会社で使用するオフィスチェアは、思ったよりも長く座っているものです。
特に、デスクワークの方ならばほぼ1日中座っていることになるので、自宅のチェアよりも長く使用している可能性もあります。
そんなオフィスチェアに、自分専用のカバーを付けてみてはいかがでしょうか。
今回は、オフィスチェアにカバーを付けるメリットと、作り方や注意点についてご紹介しましょう。
オフィスチェアにカバーを付けるメリットとは?
オフィスチェアのカバーの作り方をご紹介する前に、まずはカバーを付けるメリットからご紹介しましょう。
そもそも、オフィスチェアは会社の備品であるのに、本当にカバーが必要なのかと感じる方もきっといらっしゃるでしょう。
しかし、カバーを付けることは自分にとってもメリットがあることなのです。
長時間チェアに座っていると、座面に接する部分には意外と多くの汗をかいているものです。
そのため、気付かない内に座面には自分の汗や皮脂が染みこんでいることになります。
また、背もたれ部分も座る時やデスクの下へチェアを入れる時などに必ず触る場所ですから、手による汚れが蓄積されています。
そうした汚れからチェアを守ることができますし、万が一席替えなどがあった場合にはチェアを次の方へきれいな状態で渡すことができます。
また、カバーは取り外しが可能なので、暑い日や汚れが付いた日などは持ち帰って洗うことで毎日清潔なチェアに座ることができます。
そして、自分の使うチェアに自分の好みの柄でカバーを付けることができたら、仕事中の気分も少し変わるのではないでしょうか。
このように、オフィスチェアにカバーを付けることはメリットがたくさんあるのです。
一般的なオフィスチェアのカバーの作り方
それでは早速、カバーの作り方をご紹介しましょう。
ここでは、一般的なオフィスチェアである丸い背もたれに丸い座面、一本脚にキャスターが付いているタイプのチェアを想定しています。
背もたれと座面に関しては、形や大きさは異なるもののどちらもカバーの作り方は同じです。
口の部分にゴムの入った丸いカバーを作るので、完成図としてはシャワーキャップのような形を想像すると分かりやすいでしょう。
①チェアの型紙を取る(大体の形が分かれば良い)
②型紙に被せた分よりも20cm程大きめに布を裁つ(折り返すため)
③端を三つ折りにして縫っていき、ゴム口を開けておく(ゴムを入れる幅をキープする)
④ゴムを通す
コツとしては、丸く縫っているとどうしても布が寄ってしまうため、上手くギャザーを入れながら縫うことでしょう。
ゴムを入れている面は座面の裏側に回るため、美しく仕上げなければとそれほど神経質になる必要はありません。
背もたれ分と、座面の分の2枚を作って、それぞれにかけるようにしましょう。
何枚かまとめて作っておくと、一枚の型紙で洗い替えもできるので便利です。
丸く縫うのは難しい!紐付きカバーの作り方
オフィスチェアのカバーの作り方をご紹介しましたが、文章で説明することは簡単でも、丸く縫うというのは案外難しいものです。
そのため、もっと簡単にカバーを作る方法はないかと考える方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合には、紐付きのカバーを簡単に作ってみてはいかがでしょうか。
紐は、巾着などに使用するアクリル紐でもリボンでも良いでしょう。
まずは、作り方をご紹介します。
①型紙よりも20cm程度大きい四角形に布を裁つ
②四角形のまま四辺の端を三つ折りに縫うが、その時に四隅に紐を取り付けるようにする
作り方は以上です。
取り付け方は、四角形のまま座面に布を載せたら、背もたれを避けるように四隅を座面の裏側へ回し、前と後ろの紐をそれぞれ結ぶだけです。
パッと見た状態ではそれほど違和感はありませんが、どうしてもゴム付きのカバーと比べるとフィット感がありません。
しかし、汚れや皮脂からチェアをカバーするという観点から見れば、十分に役割を果たしてくれるでしょう。
何より、四角形の場合縫う時に直線なので、ミシンを使っても仕上げやすいと考えます。
そもそも縫うことが苦手な方向けの作り方はある?
