木のテーブルは素材やデザインだけでなく、塗装方法によって見た目の印象や使用感が大きく変わると言われています。
いくつかある塗装方法から、汚れを保護し、撥水効果があるワックス塗装に着目し、同じ浸透性塗料を使用したオイル塗装と比較しながらその特徴や効果をまとめています。
また、ワックスを掛ける頻度や掛け方もご紹介していますので参考にしてみましょう。
木特有の美しさを保ちつつ、ご家庭のテーブルをより長く大切に使いましょう。
木のテーブルの種類は様々!塗装方法にも着目してみよう
食事の際に使用するダイニングテーブルやリビングに配置したセンターテーブル、ソファやベッドの側に置いている小さなサイドテーブルといったように、テーブルには様々な種類があります。
これらのテーブルの素材に、木を使用したものを取り入れている方は多いと思います。
木のもつ特有の温かみや優しい風合いは大きな魅力ですし、頑丈であらゆるインテリアの雰囲気に馴染みやすいことをはじめ、メリットがたくさんありますよね。
木のテーブルといっても、原木をそのまま板状にカットた無垢材を使用したものから、ブロック状の木材をつなぎあわせた集成材を使用したものなどがあります。
さらに、使用している木の種類なども考えれば、数え切れないほどの木のテーブルが作られていることになりますね。
また、木のテーブルは塗装方法によっても分類することができるのです。
塗装方法は使用する塗料の種類で大きく分けることができます。
例えば、コーティング系塗料を使用するウレタン塗装や、浸透性塗料を使用するワックスやオイル塗装などです。
次項では、そのなかからワックス塗装についてご説明します。
ワックス塗装ってどんなもの?オイル塗装と比較してみよう
木のテーブルは、塗装方法によってその仕上がりが大きく変わってきます。
様々な塗装方法の中でも、浸透性塗料を使用するワックス塗装に着目してみましょう。
まず浸透性塗料とは、その名の通り木の表面から内部に浸透させて使用する塗料のことです。
木の表面に塗料による硬い膜を作らないことから、その木本来の質感を活かして仕上げることができるという特徴があります。
この浸透性塗料を使用した塗装方法には、ワックス塗装の他にオイル塗装というものがあります。
塗料に天然油脂を使用することで、内部にまで浸透して木を保護することができるというのがこのオイル塗装大きな特徴で、広葉樹に使用することが多く、塗布後は濡れたような色味になります。
テーブルにこのオイル塗装を施した場合、木目がはっきりと浮かび上がり、とても美しく仕上げることができるのです。
このワックス塗装ですが、同じように浸透性塗料を使用した塗装方法に分類されてはいるものの、オイル塗装ともまた違った仕上がりになります。
塗料が木の内部に浸透するオイル塗装と比較すると、木の表面に塗料が留まるのがワックス塗装の特徴と考えられます。
色味が付かずほとんど無塗装に近い仕上がりで、木の表面を汚れや傷から保護できる塗装方法です。
白い木に塗装する際に素材の白をそのまま活かせることから、重宝される塗装方法とも言われています。
木のテーブルに適したワックスを選ぼう!
ワックスには様々な種類のものがあり、動物性と植物性の2種類に分類されています。
動物性のワックスのひとつが、ミツバチの巣から抽出する蜜蝋ですね。
この動物性のワックスと比較すると、植物性のワックスは種類が豊富とされています。
例えば、カルバナ椰子の葉の裏部分から抽出するカルバナ蝋や、トウダイグサ科の植物から抽出するキャンデリア蝋などが挙げられます。
動物性であっても植物性であっても、原料が100%のものは個体のまま販売されています。
また、仕上がりの色味を強調したり性能を高めるためにオイルを配合したものもあります。
固形より扱いやすい、半練りのペースト状のものやエマルジョンの状態にしたものなども販売されていますし、中には溶剤を加えて加工しているものなどもあります。
さらに、針葉樹に適しているもの、白木に適しているものといった塗装する木の種類に合わせて改良されたワックスが、各メーカーごとに多種類に渡って販売されています。
木のテーブルにワックス塗装をする場合は、使用している木の種類や色味にあったものを選ぶと同時に、塗装の際の扱いやすさなども考慮すると仕上がりがより美しくなります。
木のテーブルのメンテナンス!定期的にワックス掛けをする効果は?
