RC造住宅とは?他の構造やメリット&デメリットをご紹介!

最終更新日:2019/02/24

住宅には、様々な造りのものがあります。

その中でも今回は、「RC造」の住宅についてご紹介していきます。

「RC造とは何なのか」ということからまず見ていきましょう。

その上で、RC造住宅のメリットとデメリットにはどのようなものがあるのか、お伝えしていきます。

メリットとデメリットを知ることで、部屋選びなどの際に役立てましょう。


よく見る「RC造住宅」って何?

賃貸情報などでよく見かけることがある「RC造」の住宅とは、一体どんなものなのでしょうか。

まずは、RC造住宅がどんなものなのか、ご紹介していきます。

その上で、今回のテーマである「メリット&デメリット」についてお伝えしていきます。

RC造住宅とは、鉄筋コンクリートを使った建築方法で、Reinforced Concrete(補強されたコンクリート)の頭文字「RC」をとって「RC造」や「RC構造」というふうに呼ばれています。

世界的に使われている建築方法で、日本では関東大震災の被害の経験から広く使われるようになった建築方法です。

鉄筋コンクリートとは、コンクリートの芯として鉄筋を使ったものです。

鉄筋を組み上げてまわりに型枠を組み、型枠内にコンクリートを流し込み固めるという方法が一般的で、コンクリートと鉄がお互いの長所と短所を補い合うことでより強度を高めたものになります。

コンクリートの弱点である、「引っ張りに弱い」ことを鉄の「粘り強さ」で補っています。

また、鉄の弱点である、「錆び」をコンクリートが空気に触れないように覆うことで補っています。

コンクリートにはセメントが含まれていて、その成分は高アルカリ性であるために、コンクリートの中の鉄筋は腐食しないということになります。

RC造住宅以外にはどんなものがある?

RC造の住宅以外にも、いくつか建築方法があるので、ここでご紹介していきます。

また、それぞれにもメリットやデメリットがあるため、後にお伝えしていきます。

【SRC造】

Steel Reinforced Concreteの頭文字「SRC」をとったもので、鉄骨鉄筋コンクリートという意味になります。

上記のRC造の特徴に、鉄骨を加えることで、より粘り強さを増したものです。

鉄骨を支柱にして、そのまわりに鉄筋を配筋してコンクリートを流し込んだ建築方法になります。

高層の建築で多く使われています。

【S造】

Steelの頭文字「s」をとったもので、鉄骨の粘り強さが特徴の建築方法です。

コンクリートを使用していないため、建築物自体を軽量化することができ、超高層建築や広大な建築物に多く使われています。

また、鋼材の厚みによって呼び方が異なり、6mm以上のものは「重量鉄骨構造」と呼ばれ、6mm未満のものは「軽量鉄骨構造」と呼ばれています。

【木造】

木造は、読んでわかる通り、木材を使った建築方法になります。

日本では、古くから使われてきた建築方法で、神社仏閣や歴史的建造物などで多く使われています。

木材が豊富だったことから、この建築方法が一般的でした。

現在でも木造住宅が建築されていることから、日本では非常に長い間親しまれている建築方法と言えます。

RC造住宅はデメリットよりメリットの方が多い?

RC造の住宅は、現代では最も多く使われている建築方法であるとも言えます。

新築のマンションなどの建築現場を見ていても、ほとんど見かけるのはRC造です。

新築工事現場のお知らせ看板を見てみても、多くが鉄筋コンクリートになっています。

では、RC造住宅のデメリットとは、どんなものが挙げられるのでしょうか。

まず、デメリットと言われていることからご紹介していきます。

【デメリット①~建物自体の重さ~】

特に木造建築などと比べると、RC造は建物自体が重くなるということが挙げられます。

鉄筋とコンクリートなので当たり前な話ですが、もし地盤が弱い場合などは、まず地盤改良をしなくてはなりません。

つまり、その分の工事費が加算されてしまいます。

【デメリット②~解体時の費用が高い~】

もし、建て替えなどで解体する場合には、解体工事が木造住宅などに比べ、高くなるということが挙げられます。

【デメリットよりもメリットの方が大きい!】

RC造のデメリットを補って余りあるメリットがRC造住宅の魅力です。

RC造住宅は基本的に、耐震性能に優れているということが挙げられます。

また、耐火性、防音性が高いということも挙げられます。

安心して生活するということにおいては、RC造の住宅は非常に魅力的あると言えます。

これらのメリットが、上記のデメリットを打ち消すほど大きなものであることは、簡単に認識できます。

SRC造のメリット&デメリット!高性能な建築方法の詳細!

SRC造には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

【メリット】

RC造にさらに鉄骨を加えているので、RC造よりも耐震性能は高いということが言えます。

また、柱や梁などを小さくできるという特徴もあります。

そのため、高層マンションなどの建築によく使われています。

【デメリット】

やはりコストが高くなってしまう、といったことが挙げられます。

また、鉄骨が加わっている分、建築物自体の重さも、RC造よりも重くなってしまいます。

高層の建築では、高い耐震性能が求められますが、低層の住宅においてはRC造でも十分に耐震性能があるので、コスト的に見ても低層住宅ではあまり使われていないとされています。

建物に応じて、こちらの建築方法が使われています。

粘り強さが特徴!S造のメリット&デメリットは?

次に、S造のメリットとデメリットについてご紹介していきます。

【メリット】

鉄骨の粘り強さから耐震性能も高くなっています。

また、木造の建築物と比べると、防音性も高くなっています。

さらに、長持ちであるとも言えます。

【デメリット】

RC造の住宅と比べると耐震性能、防音性とともに劣ってしまうといったことが挙げられます。

また、火災に弱いというデメリットもあります。

「鉄骨だから火には強い」というイメージを持ってしまいそうですが、もし火災が発生して長時間燃え続けてしまった場合、鉄は550度ほどで急激に強度を失います。

そのため、倒壊の危険性が高まってしまいます。

基本的には耐久力がありますが、そういった点での脆さがあります。

現代でも使われる伝統的な木造!そのメリット&デメリットは何?

木造住宅のメリットとデメリットについてもご紹介していきます。

木造建築は古くから日本で使われてきた建築方法です。

【メリット】

日本の気候に適したものとなっていて、通気性がよく、湿度を程よく保ちやすいということが挙げられます。

夏の時期には湿気を吸い、冬の時期には乾燥しすぎないという特徴が木造にはあります。

また、意外にも火災に強いということも挙げられます。

木材は完全に燃えるまで時間がかかるため、短時間の火災では倒壊しにくいことが挙げられます。

その他の建築方法と比べると、コストも低く抑えられる、といったこともメリットとして挙げられます。

【デメリット】

木造住宅は防音性が低いということが挙げられます。

RC造の住宅などと比べても、生活音がもれやすくなっています。

それぞれにメリット&デメリットがある!

今回RC造、SRC造、S造、木造の住宅やその他の建築方法のメリット、デメリットについてご紹介してきました。

それぞれの建築方法でメリットとデメリットがあり、その建築方法が適した建物などがあることがわかりました。

新築時や部屋選びの際に、これらの特徴を理解しておけば、どういった建築方法でどのようなメリットとデメリットのかを考えることができます。

それらを踏まえた上で、住宅を選ぶことができるようになるでしょう。

今回ご紹介した内容を是非役立ててください。