家具や雑貨、洋服や家電などさまざまな商品において、暮らしを豊かにするための「プチ発明」が繰り返されてきました。
スマホが普及した現代社会では、インターネットやSNSが身近な存在になり、数多くのアイデアが生み出されるようになっています。
その中から、公募で賞をとったりSNSで話題になった便利なアイデア商品をご紹介します。
また、アイデアの商品化を収入につなげるために知っておくと役立つことについても取り上げます。
当たり前のように使ってる?便利な家具!
「これでもっと便利になるかも!」というアイデアを活かして、今まで数多くの商品が開発されてきました。
例えば、その中で収納付きベッドがあります。
収納部分が無いベッドでは、ベッド下に収納ケースを入れたり、人に見られたくない物を隠していた人もいると思います。
しかし、スムーズに開け閉めできる引出し付きのベッドなら、インテリアを洗練された印象にすることも簡単です。
また、「引出しタイプだとホコリがたまりやすい」という声に応えた構造のベッドも開発され、ネット販売サイトで部門賞を獲得しています。
ほかにも、ベッドの足近くに、階段のように低くなっているスペースがある物は、高齢者やお子さんでもベッド上にのぼりやすい作りとなっていますし、介護しやすいように設計されたベッドもあります。
また、多機能テーブルも便利です。
一部分が持ち上がって高くなり、パソコンやタブレットが見やすく置けるテーブルや、スライド式で拡張できるテーブルなどもあります。
使わないときは折りたたんで壁にぴったり付けておける「壁一体型デスク」も便利な商品です。
アイデア商品は楽しい!面白くて魅力的な雑貨たち
日常的に使う物がデザイン性に優れ、飾っても楽しめると思わず欲しくなりますね。
ちょっとした遊び心に彩られていたり、家事の時短につながる機能がついた便利な商品は、ネット通販でも気軽に購入することができます。
ここでは、技ありインテリア、面白雑貨をいくつかご紹介します。
●ROOTS FACTORY:スイス
横から見るとカタカナの「ス」の形に見える椅子。
つまり「ス椅子」、「スイス」です。
食器でも、漫画の効果音やせりふをプリントしてある物がありますが、「まさか」というところに文字があるとインパクトが大きいですね。
●TANZENCY:ワイニ― LED照明
ワインボトルにかぶせて照らす照明です。
ワインボトルをそのまま使うからこそ、アンティーク調の部屋にも合います。
●magnet:スニーカー アンブレラスタンド
一見、スニーカーにしか見えないですが、こちらの商品は傘立てになっている商品です。
サイズ感は、23.5cmと同じで左右で一セットになっています。
傘が刺さっているところを見ると、目を疑いますよ。
●THAT:スプレッド ザット バターナイフ
熱伝導で冷えているバターを切ることができるバターナイフです。
冷蔵庫で冷えて固まったバターは、普通のバターナイフを持ってしても切りにくいと感じることがあるでしょう。
しかし、このバターナイフを持つことで、肌の熱伝導からバターを切りやすくします。
ストレスフリーのアイデア商品ですね。
このように、様々な分野でユニークな気配りを感じられる商品があります。
アイデア商品が集まる!雑貨大賞などの公募に注目
便利なアイデア商品が発見できるコンテンツとして、2014年から開催されている「雑貨大賞」があります。
数多くのユニークな雑貨を販売している「遊べる本屋さん」、ヴィレッジヴァンガードが開催しています。
年齢や職業、国籍を問わず、作品やアイデアを応募できて、「あそび」「くらし」「まなび」「かざり」の4部門に分かれています。
表彰式イベントには、アーティストのライブや物販販売などもありました。
「便利」というよりは「遊び心」を重視した面白いグッズが人気を集め、SNSやblogでも話題になりました。
また、通販雑誌として女性を中心に人気のあるフェリシモによる「フェリシモ雑貨大賞」があります。
この他にも多くの公募があり、受賞したアイデアが次々に商品化されています。
次項では、こうした賞に輝いた商品の中から、グッとくるアイデアをいくつかご紹介します。
便利でデザイン性も高い!受賞作品
では、受賞作品の中から、いくつかご紹介していきます。
■和風コンセントカバー(雑貨大賞)
コンセントを開け閉めできる障子や、ふすまの形をしたカバーで隠すことができます。