さて、カバーの作り方は分かりましたが、そもそも裁縫自体が苦手だというかたはどのようにしてカバーを作れば良いのでしょうか。
オフィスチェア用のカバーは市販もされていますが、手作りと比べるとやはり割高になってしまいます。
会社の備品にそれなりの金額をかけるのは難しいこともありますし、やはりオリジナルが良いと考える方もたくさんいらっしゃるでしょう。
そのような時には、自宅にあるものを使ってカバーとして取り付けてみてはいかがでしょうか。
用意するものは、大判のハンカチやバンダナ、スカーフに手拭いなどです。
そして、ご紹介するのは作り方ではなく取り付け方となります。
完成図としては、人が髪を隠すようにバンダナを頭に巻いて後ろで結っている図を想像してみましょう。
同じように、背もたれや座面をそれぞれバンダナなどで覆って、後ろ側で結うか輪ゴムなどで留めるだけとなります。
特に、技術などはありませんので、サイズの合う布さえあれば誰でも簡単に取り付けることができます。
使用する布は端切れでも良いのですが、端の始末がある場合は縫わなくてはならないので、最初からでき上がっているハンカチなどを使用したほうがスッキリとできると考えます。
ただし、座面用には大判のスカーフでも足りない可能性があるので、端のほつれてこない布地などを選ぶと良いですね。
オフィスチェアにカバーを付ける時の注意点
ここまではカバー自体の作り方をご紹介してきましたが、ここではオフィスチェアにカバーを付ける時の注意点をご紹介しましょう。
カバーを付けることにはメリットがたくさんありますが、実際に付ける時には以下の2点は事前に確認しておくべきだと考えます。
・会社がオフィスチェアにカバーを付けることをNGとしていないか
・チェアを損ねることがないか
基本的にお客様をオフィス内へ通すことがない会社であれば、私物などに厳しいことを言われることはないかもしれません。
しかし、窓口業務であったり、オフィスに私物を持ち込むことを良しとしない社風である場合には、カバー自体をNGとする会社もあるでしょう。
その点は、会社の指示に従うべきですから、事前にしっかりと確認をしておいたほうが良いでしょう。
そして、もう1点のチェアを損ねるというのは、カバーを付けることでかえってチェアを汚してしまうような場合です。
例えば、「デニムの生地を使用して汗により色落ちしてしまい、そのまま色うつりした」というような場合は、備品を汚したことになるのでクリーニングなどの必要が出てくるかもしれません。
カバーでチェアを汚すということは滅多にないことではありますが、ゼロとは言えませんのでやはり注意をしておきたいところでしょう。
楽しく気兼ねなくカバーを付けられるように、事前準備からしっかりとしておくほうが安心です。
オフィスチェアのお手入れ方法は?
カバーの作り方と注意点が分かったところで、最後にオフィスチェアのお手入れ方法をご紹介しましょう。
カバーを付けることでほとんどの汚れから守ることができると思えるオフィスチェアですが、日々のお手入れでもっときれいに保つこともできます。
自分だけが使用するものですから、できるだけ自分で清潔に保てるようなお手入れをおすすめします。
とはいえ、水洗いなどは当然できませんし、薬品なども万が一を考えると中々使うことができません。
基本的には、水で濡らした布を固く絞って水拭きをして、乾拭きをするようにします。
ただし、革のチェアなど水拭きだけでもダメな素材もありますから、素材は事前に確認をしましょう。
布製やビニール製の場合なら、汚れは濡れた布などでたたいて落とすことができます。
また、やわらかいブラシなどがあれば、クッション部分に溜まっているホコリをかき出すようにやさしくブラッシングするのも良いでしょう。
ただし、夢中になるあまり毛羽立ってしまうほど強く行わないように注意しましょう。
高さ調節のできる機能があるものは、油圧式のレバーやネジなどの部品に異常がないかを合わせて調べておくと、安全性も高まるのでより良いですね。
毎日使うものだからこそ大切に
毎日、立ったり座ったりそのまま移動をしてみたり、とオフィスチェアは使用頻度が非常に高いものです。
また、誰かに貸したりするものでもありませんから、使うのは自分だけということになります。
会社の備品ではありますが、やはり在職している間は自分のものと同様大切にしたいものですね。