お部屋のインテリアをアンティーク風にしてみたいと思ってはいませんか。
しかし本物のアンティーク家具は値段が高かったり、大きさが合わなかったり、実用的でないことも多いのでなかなか手が出ないものです。
そこで、アンティーク初心者におすすめなのが、シェルフを白いアンティーク風ペイントにするというものです。
アンティークにはなかなか手が届かなくても、アンティーク風に近付けることは簡単にできます。
挑戦してみましょう。
アンティークが難しい人はアンティーク風から始める!
「アンティークやヴィンテージの家具は値段が高くて手が届かない」というイメージがあります。
しかし、無難なナチュラルやモダンスタイルのインテリアに飽きてきたら、一度は挑戦してみたいですよね。
アンティークは「製造されてから100年以上経過した工芸品や美術品」と1934年にアメリカの通商関税法で定められてから、その考え方が定義として広まりました。
100年未満のものは「ヴィンテージ」や「コレクタブルズ」などと呼ばれます。
つまり、アンティーク家具は100年以上もの長い歴史を持っているということです。
誰かが使ってきたという物語を持つ家具は、それだけで強い存在感を放ちます。
同じ家具であったとしても、ひとつひとつが持っている物語が異なり、味わいが異なります。
大人になったらいつかは挑戦したいインテリアです。
しかし、あこがれはあるけれど本物のアンティーク家具にまでまだ手が出せないと思う人も多いでしょう。
そこで、身近にアンティークを感じられる「アンティーク調」や「アンティーク風」から始めてみませんか。
お手持ちの家具も、ペイントで素敵なアンティーク風に変身させられるかもしれません。
はじめてのアンティーク風ペイントにおすすめなのは、白のシェルフです。
次項より詳しく解説します。
アンティーク風ペイントにおすすめなのは白のシェルフ
なぜ、はじめてのアンティーク風ペイントに「白のシェルフ」がおすすめなのかをお話しします。
まずはシェルフです。
シェルフは形状やサイズが豊富なので、お部屋の広さや形によってさまざまなタイプのものを選び分けることができます。
シェルフは、大きく4つの種類があります。
【置き型】
■マス目・平行棚のシェルフ
一般的なシェルフです。
壁面に面して配置します。
アンティーク家具の中でもサイズやデザインが豊富です。
デザインによっては間仕切りとして使用することもできます。
■コーナーシェルフ
部屋の角、コーナーにぴったりおさまる三角の形状のシェルフです。
部屋の角はデッドスペースになりやすいので、それを収納に活かすことができます。
アンティーク家具でもよく見かけますし、お部屋のアクセントになります。
【壁掛け】
■マス目・平行棚のシェルフ
アンティーク家具の中でも人気が高い壁掛けタイプのシェルフは、お店の飾り棚のようなおしゃれな雰囲気をだします。
置き型のシェルフを置く場所がないという人にもおすすめです。
■ブラケットタイプのシェルフ
物を載せる板とブラケット(棚受け)というシンプルな構造のシェルフです。
飾り棚として使うことが多いのですが、シンプルなので飾るものを引き立ててくれます。
また、圧迫感が少ないので狭いお部屋にもおすすめです。
このようにシェルフは、形状・サイズ・用途によってさまざまに使い分けることができるので、アンティーク風家具として取り入れるのに適しています。
白のシェルフは狭い家にぴったりで使いやすい!