そもそも、ワックスを掛けることで木のテーブルにどのような効果が期待できるのでしょうか。
まずは、引っ掻き傷や小さなへこみなどはもちろん、汚れが付かないように保護する効果が挙げられます。
ただ、ワックスには木を汚れから保護する効果はあるとはいえ、実際についてしまった汚れを落とすことはできないということを基礎知識として把握しておきましょう。
ついてしまった汚れには、専用のクリーナーを使用することになります。
次に挙げられるのが、撥水効果です。
木のテーブルの天板に水分が染み込むのを防ぎます。
最後に、見た目や手触りを良くする効果も忘れてはいけません。
ワックス塗装が剥げてくると、艶を失いカサカサとした手触りになってきます。
見た目の美しさはもちろんのこと、手触りや使用感にも大きく影響するのです。
以上から、ワックス塗装を施した木のテーブルをお使いの場合には、より長く美しく使い続けるためにも、クリーナーとワックスを併用した定期的なメンテナンスがとても重要であることが分かりますね。
木のテーブルにワックスを掛ける頻度はどれぐらい?
天然の無垢材をはじめとして、木のテーブルはどのような塗装方法のものであっても、基本的には定期的な塗り直しが必要とされています。
天板の上で作業したり物を置いて使用するテーブルは、他の家具類と比較するとこまめな再塗装が重要であるということは予想がつきますよね。
特に、食事時に使用するダイニングテーブルは、食器や鍋類を置くことで小さな傷などがつきやすくなりますし、使用頻度が高いことから塗装が剥げやすいとも言われているので注意が必要です。
実際に、ワックス塗装したテーブルの場合、どれぐらいの頻度でワックス掛けが必要になるのでしょうか。
もちろん、テーブルの状態にもよりますが、大体1年に1回ぐらいのタイミングでワックスを掛けると保護効果が持続し、見た目の美しさも維持できると言われています。
大掃除のタイミングなどに合わせて、年に1度はご家庭のテーブルのワックス掛けを行なっておくことをおすすめします。
木のテーブルに実際にワックスを掛けてみよう!
実際に、木のテーブルにワックスを掛ける方法もご紹介しておきましょう。
まずは、下準備として天板の木目に沿ってサンドペーパーを掛け、表面を滑らかにしておきます。
飛び散った木の粉を硬く絞った布で拭き取った後、さらに乾拭きしておきましょう。
ワックスは乾いた綺麗な布に少量とりながら、天板に少しずつ塗り広げていきます。
薄く塗り広げたあとは、500円玉くらいの円を描くようにしっかりとワックスを擦り込みましょう。
天板の隅から少しずつ作業を進めていくと、ムラなく仕上げることができます。
天板の側面や角部分にも、忘れずにワックスを塗り込みましょう。
テーブル全体に塗り終えたら1~2時間ほど乾燥させ、表面に染み出てきた油分を乾いた布を使って拭き取っていきます。
さらに丸1日しっかりと乾燥させ、表面がさらりとした状態であればワックス掛けは完了です。
木のテーブルの表面に艶が戻り、しっとりと滑らかな質感が復活します。
購入時に近い見た目と使用感を取り戻すことができますよ。
定期的なワックス掛けで木のテーブルが見違える!
食器や鍋類を置いたり、作業を行う場でもあるテーブルには、小さな引っ掻き傷や凹みなどがつきやすいものです。
さらに、食べこぼしによる汚れや水分の染み込みなど、使用しているうちにどんどん傷み塗装も剥げてきますよね。
ワックス塗装を施したテーブルでは、保護的な効果のあるワックス掛けを行うことがとても重要です。
見た目の美しさと滑らかな質感も取り戻せますので、年1回ほどの塗り直しをおすすめします。