子供部屋の家具のレイアウトを考える時、大体において両親が決めることになります。
子供部屋は4畳半~6畳くらいの広さであることが多いのですが、その広さだと家具はあまりたくさん置くことができません。
中でも、場所を大きく取るベッドは置くべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は、平均的な5畳の広さの子供部屋にベッドを置くべきか、置く場合におすすめしたいレイアウトはどのようなものかをご紹介します。
5畳の子供部屋にはベッドとお布団どちらを選ぶ?
お部屋のレイアウトを考える時、まず最初に考えられるのは大きく場所を取るベッドの位置だといえるでしょう。
しかし、5畳の子供部屋は決して広いというわけではありませんので、そもそもベッドを置くべきなのかお布団にするべきなのかは悩むところでしょう。
大人の居室であればベッドでもお布団でも良いのでしょうが、子供部屋に限っては洋室であれば狭くてもベッドを置くことをおすすめします。
その理由は、お布団よりも管理が楽で子供の健康にも配慮できるからです。
お部屋が洋室の場合、収納は押し入れではなく、クローゼットである場合が一般的です。
クローゼットは、基本的にはお布団を入れるようにできていないため、中にお布団を載せる棚がないことが考えられます。
新築でお布団を入れる場所をあえて作ったとしても、そのためにハンガーポールに洋服を掛けることができなくなったり、収納が減ってしまうのは避けたいところです。
また、子供のお布団を干すのも片付けるのも、親が行うことが多いものです。
子供の人数が多ければ多いほど、干す場所や片付ける場所を考える必要があり、手間も大きく増えます。
ベッドの場合はマットレスをその場で立てかけられますし、干すのも掛け布団だけなので手間は半分で済ませることができます。
さらに、近年はアレルギー症状を持つ子供が増加の一途を辿っていることもベッドをおすすめする理由となります。
床にお布団を敷いて眠るとホコリを吸ってしまう可能性があるので、ベッドの方がアレルゲンとの接触が少なくなると考えられてます。
これらのことから、子供部屋はお布団よりもベッドの方がおすすめなのです。
5畳の子供部屋にベッドのみのレイアウト
それでは、早速5畳の子供部屋でベッドをレイアウトする方法をご紹介しましょう。
前述した通り、5畳のお部屋は平均的な子供部屋の大きさではありますが、決して広いとはいえない大きさでもあります。
そのため、家具はできるだけ少ない方が良いと考えます。
まずは、大きい家具はベッドのみのレイアウトを考えてみましょう。
欧米では子供部屋は主に寝室という考えの下、ベッド以外に大きな家具を置くことは少ないといいます。
日本でも、近年になりリビング学習をする子供が増えたことにより、子供部屋にデスクを置くのが必ずしも一般的ではなくなりました。
また、洋室にはクローゼットなど作り付けの収納があることも踏まえて、ベッドのみのレイアウトも不自然ではありません。
5畳の中で家具がベッドだけならば、どのようなレイアウトにすることができるでしょうか。
クローゼットがある場合に、クローゼットの開け閉めに影響しない場所であれば、お部屋の奥でも真ん中でも良いと考えます。
特におすすめしたいのは、お部屋の奥から数10cm程度離してベッドのどちら側からも乗ることができる配置ではないでしょうか。
ベッドは狭いお部屋だと壁にピタリと付けてしまいがちですが、家具がベッドだけならもう少し余裕のある使い方をすることができます。
壁際から離すことで、壁の汚れやカビが生えることを阻止することもできます。
ある程度のフリースペースも確保できますので、お友達とお部屋で遊ぶこともできるでしょう。
デスクが必要ならロフトベッドを使ったレイアウトを
子供の学習はリビングで行うとしても、やはり子供部屋にもデスクを置いておきたいと考える方ももちろんいらっしゃることでしょう。
子供部屋の学習机はただ勉強をするだけのところではありません。
本を読んだり絵を書いたり、自分の趣味の場所としても使うことができますし、学校の用具や教科書などを片付ける棚としても使用することができるので、お部屋が片付けやすくなります。
ベッドとデスクの両方を子供部屋に置くのなら、ロフトベッドを使ったレイアウトがおすすめです。
ロフトベッドの中でも、高さは低いロータイプのものを選ぶと5畳の広さでもそれほど圧迫感がなく使用することができるでしょう。
デスクはベッド下に備え付けられているものよりも、ベッドから引き出して使えるタイプの方が明るくて開放感があります。
子供が大きくなって受験を控える年になればともかく、小さい内は閉鎖的で暗い場所に長い時間いることを好むことはあまりありません。
ベッド下のデスクは、物置となってしまう可能性が高くなります。
ロフトベッドは入り口と平行に置くと目の前にそびえて圧迫感を感じますので、お部屋の入り口へ足を向ける方向で垂直に置くと良いでしょう。
ただし、極端に縦に長い子供部屋の場合には、お部屋の辺が短い方の壁に沿わせた方がフリースペースを広く取ることができます。
お部屋の形によって、一番明るく使いやすい方向で置くようにしましょう。
5畳なのに家具がたくさん!ベッドはどうレイアウトする?