続いて、アンティーク風ペイントに「白」をおすすめする理由をお話ししましょう。
アンティークというと、濃い茶色の木製家具や深い緑、えんじ色などの重厚感のある落ち着いた色のイメージが強いです。
しかし白くペイントされたアンティーク家具も珍しくなく、白は初心者には取り入れやすい家具でもあります。
いかにもアンティークという重厚感や圧迫感がなく、明るくすっきりとした印象のインテリアにすることができます。
アンティーク家具はその存在感が魅力ではありますが、インテリアの中で浮いてしまう可能性もあり初心者には扱いが難しいです。
その点、白のアンティーク家具は主張が強すぎないため、初心者でも扱いやすいといえます。
また、白は膨張色なので部屋を広く見せてくれる効果が期待でき、狭い部屋にもおすすめです。
ほかのテイストの家具とも合わせやすいので、もとからある家具との調和も取れるでしょう。
それでは、アンティーク風ペイントに挑戦してみましょう。
新しいシェルフをアンティーク風にするテクニック
アンティーク風ペイントには、5つのテクニックがあります。
■ダメージ加工
ハンマーや釘、のこぎりなどでわざと傷をつけて古材のような風合いを表現します。
■汚し加工
擦ったようなペイントで、使い込まれた古い感じを出します。
■エイジング加工
ペイントが剥がれたり、家具の角が取れて丸くなったりした様子を再現する加工です。
■ひび割れ加工
ペイントが古くなってひび割れた状態を再現します。
■錆加工
金属が経年劣化により錆びた様子を再現する加工です。
このような加工を施せば、新品にもアンティークの味わいを持たせることができます。
上記のペイントテクニックのために、いくつか道具を用意しておきましょう。
■ハケ
基本的なペイントに必要です。
■サンドペーパー・サンダー
表面をこすったり、角を丸めたりするのに使います。
■金ブラシ
塗装を剥がし、木材の表面を荒らします。
■キリ・タガネ
木材に傷をつけることができます。
■スポンジ・クロス
擦れたようなペイントをしたり、部分的にペイントをふき取ったりします。
アンティーク風ペイントには、重ね塗りがおすすめです。
最終的にシェルフを白にペイントするとして、ベースにブラウンやダークグリーンを塗っておくと白に奥行きが出ます。
アンティーク風ペイントに使う基本的な塗料
アンティーク風にするためには、塗るだけでアンティーク風になる塗料を使います。
■ミルクペイント
牛乳のたんぱく質であるミルクカゼインが原料の塗料です。
牛乳が原料ということで初心者にも使いやすく人気が高いです。
ぽってりとしたマットな色合いは、カントリー風のアンティークを再現するのに適しています。
あたたかみのあるやさしい色合いが特徴です。
ミルクペイントでおすすめなのは、絵の具の総合メーカー「ターナー」のペイントです。
白はもちろん、レンガのような色合いの「ビンテージワイン」、くすんだ雰囲気を出すことができる「アンティークコーラル」や「ピスタチオグリーン」など多彩なラインナップが揃っています。
■ステイン
木材に染み込んで色を付ける塗料です。
木目が浮かび上がるため、木の風合いを活かすことができます。
水性と油性のものがあります。
■ワックス
木材への色の染み込みは少ないのですが、艶と光沢を出すことができます。
ステインとワックスのダブル使いで、色に深みを出すと本格的なアンティーク風に仕上がります。
■ニス
木材の表面を保護してくれるため、シミや汚れに強くなります。
ダイニングやキッチンなど、水汚れが付きやすい場所にシェルフを置く場合は塗っておくと良いでしょう。
上記でご紹介したものがアンティーク風ペイントに使う基本的な塗料です。
ただの白じゃない?!ワンステップ上のアンティーク風ペイント
さらにワンステップ上のアンティーク風ペイントをしたいという人は、こちらの塗料も揃えておきましょう。
■ひび割れ塗料
ひび割れを作るための塗料があります。
それを使うと経年により塗料がひび割れた様子が再現できます。
さきほどミルクペイントでご紹介したターナーからも「クラッキングメディウム」という名前で販売されています。
簡単に塗り方をご紹介します。
【クラッキングメディウムの塗り方】
①ミルクペイントでお好きなベースの色を塗り、乾かします。
この色は重ね塗りの下になる色です。
②その上からクラッキングメディウムを塗ります。
③「触って少しべたつく」くらいまで乾かしたら、さらにその上から別の色のミルクペイントを塗ります。
このとき、二度塗りはしないでください。
④上の塗料がひび割れて、その隙間から下の色が少し見えるという仕上がりです。
例えば、下に「ビンテージワイン」を塗って上に「白」を塗ったとすると、白いペイントのひび割れからビンテージワインの深みのある赤が覗くことになります。
味わいがあっておしゃれな仕上がりですよね。
■錆塗料
金属の錆を再現した塗料です。
おすすめは「タカラ塗料」の「錆エイジング塗料セット」です。
ブラウンラストとイエローラストの二色がセットになっており、すぐに使えて本格的な錆加工を施すことができます。
ブラケットシェルフのブラケットの部分に使用すると、一気にアンティーク感が増します。
こちらの塗料は金属だけでなく木やコンクリート、モルタルにも使えるので、いろいろなところにアンティーク風の加工を施すことができます。
ホームセンターのペイントコーナーを覗いてみよう
近年では、ホームセンターなどに、初心者でも扱いやすい塗料や材料が多く取り揃えられるようになってきました。
塗料にもさまざまな種類があり、見ているだけでも楽しい気持ちになります。
インテリアをアンティークにしたいとお考えなら、まずペイントコーナーを覗いてみませんか。
初心者でも気軽にチャレンジできるシェルフの白ペイントで、アンティーク風のインテリアを実現させてみましょう。