新しいカーペットを敷くとき、思っていたよりも大きかったりお部屋に柱があったりして、ピタリと敷けない経験をした方は意外に多いのではないでしょうか。
規格のカーペットは正方形や長方形のものが多く、サイズもそれほど多くあるわけではありません。
「規格のカーペットがわずかに合わない」
そんなときには、自分でカーペットをカットしてお部屋に合うサイズにしてみましょう。
ここでは、カーペットをカットする方法についてご紹介します。
どんなカーペットでも自分でカットすることはできる?
カーペットを自分でカットしたいと考えたとき、まずは自宅のカーペットの裏地を確認することから始めましょう。
カーペットの裏地にはいくつかの種類があるのですが、自分でカットできるかどうかは裏面を見ることで簡単に分かります。
カーペットの裏地は、「不織布」「麻張り」「織り」の3種類が一般的ですが、見分け方として繊維が渦巻いていてフェルトのような印象のものが不織布、麻で細かい網目状に編んであるものが麻張り、カーペットの裏にも柄が出ているものが織りとなります。
この中の織りカーペットだけは、自分でカットすることで端がほつれてきてしまうため、カットするのは難しいと考えられます。
不織布と麻張りに関しては、基本的にどのようなタイプのものでも自分でカットすることが可能でしょう。
ただし、厚手のカーペットは硬くて、自分で真っ直ぐ裁断するのが難しいことがあります。
また、毛足の長いカーペットの場合には、毛足を寝かせた状態でカットしてしまうと一部だけ短くなってしまう可能性があります。
ほつれることはないとしても、カーペットの特徴によってはカットしづらいものもあるので、失敗のないようにカットしやすいカーペットかどうかということも確認するようにしましょう。
カーペットを自分でカットするときに使用する道具は?
さて、カーペットを自分でカットするときには準備も大切です。
カットに必要な道具を、あらかじめ揃えておくようにしましょう。
・ハサミ
・カッター
・定規
・メジャー
・マジック
ハサミとカッターに関しては使いやすいものを使用すれば良いのですが、一般的なカーペットならばカッターよりも裁縫用の大きめな裁ちバサミがおすすめです。
工作などに使うごく普通のハサミでもカットできないことはないのですが、厚手のものだと非常に握力が必要になりますし、中々うまくカットできないことで切り口がギザギザになってしまうことも考えられます。
カットする面積が小さい場合には気にしなくても良いかもしれませんが、広範囲にわたってカットするときにはやはり万能な切れ味の良い大きなハサミを用意するようにしましょう。
ただし、薄手のタイルカーペットなどの場合には、カッターのほうが使いやすいかもしれません。
そして、カットする前に長さを測るためのメジャー、切る場所を間違えないための目印を付けるマジック、ピタリとサイズを合わせて真っ直ぐ切るための定規などがあると、カーペットはより美しくカットできると考えます。
ギザギザの切り口であったり、隙間が空いてしまっているカーペットはあまり美しくありませんので、道具は必ず揃えてから始めるようにしましょう。
早速自分でカーペットをカットしてみよう!
それでは、早速カーペットを自分でカットする方法についてご紹介します。
カーペットをカットするときには、事前にお部屋とカーペットの長さを測っておいて敷く前にカットする場合と、敷いてから余分な部分だけをカットする場合があります。
カーペットがお部屋に対して大幅に大きい場合には、カットする面積も多いので敷いてからのカットは床を傷付けたりカットが曲がってしまう可能性があります。
そのため、端から端まで思い切ってカットするためにも、敷く前に作業したほうが安心でしょう。
まず、カーペットを裏返して必要なサイズを測ったら、カットする場所にマジックでラインを書きます。
後は、このラインに沿ってハサミで切っていくだけの作業となります。
一方で、カーペットの角を数cmだけ切り取ったり、お部屋の真ん中に柱があってコノ字型に切り取るような場合には、敷く前にカットしてしまうとピタリと合わせることが難しいかもしれません。
そのため、カーペットを敷いてから必要な箇所だけをハサミで少しずつ切り取るほうが作業しやすいと考えます。
この場合でも裏面にマジックでラインだけ書いておけば、切り取るときの目印になります。
初めてカーペットにハサミを入れるときは、少し緊張するものです。
慌ててしまい間違ってカットすることのないよう、事前にしっかりと準備をしておきましょう。
カーペットの端の始末は?ほつれない方法とは
