ヨーロッパの北部地域を示す北ヨーロッパ。
日本では、北ヨーロッパのことを北欧とも呼びます。
そして、北欧インテリアは幅広い方に人気があり、家のインテリアに取り入れている方も多いですよね。
北ヨーロッパのインテリアを覗いてみると照明の使い方も日本と異なり、どこか温かみがありそしてホッとするお部屋作りが特徴的です。
今回は、温かみのあるおしゃれな雰囲気のお部屋にするために、北欧インテリアを参考にしてみましょう。
北ヨーロッパってどこのこと?
日本でも馴染みのある「北欧」という言葉。
冒頭でもお話ししたように、ヨーロッパの北部地域のことを指しています。
しかし、「北欧」と聞いてもどこの国のことを示しているのか理解していない方も多いのではないでしょうか。
北欧とは「デンマーク」「スウェーデン」「ノルウェー」「フィンランド」の4国を指します。
それぞれ、お国によって特徴がありますが、基本的にはシンプルでナチュラルなインテリアが多く見られます。
北欧は特に寒い地域ですので、家の中で過ごす時間が非常に長いです。
そのため、快適に過ごすための空間作りを大切にし、ホッとするような照明の明かりの演出方法がとても上手です。
日本では、メイン照明にシーリングライトを一灯使い、お部屋全体を明るく照らすというご家庭が多いですが、北欧ではキャンドルや間接照明を使い、ムーディーな空間を演出しています。
そして、北欧は日本のようにお部屋全体を照らすのではなく、必要な場所のみ明るさを確保するという使い方が一般的です。
北ヨーロッパの家の照明は暗い?
先ほどお伝えしたように、北ヨーロッパの地域では家の中の必要な場所にのみ明るさを確保するという照明の使い方をします。
間接照明などで必要な場所のみを照らすため、日本と比べると、お部屋は薄暗い印象になることが多いです。
この理由として、北欧人は瞳の色が薄く強い光を好まないという傾向にあることが挙げられます。
北欧人の目の色は、主に青や緑、灰色が多く、これらの色は目の中のメラニン色素の量によって変わります。
メラニン色素は、太陽の光に含まれる紫外線などから守ってくれる重要な色素であり、メラニンの量が多いと瞳の色は黒く、少ないと緑や青色になるといわれています。
特に青色は、メラニン色素が極端に少なく、眩しさを感じやすいといわれています。
北欧地域のお家の照明が薄暗いのには、このように目の色素も関係しているようですね。
また、日本では照明はお部屋を明るくするものという認識がありますが、北欧では照明を明るくするための道具としてだけでなく「インテリアの一部」として捉えています。
趣やデザインなどを重視されるため、明るさの確保というよりもお部屋の雰囲気に合わせて照明を選ぶ傾向にありますので、この点についても照明が薄暗い理由に関係しているのかもしれません。
日本と北ヨーロッパではお家の照明の色にも違いがある
照明の色には、主に5つの種類があります。
・電球色
・温白色
・白色
・昼白色
・昼光色
電球色側に近づくにつれオレンジ色に近く、昼光色側に近づくにつれ青白い光になります。
そして、これらには色温度というものが存在し、単位はケルビン(K)で表されます。
基本的に色温度の単位が低いほど暖色系(電球色)の色を発し、高いほど寒色系(昼光色)の色を発します。
また、このケルビンの単位は、高いほど明るく、低いほど暗く感じます。
明るい照明を好む傾向にある日本のお家では、「昼白色」や「昼光色」を多く採用している傾向にあります。
特に、昼光色は集中力を高め、脳を活性化させる効果があるといわれていますので、オフィスなどの企業で取り入れられていることも多いです。
昼光色は、活発的であったりクールな印象のお部屋を作ることができますが、少し寒々しいという印象を与えやすくなります。
一方、北ヨーロッパではこれらの色はほとんど取り入れられておらず、基本的に電球色を取り入れています。
電球色は、脳をリラックスさせたり心に落ち着きを与える効果があり、また料理を美味しくみせる効果もあるといわれています。
電球色のオレンジ色は、温かみがあり明かりが控えめであるため、薄暗いお部屋によく馴染み、おしゃれな空間を作り上げる効果もあります。
北欧インテリアから学ぶ!家の間接照明の使い方
北欧インテリアと聞くと、どうしても家具や雑貨に目を向けがちですが、照明もとても重要です。
照明が変わるだけでお部屋の雰囲気がガラリと変わります。
では、どのように照明を使って演出しているのか、北ヨーロッパのお家を参考にしてみましょう。
●必要なところだけを照らす
前にもお伝えしたように、北欧インテリアでは必要なところだけを照らすという照明の使い方をします。
リビングやダイニングなど大きな空間の場合、暮らしの中での動線を考えてみましょう。
例えば、家族が座るソファや、読書をするデスクなど、普段の暮らしでよく座ったり利用する場所などを考えてみることで、自然とどこに明かりが必要なのか分かってきます。
ワンランク上のインテリアを目指すのなら、照明の高さの配置にも注目してみるとよいでしょう。
例えば、床の一角に間接照明を配置したのなら、対角のミニデスクの上などにスタンドライト型の間接照明を配置します。
低い位置と高い位置に間接照明をそれぞれ置くことで、光が立体的になりお部屋に奥行き感をもたらしてくれます。
間接照明の「配光」にも注目しよう
間接照明の置く場所を決めたら、デザインを決めていきますが、その前に「配光」に注目しましょう。
配光は、照明器具の光がどのように照らしてくれるかを表しているもので、照明選びに欠かせない要素の1つです。
間接照明は大きく分けると「タスクライト」と「アンビエントライト」の2つの種類があります。
それぞれの特徴については下記をご覧ください。
●タスクライト
・部分的に光を照らしてくれるもので、読書灯などに活用されることが多い
●アンビエントライト
・天井や壁面などの周囲を均一に明るく照らしてくれるもの
北ヨーロッパのお家では、これら2つの照明をうまく組み合わせたインテリアもよく目にします。
また、透けのある素材やそうでない素材、シェードの大きさや角度によっても配光は変化します。
配光を無視して照明を選んでしまうと、思っていたような明るさを得ることができなかったり、反対に明るすぎてしまうことがあります。
照明を選ぶときには、この配光にも注目してみてください。
北欧インテリアに欠かせない間接照明!選び方のポイント
間接照明を選ぶときは、デザインだけを重視すればよいわけではありません。
照らす場所やお家のテーマ、そしてお部屋の雰囲気に合わせることも重要ですし、配置場所も考える必要があります。
それらを考えた上で、お気に入りのデザインを選ぶとよいですね。
間接照明はインテリア性が大きく、1つあるだけでも存在感を発揮してくれるものです。
また、近年では北欧インテリアの人気もあって、さまざまな北欧間接照明が取り揃えられています。
デザインの凝ったものからシンプルなものまで、その種類もさまざまですので、お部屋のイメージに合った素敵なデザインのものを選んでみてください。
北ヨーロッパのように、お家に間接照明を取り入れて、リラックスできるオリジナルの空間を作り上げましょう。
北欧インテリアに欠かせない間接照明
北ヨーロッパの地域は、寒い季節が長く家の中でいかに快適に過ごせるかを重視しています。
そのため、照明の使い方にもこだわりがあり、落ち着く空間を演出するのがとても上手いです。
明るい照明を好む日本の住宅は、お部屋全体を明るく照らすシーリングライトなどが一般的ですが、インテリア性に欠けてしまうことがあります。
間接照明を利用することで、空間に奥行きを持たせ、ラグジュアリーなお部屋へと変身させることができます。