例えばクローゼットのないお部屋でタンスを置く必要があったり、本棚を置いたりと5畳しかないお部屋なのに家具が多い場合には、どのようなレイアウトをすれば良いのでしょうか。
先ほどご紹介したようにロフトベッドを置けば収納を増やすことはできますが、タンスや本棚など背の高い家具が多い場合にはロフトベッドを置くとお部屋の圧迫感が増すばかりで狭く感じてしまうかもしれません。
ベッドでは眠るだけと徹底してしまって、あえて宮棚や収納のないシンプルなベッドを選んだ方がお部屋を広く見せることができます。
収納がないシンプルなタイプのベッドは、視線が抜けるのでお部屋がスッキリとして見えるのです。
脚のない低めのベッドを選ぶのなら、ベッドはお部屋の奥に配置して、本棚やタンスなどはお部屋の手前の壁に沿わせるようにしましょう。
お部屋の奥は視線が向く場所なので、高い家具が置いてあると閉鎖的な印象を与えてしまいます。
背の高い家具を手前に配置しておくことで、実際の広さは変わらないのに開放的な空間に感じることができるでしょう。
さらに、お部屋の真ん中のスペースはできるだけ正方形に近付けるようにしてみてください。
ぽっかりとお部屋の真ん中が空いていると、実際よりもお部屋を広く見せることができます。
5畳のお部屋を2人で使う時のレイアウトは?
ひとつの子供部屋を2人の子供が使うということはよくあることです。
しかし、お部屋が5畳だと1人なら十分であっても、2人で使用するには少々手狭に感じることがあるのではないでしょうか。
2人で使用する場合には、ベッドを使ってどのようなレイアウトを考えることができるでしょうか。
まず、2人分のベッドを置くのならば、断然二段ベッドがおすすめです。
シングルベッドをふたつ置くこともできなくはありませんが、ベッドだけでお部屋の大半を占めてしまいますので、子供部屋としては使いにくいレイアウトといえるでしょう。
高さがあっても、二段ベッドを選んだ方がメリットが大きいでしょう。
二段ベッドの配置としては、子供が小さい内は壁に寄せて配置した方がお部屋を広く使うことができます。
思春期になったらお部屋の真ん中に二段ベッドを配置して、お部屋を二分割するようにします。
どんなに小さくても自分だけのスペースがあることで、ストレスを軽減することができると考えます。
もし、お部屋にクローゼットがない場合には分解できる二段ベッドをコーナーに配置して、下のベッドを上のベッドに対して垂直に置いてみましょう。
L字型にすることでお部屋の真ん中は開けることができますし、ベッド下に半分空間が開くことになるので、そこへ収納を入れることができます。
上のベッドへの梯子はベッドフレームの足元に一体型となっているものを選ぶと、収納を使う時に梯子を避ける必要がなくなるので便利になります。
5畳のお部屋におすすめのベッドの種類は?
最後に、5畳のお部屋でレイアウトしやすいおすすめのベッドをご紹介します。
お部屋を広く見せるためにはベッドの形も大事ですが、色合わせも大切になります。
白やベージュを使った明るい色や淡い色の寝具を選べば、お部屋をスッキリと見せることができます。
色を踏まえてベッドの形を選んでみましょう。
●ショートタイプのシングルベッド
ベッドにも寿命があり、約10年といわれています。
子供が小さい内から一人部屋を与えるのなら、ショートタイプのベッドを選ぶことで通常よりも15cm程度長さを抑えることができます。
小柄な子供なら、幅も小さいセミシングルでも良いかもしれません。
●脚付きマットレス
ただ眠るためだけのもので、棚や収納のない脚付きマットレスはお部屋であまり場所を取ることがありません。
収納が必要ならば、少し背の高いものを選んで、ベッド下に衣装ケースなどを使って収納してみてはいかがでしょうか。
●ローベッド
狭いお部屋では選ばれやすいのがローベッドです。
低めの家具でお部屋を広く見せる方法はよく使われていますが、子供は大人よりも背が低いので、背の高い家具はより圧迫感を感じるため低い家具が特におすすめです。
すのこロールなどを使って低いベッドを作っても良いですね。
ベッドがある生活で親も子供も便利に
5畳の子供部屋にベッドを置くと、フリースペースは十分でも「とても広い」とは言い切ることができません。
しかし、広すぎる子供部屋はスペースが余っているので、ものを増やしたり散らかりやすい傾向にあります。
5畳のお部屋にベッドを配置して適度な広さになるからこそ、子供も上手にお部屋を使う方法や片付けるコツを学ぶことができるのかもしれません。
親も子供も使いやすくきれいなお部屋にするために、最適なベッドを選んでみましょう。