さて、カーペットを自分でカットする方法は分かりましたが、切った部分の始末はどのようにすれば良いのでしょうか。
カーペットの多くは、端がミシンで二重に縫われているオーバーロック加工を施されています。
色が同じなので縁取りのように目立つことはありませんが、カットしてしまうとそこだけは分かりやすくなります。
また、ミシンで加工されている以上、「カットした後に加工しないで放っておいては端がほつれてくるのでは」と心配になる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、実際は織りカーペット以外のカーペットはほつれてくること自体が少ないものです。
もちろん、切り口から端の糸を指で引っ張れば簡単にほつれるようにはなっていますが、引っ張らなければそのままの状態で放置しておくことが可能です。
カットする面が壁際であったり、家具の下に当たる部分であれば切り口を触ることもないのでそのままにしておいたほうが無難です。
しかし、お部屋の真ん中で人がよく通ったり、小さな子どもが引っ張ってしまう可能性がある場合には、瞬間接着剤や木工用ボンドを使ってほつれ止めをすることもできます。
方法は至って簡単で、ほつれそうになる部分に接着剤やボンドを薄く塗りこむだけとなります。
そして、床に付かないように完全に乾いてから敷くようにしましょう。
あまり多く塗ってしまうと、乾いた後に硬くなり踏むと痛いということも考えられますので、ごく少量の使用に留めましょう。
どうしてもカットが不安なときには専門業者に頼もう!
カーペットを自分でカットする方法は意外に簡単で、専門業者に依頼するよりも金額が掛かりませんし、時間も好きなときに行えるのでとても便利です。
しかし、カーペットの中には少々値の張るものもありますし、冬用などはふかふかで厚みのあるものも多くあります。
そのため、やはりどうしても自分でカットするのは不安だと感じる方もいらっしゃるでしょう。
そのようなときには、無理をして自分でカットするよりも、専門業者に依頼したほうが安心です。
専門業者に頼むと当然加工代金が掛かりますので、自分でカットするほうが節約になります。
しかし、失敗したときに高価なカーペットを買い替えるリスクや、厚みのあるカーペットを時間を掛けて少しずつカットする手間を考えたときに、加工代金はそれほど大きな出費ではないと考えます。
加工料金は店舗によって全く違いますが、大体の場合カット代+オーバーロック加工代で処理をする長さによって金額が加算されていくものです。
ネット通販など配送でお願いするようなときには、プラスで配送料が掛かることもあります。
カーペットを扱っている家具屋やホームセンター、またカーペットも請け負うクリーニング店など、様々な場所で持ち込みのカーペットでもカットをしてくれます。
金額が心配なときには、ホームページなどで確認した後に見積もりを取ってみると良いでしょう。
カットしたカーペットはしっかりと固定しよう!
最後に、自分でカットしたカーペットを床に敷くときの注意点として、カーペットをきちんと固定することを強くおすすめします。
もちろん、カットしていないカーペットでも固定をしておくと安全なことに変わりはないのですが、凹凸のあるカーペットは特にずれてしまうと端をきちんと合わせて敷きなおすのが難しくもあり面倒でもあります。
また、切った部分を接着しないでお部屋の真ん中に置いたときなど、人が踏むことでめくれてほつれやすくさせることもあります。
そこで、カットしたらカーペットはしっかりと固定しましょう。
カーペットを固定するには、滑り止めシートか滑り止めテープを使用するのが一般的です。
たまに、裏技などで家にあるものを使用する方法などもありますが、長く使うためには専用の滑り止めを使用したほうが確実です。
カーペットのサイズが大きいときには、ふたつを併用するとさらに確実となります。
どちらも使い方は簡単で、カーペットの真ん中には滑り止めシートを敷き、端の四辺には滑り止めテープを一周貼るようにします。
敷くときに空気を含まないように、滑り止めテープは一度に全てを剥がさないようにしましょう。
一辺ずつ剥がしてゆっくりと確実に敷いていくと、カーペットを美しく敷くことができます。
カーペットを美しく敷いてみよう!
カーペットのカットは、意外にも自分で簡単に行うことができます。
どんなにおしゃれなインテリアのお部屋でも、カーペットのサイズが合っていないと美しく見せることは難しいと考えます。
カーペットが大きいなと感じたら、思い切って自分でハサミを入れてみてはいかがでしょうか。
より愛着の湧く素敵なお部屋になるかもしれません。