーペットを敷く必要はない?
床暖房などの設備がない場合、寒さの厳しい冬の時期には、フローリングからの底冷えを防いでくれるカーペットは欠かせません。
見た目にも、あたたかみや温もりを演出でき、そのインテリア効果は大きいですよね。
しかし、「夏の時期にカーペットを敷く必要性はあるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
たしかに実際に敷物を取り払うことで、お部屋をすっきりした印象にすることは可能です。
光沢のある木目は、夏場にマッチする涼しげな雰囲気を醸し出してくれるはずです。
フローリングのひんやりとした手触り、質感をダイレクトにたのしむこともできるでしょう。
そして、床掃除も比較的簡単になります。
掃除機を軽くかけるだけでも、フローリング上のゴミやホコリが簡単に取り除けるというメリットがあります。
飲み物などをこぼしたときも、ササッと拭くことで対処できます。
こう考えると、「夏場にカーペットは必要ない」と思うのも不思議ではありません。
とは言え、フローリングをむき出しにしておくことに、デメリットが多いことも事実です。
それについては、次項で詳しくご紹介していきましょう。
木材のフローリングにはカーペットを敷くべき!
まずここでは、フローリングの上にカーペットを敷かないと、どのようなデメリットが生じてしまうのか考えていきましょう。
<デメリット①:フローリング表面にキズがつく>
フローリングは木材なので、キズや凹みができやすいです。
家具を移動させるときに、少し引きずっただけでもかすりキズがついてしまいますし、うっかり物を落としてしまえば、大きなキズになる可能性もあります。
<デメリット②:クッション性がない>
フローリングにかたい材質の木材を使用していると、踏み心地が悪くなるうえに足が疲れやすくなります。
さらに、小さなお子さんやご年配の方などは、転んだときにケガをしてしまう危険性も高くなります。
<デメリット③:防音性がない>
こちらは、アパートやマンションなどの集合住宅(二階以上)にお住いの方が対象です。
フローリングだけでは防音性が乏しいため、下の階に足音が響きやすくなってしまうかもしれません。
フローリングをむき出しのまま使用していることで、このようなデメリットが挙げられました。
少しでもこういった問題を解消したい場合には、夏場でもカーペットなどの敷物を取り入れましょう。
次項からは、夏の時期に合った敷物の選び方についてお話ししていきます。
夏場におすすめのカーペット素材と言えば「い草」
「夏場にカーペットを敷いてしまったら、お部屋が暑苦しいイメージになるのでは?」と、懸念されることもあるでしょう。
たしかに、フワフワと毛足の長い敷物であれば、見た目にも時季外れな印象です。
そこで、夏場にはひんやりとした手触りのカーペットをおすすめします。
はじめにご紹介するのは、夏場のカーペット素材として最もポピュラーな「い草」です。
い草(イグサ)は、畳の原材料として古くから親しまれてきました。
夏の時期にい草の敷物を取り入れる理由は、以下の通りです。
●抗菌効果がある
食中毒細菌や水虫などの原因菌にも抗菌効果を発揮します。
●消臭効果がある
悪臭の原因物質を吸着する作用があります。
●湿度調整機能がある
湿気を吸い取って空間の湿度調整をしてくれます。
●涼しさを感じる
い草の内部にはたくさんの空気が含まれており、外からの熱を防いでくれます。
夏場は気温や湿度が高いので、こういった機能があると助かりますね。
近年は、モダンでおしゃれなデザインのい草カーペットもありますから、ぜひご自宅のフローリングに敷いてみてください。
い草特有の香りも爽やかで、ゆったりくつろげる癒し空間となることでしょう。
「接触冷感」素材のラグをフローリングに敷いてみよう!
続いては、「接触冷感」素材についてご紹介します。
カーペットやラグだけでなく、夏用のシーツカバーや衣類などにも取り入れられている素材ですね。
接触冷感とは、その名の通り「触ると冷たさを感じる」素材のことを言います。
その原理としては、肌の熱が生地へと瞬間的に移動することで「冷たい」と感じるようです。
「熱が移動する」というよりも、「熱が奪われる」と表現するほうが分かりやすいかもしれません。
こういった性質を専門用語で「熱伝導率」と言い、熱の移動量が高いものほど冷たさを感じさせます。
さまざまなメーカーによって開発が進み、今では接触冷感素材の敷物も増えました。
ここでは例として、「ニトリ」の接触冷感ラグについて見ていきましょう。
【ニトリ:接触冷感ラグ(NクールH BL 200×240)】
●表生地 ポリエステル70%、複合繊維(ポリエステル/ナイロン)30%
ニトリ独自の「Nクールシリーズ」商品で、ひんやりと気持ちいい接触冷感生地を使用しています。
内部にはウレタンフォームが入っているため、クッション性にも問題ありません。
裏面は不織布となっており、フローリングにやさしくキズもつきにくいでしょう。
さらには、抗菌防臭加工でウォッシャブルなど、うれしいポイントもたくさんです。
「天然ウール」カーペットは夏場でも快適だった!
引き続き、夏場におすすめのカーペット素材をご紹介します。
ここでは、「天然ウール」に着目してみましょう。
ウールと聞いて、夏場に適している素材とは想像できないかもしれませんね。
たしかに、い草や接触冷感素材のような、ひんやりとした手触りではありませんし、見た目にも涼しさは感じにくいです。
しかしながら、天然ウールには優れた調湿作用があります。
そのため、夏場は特に気になる「汗」などの水分汚れに強いのです。
裏地のないカーペットであれば、フローリングとの接地面に湿気がこもる心配もなくなります。
さらに、天然ウールのカーペットには、季節を問わず利用できるという強みがあります。
これに関しては、い草や接触冷感素材にはないメリットと言えます。
年間を通して、サラリと快適な手触りをキープできるので、「季節ごとにカーペットを交換するのは面倒くさい」という方にもおすすめできます。
夏に敷くカーペット!カラーリングや柄はどうする?
カーペットの選び方としては、素材だけでなくカラーリングや柄にも目を向けてください。
単なるインテリア性だけを考えるのではなく、視覚効果でも涼しさを感じ取れるように工夫しましょう。
《夏場のカーペットにおすすめなカラーリング》
暑い時期、フローリングに敷くカーペットは、寒色系のカラーリングがおすすめです。
涼しげな印象を強調させるのであれば、やはりブルーが定番と言えます。
ブルーを見ることにより副交感神経が活発になると言われており、リラックス効果も期待できるのです。
オフホワイトの家具とコーディネートすれば、清潔感の漂うお部屋になりますね。
ブルーの他には、パープルやエメラルドグリーンなども適しています。
《夏場のカーペットにおすすめな柄》
すっきりとしたイメージにぴったりなのは、ストライプ柄です。
寒色系のストライプ柄だと失敗は少なくなります。
細めのストライプ柄で、ブルーやグリーンなどの混配色になっていれば、とても爽やかな印象です。
また、モノトーンのストライプ柄なら、モダンでスタイリッシュなインテリアスタイルにもマッチするでしょう。
季節に合わせてカーペットを選ぼう!
夏場でもカーペットやラグを敷くことで、フローリング表面の保護につながります。
暑い季節に取り入れる敷物は、サラサラとした手触りの生地素材をチョイスしてみてください。
い草や接触冷感素材、天然ウールなどをご紹介してきましたが、お好みで選んでみましょう。
また、少しでも涼しさを感じるためには、カラーリングや柄に注目することも大事です。