無垢材のテーブルにシミが!シミの取り方とコーティング方法

最終更新日:2020/01/21

天然木から作られた無垢材は、木の温かみや香りを感じることができ、長く使用するほど経年変化を楽しむことができます。

そんな無垢材は、フローリングをはじめ、テーブルやチェストなどさまざまなインテリア家具にも使用されています。

ただ、無垢材は水や油などのシミ汚れがつきやすいといわれています。

そこで必要になるのがコーティング剤です。

今回は、無垢材のテーブルについてしまったシミ取りの方法と、コーティングについてお伝えしていきます。

無垢材のテーブルの取り扱いについて

まずは、無垢材の特徴を知り、扱い方を理解しておきましょう。

無垢材は、合板や集成材と異なり、天然木(丸太)から切り出した木材です。

天然木の風合いや香り、経年変化を楽しむことができ、丈夫で長持ちという特徴があります。

そして、無垢材は家具などに加工したあとでも呼吸を繰り返すため、室内の湿度を調整する働きもあります。

無垢材には、たくさんのメリットがありますが、一方で、取り扱い方に注意しなければならない点がいくつかあります。

まず、呼吸しているということは、木が収縮を繰り返していることになるため、極端に湿度の高い場所や低い場所で使用すると、木の反りや割れの原因になることです。

そのため、上記以外でも直射日光が長時間当たってしまう場所や、ストーブなどの熱源を発するものの近くでの使用も避けるようにしてください。

また、無垢材は水や油などのシミがつきやすいため、濡れたものを長時間置きっぱなしにしたり、食べ物をこぼしてそのまま放置したりすると、シミとして跡に残ってしまうことがあります。

シミを防ぐためにも、無垢材のテーブルで食事をするときは、ランチョンマットなどを使用して、油汚れや水分から守ってあげましょう。

それに加え、無垢材のテーブルにはコーティング剤が必要です。

コーティングについては、次にご紹介していきます。

無垢材のテーブルに施すコーティングの種類

先述したように、無垢材は水や油などのシミがつきやすい材質です。

そのため、コーティングは欠かせません。

基本的に無垢材のテーブルに施すコーティングは「オイル」を使ったものが一般的ですが、使用環境に応じて「ウレタン」を使用することもあります。

●オイル

オイルコーティングは、木の内部にオイルを染み込ませて保護する方法です。

木の呼吸を妨げることなく、表面を塗膜で覆うこともないため、木本来の手触りや見た目を生かしながら保護することができます。

ただし、オイルコーティングは時間が経つにつれ保護する力が弱まりますので、定期的にコーティングを行う必要があります。

●ウレタン

オイルコーティングは、木の内部に染み込ませるという方法でしたが、ウレタンは木の表面に塗膜を作り保護する方法です。

ウレタンでコーティングを施すと、木の表面はツルツルとした手触りになり、光沢が出やすくなります。

そのため、無垢材の質感が感じにくくなることがあります。

ただ、ウレタンは水に強く、家庭でのメンテナンスが必要ないという利点もあります。

お手入れに手間をかけたくない、という考えの方はオイルよりもウレタンが向いているかもしれません。

無垢材テーブルに必要なコーティング!メンテナンス頻度は?

