インテリアコーディネートの資格とは?合格率や勉強方法

最終更新日:2019/07/05

インテリア業界に就職・転職したい方は、インテリアコーディネートの資格試験を受けてみてはいかがでしょうか。

試験に向けて勉強することで、インテリアコーディネートに関する一定の知識を身につけることができるでしょう。

この記事では、インテリアコーディネートの資格試験の難易度や勉強方法などをご説明します。

インテリアコーディネートの資格とは?

インテリアコーディネートに関する資格の中で最もポピュラーなのは、インテリア産業協会が主催する「インテリアコーディネーター資格試験」でしょう。

インテリアコーディネーター資格試験は誰でも受けることができ、特に受験資格の制限はありません。

試験は年に1回行われており、一次試験と二次試験があります。

一次試験は、インテリアの歴史やコーディネートに必要な基礎知識などをマークシートで解答する方式です。

二次試験は、論文とプレゼンテーション(製図)の試験で、十分に対策しなければ簡単に合格はできません。

一次試験・二次試験を通して、合格にはインテリアコーディネートについての幅広い知識が必要となるでしょう。

試験は例年、一次試験が10月ごろ、二次試験が12月ごろに開催されます。

一次試験に合格しなければ二次試験を受けることはできません。

しかし、一次試験の合格発表から二次試験までの期間が短いため、発表前から二次試験対策をしておく必要があるでしょう。

インテリアコーディネーターの資格試験の難易度は?

インテリアコーディネーターの資格試験の合格率は、2014年度~2018年度の結果を見るとおよそ20%です。

民間の資格試験の中では、低い方だといえるのではないでしょうか。

2018年度の合格率を見てみると、一次試験の合格率が32.4%となっています。

二次試験の論文や製図が難しいために合格率が低いのかと思いきや、実際は一次試験の時点で多くの方が不合格になっていることがわかります。

一次試験はマークシート形式ではありますが、出題範囲が非常に広く、インテリアコーディネートに関する幅広い分野の勉強をしなければなりません。

選択肢から適当に選んで合格できるような易しい試験ではないことは認識しておく必要があるでしょう。

では、それほど難易度が高い試験であれば、日頃からインテリアに関わる仕事をしている方でなければ合格できないのかというと、そんなことはありません。

他業種の方や学生、主婦などの合格者もたくさんいます。

「業界未経験だから…」と受験を諦める必要はありません。

インテリアコーディネーターの資格取得におすすめの勉強法は?

インテリアコーディネートについて初めて学ぶ方は、スクールや通信講座を受講して資格試験の勉強をするのがおすすめです。

スクールに通うメリットは、各スクールのノウハウがつまったテキストで勉強できることや、疑問点があった際にすぐ講師に質問して解決できる点が挙げられます。

また、スクールで一緒に勉強する仲間ができるので、勉強するためのモチベーションを保ちやすいでしょう。

試験対策だけでなく、実務でお客様に提案するためのプレゼンテーション力を鍛える講座を行うスクールや、資格取得後に就職サポートをしてくれるスクールもあります。

インテリア業界への就職・転職を考えている方には心強いのではないでしょうか。

一方で、決まった時間に通わなければならず融通が利きにくいことや、受講料が高いことはスクールに通うデメリットです。

スクールに通うのは難しいという方は、通信講座で勉強するのがいいでしょう。

通信講座なら、決まった時間にスクールに通う必要はなく、自分のペースで勉強することが可能です。

また、スクールと比較すると受講料も安く抑えられるでしょう。

自宅で勉強していてわからないことがあっても、講師による添削やメールサポートを受けられるので安心です。

独学でもインテリアコーディネーターの資格試験に合格できる?

スクールや通信講座を利用せず、独学で勉強してインテリアコーディネーターの資格を取得した方も大勢います。

できるだけ費用を抑えたい方や、自分で学習方針を立てられる方は、市販のテキストを使って独学するのもいいでしょう。

独学の勉強方法の一例をご紹介します。

試験まで時間がある場合は、まずテキストで基礎知識を学習してから、過去問題を解いて知識を定着させていきましょう。

テキストは、試験の主催団体であるインテリア産業協会から『インテリアコーディネーター ハンドブック統合版』という公式テキストが出版されています。

このテキストの範囲から試験が出題されるので、目を通しておくことをおすすめします。

しかし、この公式テキストはインテリアコーディネートについてかなり細かい内容が書かれているので、時間のない方はテキストを一から読んでいくのは難しいかもしれません。

そのような場合は、過去問題を解きながら、わからない内容はテキストを参照して調べるという方法をとるのがいいでしょう。

インテリアコーディネートに関する資格は他に何がある?

インテリアコーディネーター以外にも、インテリアコーディネートに関する資格には「インテリアデザイナー」や「インテリアプランナー」などがあります。

インテリアデザイナーは日本デザインプランナー協会、インテリアプランナーは公共財団法人の建築技術教育普及センターがそれぞれ資格試験を主催しています。

「名前が似ているけれど、それぞれの資格はどう違うの?」「どの資格を取得するのがいいの?」と悩んでしまうかもしれませんね。

これらの資格にはどのような違いがあるのでしょうか。

インテリアコーディネーターが既存の家具や照明などを組み合わせて居住環境をコーディネートするのに対して、インテリアデザイナーはインテリアの設計も含めてゼロからデザインします。

また、インテリアプランナーはさらに深い建築の専門知識を持ち、インテリア空間を総合的に設計するという点で、インテリアコーディネーターやインテリアデザイナーと異なります。

どのような仕事をしたいか、どのような知識を得たいかに合わせて、取得する資格を決めるといいでしょう。

インテリアコーディネートの資格を取得すると就職に有利?

インテリアコーディネートの資格を取得したからといって、すぐにインテリア業界に就職・転職できる保証はありません。

実際にインテリア業界で働くには実践的なインテリアコーディネートや接客の経験が必要であり、資格を取得しただけでは即戦力として通用するとはいえないからです。

しかし、資格が全く就職の役に立たないというわけではありません。

就職面接で「インテリアコーディネートの知識があります」というだけでは、実際にどの程度の知識があるのかがわかりませんが、資格を持っていれば、一定の水準の知識を持っていることが証明できます。

また、インテリアコーディネーターのような合格率の低い資格を取得していることで、インテリア業界へ本気で就職したいという熱意を伝えることもできるでしょう。

フリーランスで働く場合も、資格を持っていることでお客様からの信頼につながることも考えられます。

資格を取得すれば必ずインテリア業界に就職できるというわけではありませんが、企業やお客様からのプラスの判断材料になるという点で、その価値はあるといえるのではないでしょうか。

資格を取得してインテリア業界への一歩を踏み出そう!

この記事では、インテリアコーディネートの資格試験の難易度や勉強方法などをご説明しました。

インテリアコーディネーターの資格試験は合格率が低いですが、毎日少しでも勉強する時間を確保してしっかりと試験対策をすれば、働きながらでも試験に合格することが可能です。

また、その他にもインテリアデザイナーやインテリアプランナーなど、様々な資格があります。

インテリア業界に興味のある方は、ぜひ資格を取得してみてはいかがでしょうか。