リアルで小さな障子は、閉めておけばホコリを防ぐ効果もあるので便利です。
■鳥のふんシール(雑貨大賞)
自転車のサドルに貼ると、まるで鳥がふんを落としたかのように見える鳥のふんシール。
盗難対策として有効な商品だと話題になりました。
■カーテン付きのコーナーシェルフ(フェリシモ)
部屋のコーナーにピンを挿してシェルフを引っかけ、小さな扇形の棚を設置します。
その棚には、取り外せるカーテンが付いているため、棚から下の部分に隠しておきたいグッズを収納することができるようになっています。
トイレのコーナーに取り付けてお掃除グッズを隠したり、カーテンなしで棚だけで「飾り棚」として利用したり、アイデア次第でさまざまな使い方ができます。
■隙間カバーシート
洗面台の壁の間に少し隙間が空いていると、そこに物が落ちたり、ホコリがたまったりと悩みの種になります。
その隙間をカバーできるシートを、壁に吸着テープで貼って固定すれば、その上に歯ブラシなど軽い物を置いたり、雑貨を飾ることができます。
カバーシートはリバーシブル仕様で、白ベースのストライプ柄か、無地(白)のどちらかで使用できます。
便利なアイデアを奪われたくない!特許申請の流れ
企業が一般の人に向けてアイデアを募集することによって、今までたくさんの便利な商品が開発されてきました。
実際に、地に足を付けて家事をこなし工夫しながら生活しているからこそ、幅広い人に受け入れられるアイデアを思いつくのでしょう。
主婦として家庭を守っている人の中にも、どこにも売っていないようなアイデア商品を思いつき、それを収入にしているケースがあります。
アイデアを企業に売り込む前には、まずは特許を申請することを考えることが必要かもしれません。
特許申請の流れについて簡単にご説明します。
1.「特許情報プラットフォーム」というデータベースで、似ているアイデアがすでに発表されていないか確認
2.申請書類を記入
・願書
・特許請求の範囲
・明細書
・要約書
・図面
3.書いた書類をすべて特許庁に郵送(持参・ネット申請も可)
4.書類を郵送・持参した場合、申請後2週間以内に届くことが多い振込用紙で「電子化費用」の振込
5.審査請求
申請後、さらに特許を認めてもらうための審査請求をする
6.審査結果に応答
審査請求後に「認められない」という通知が来ることもあるので、再度審査依頼をしてもらうことも
7.特許の登録料の納付
だいたいの流れは上記の通りですが、書類はかなり細かい内容を記入しなければいけないこともあり、専門家(弁理士)に依頼する人も多いようです。
どんなアイデアが商品化されやすいの?
すでにご紹介していますが、アイデアを商品化するためには、公募にエントリーする方法もあります。
インターネットで「アイデア 募集」と検索すれば、多くの企業が見つかると思いますので、その中から商品化してもらえそうなところを探すことができます。
特許の手続きをせず、こうした公募を活用してアイデアを形にすることができるでしょう。
商品化されやすいアイデアとは何か考えたときに、便利さやデザイン性ももちろん重要ですが、「企業側にメリットが多い」ということも大切なポイントです。
つまり、できるだけ安く、簡単に商品化できるということです。
複雑な設計、高額なパーツ、大量生産できないデザインなどが必要だと、いくら便利でも採用されにくいのです。
これまでにご紹介してきた賞で評価されているアイデアも、コストがかからないような商品が多いようです。
「今までにないアイデア」というのは、「特に必要ではない」ということと紙一重で、当然リスクがありますので、よほど便利な物でない限りはコストが重視されるでしょう。
また、「消費者目線でニーズがあるか」という点も重要です。
見た目がよくて斬新なアイデアでも、本当に消費者にとって便利な商品なのかということを考えなければいけません。
あなたの特別なアイデアを商品化してみよう
アイデアには価値があります。
「不便だな」と思うことはあっても、どうしたら便利になるのかということを、ひらめかない人のほうが多いからです。
また、何かを思いついたとしても、多くの人に受け入れられる物でなければ売れません。
ですから、もし自信を持って紹介したいと思えるアイデアを思い付いたら、ぜひ公募や企業への売り込みで商品化を目指してみてください。