お伝えしたように、無垢材のテーブルに施すコーティング剤には、オイルとウレタンがあります。

ウレタンはお手入れが楽などのメリットがありますが、天然木の風合いを生かすのなら、やはりオイルコーティングがおすすめです。

ただ、オイルコーティングは一度塗ったらそのあとは塗り直さなくていい、というわけではありません。

時間が経つにつれ少しずつ効果が薄れてきてしまうため、定期的にオイルを入れてあげましょう。

●メンテナンスの頻度

無垢材のテーブルを購入して半年の間は、1~2か月に一度オイルでコーティングしてあげるとよいでしょう。

というのも、購入したての無垢テーブルは、作成時にコーティングを一度しただけの状態ですので、コーティングの効果が持続しにくいのです。

オイルコーティングは使用するほど馴染んでいきますので、手入れの頻度も減っていきます。

購入後半年経ったら、半年に一度のスパンでコーティングを行ってください。

無垢材のテーブルにオイルコーティングしてあげよう!方法と手順

半年に一度のスパンでオイルコーティングを行う際、おすすめなのは冬と春の時期です。

なぜかというと、無垢材は乾燥が苦手な木材で、収縮するとひび割れや反りが起こりやすくなります。

そのため、冬の乾燥する時期にはオイルを無垢材に入れてあげましょう。

また、梅雨時期は湿気が多いため、コーティング剤が乾きにくくなります。

そのため、梅雨に入る4~5月にオイルコーティングを済ませておくとよいですね。

それでは、コーティング方法と手順をご紹介していきましょう。

①水ぶきをする

テーブル表面に付着した、汚れやゴミをしっかり取り除いてあげましょう。

ポイントは、硬く絞った布で拭くことです。

②オイルコーティングをする

オイルコーティングをする前は、しっかりとテーブルが乾いた状態で行います。

缶に入っているオイルを撹拌し、ウエス等にオイルをつけて塗り広げていきます。

その際、オイルを塗りすぎないように注意することと、無垢材の木目に沿うようにオイルを塗るのがポイントです。

③オイルを拭き取る

オイルをテーブル全体に行き渡らせたら、最後に新しいウエスで拭き取っていきます。

オイルのベタベタ感が残らないように、しっかりと拭き取りましょう。

④しっかりと乾燥させる

オイルを塗ったあとは、12時間以上乾燥させます。

実は、オイルを完全に乾燥させるには約1週間かかるといわれています。

しかし、その間テーブルを使用しないのは難しいですから、12時間以上の乾燥を目安としています。

また、1週間以内に使用する場合は、マットなどの敷物をテーブルに敷いて使用してください。

無垢材のテーブルにシミが!取り除く方法はある?

無垢材のテーブルに汚れがつかないように気をつけていても、いつの間にかシミができてしまうこともあるでしょう。

テーブルについたシミは、石鹸を使って落とすことができます。

「無垢材に石鹸!?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、使うのは石鹸の泡だけです。

では、やり方をご紹介します。

●用意するもの

・桶
・ぬるま湯(1リットル程度)
・無添加石鹸
・スポンジ
・使い捨てタオル
・カッター

●やり方

まず、カッターで石鹸を削り(小さじ3杯程)、お湯にしっかりと溶かして泡立てます。

表面に浮いた泡だけをスポンジですくい、無垢材のテーブル全体に慣らしていきます。

このとき、反りを防止するために、テーブル表面だけでなく裏面も同じように泡で洗ってください。

全体を泡で慣らしたら、使い捨てのタオルで泡を拭き取っていきます。

泡を拭き取ったら、風通しのよい日陰で半日ほどかけてゆっくり乾かします。

ポイントとしては、ゆっくり日陰で乾かすことです。

直射日光の当たる場所で一気に乾かしてしまうと、無垢材の割れの原因になります。

また、石鹸でシミ取りをすると、コーティングも一緒に洗い流してしまうことになりますので、しっかり乾いたのを確認してから再度オイルコーティングを行ってください。

なかなか落ちないテーブルの汚れはサンドペーパーが使える!

無垢材は、集成材や合板と違い、一枚の板でできています。

そのため、表面をサンドペーパーで少し削っても問題はありません。

もし、無垢のテーブルに汚れがついて取れないときは、サンドペーパーで削り取ってしまいましょう。

用意するサンドペーパーは、400番台~の目の細かいものをおすすめします。

やり方のポイントとしては、木の木目に沿って優しく削ることです。

木目に逆らって削ってしまうと、無垢材のテーブルに不自然な傷がついてしまう可能性があります。

小さな汚れであれば、サンドペーパーで数秒ほどで落とすことができるでしょう。

サンドペーパーで汚れを削り取ったあとは、そこだけ白く色あせたようになりますので、仕上げにオイルコーティングをしてあげましょう。

そうすることで、削ったところが馴染み、目立たなくなります。

無垢材のテーブルは定期的にお手入れを行おう

無垢材は、経年変化を楽しむことができ、使うごとに味わい深さが増していきます。

ただ、どうしてもシミや汚れがつきやすいため、定期的なお手入れが欠かせません。

オイルコーティングの場合、時間が経つにつれ効果も薄れてしまいます。

大切なのは、コーティングを切らさないこと。

定期的にコーティングしてあげることで、テーブルに味や艶が出て、汚れがつきにくくなります。

お手入れをしながら、無垢テーブルを長く愛用していきましょう。