ふかふかな手触りが気に入って購入したカーペットも、長い期間使えば毛足がへたってしまいますよね。
カーペットがへたる原因は様々ですが、こまめな洗濯や干すなどの日々のメンテナンスで、へたりにくくなるとも言われています。
さらに、もうひと手間加えることで、購入時により近いふかふかな質感が取り戻せます。
手軽ですぐにでも試せるものから、おすすめアイテムまで、カーペットの復活方法をご紹介します。
ふかふかだったカーペットがへたる原因は?
購入時、ふかふかで最高の手触りだったカーペットが、気が付けばペッタンコ。
カーペットの毛足がへたってしまう原因はなんなのでしょうか。
1つ目に、カーペットの同じ位置に、本棚などの家具を長い期間置き続けていることが挙げられます。
家具の重みによって、常に毛足が寝たままの状態になってしまいます。
2つ目は、お布団をカーペットの上に敷いて寝ている場合が挙げられます。
睡眠中は大人でコップ1杯の寝汗をかくと言われ、お布団の下に湿気が溜まります。
湿気による適度な水分と体の重みで、カーペットにアイロンを掛けているのと同じような状態になっているのです。
また、長時間寝転んだり座ったりするだけでも、日々の積み重ねから、へたりの原因になるとも言われています。
3つ目が、カーペットのメンテナンス不足です。
洗ったり干したりというメンテナンスを怠ると、カーペットの毛足がペタンと寝て潰れてしまいます。
ひどい場合は、毛足の1本1本が塊になって硬くなる「フェルト化」という現象にまで至ります。
このような原因をしっかり把握して、カーペットの毛足をふかふかに復活させる方法を考えてみましょう。
洗えないカーペットでも大丈夫!ヘアブラシでふかふか復活!
最もお手軽なのは、ヘアブラシでカーペットをブラッシングする方法です。
ブラシ1本1本の間隔が広い「スケルトンブラシ」と呼ばれるものがありますが、これよりもう少し目が細かいものが、カーペットの毛足のブラッシングに適していると言われれています。
ご家庭にあるプラスチック製のヘアブラシで十分に対応できますが、逆に目が細かすぎると、毛羽立ちや毛足が抜けてしまう原因になると言われていますので、注意が必要です。
カーペットが洗えないタイプのものでしたら、ヘアブラシと一緒に蒸しタオルを用意しましょう。
蒸しタオルを毛足のへたった部分に当てて湿らせてから、ヘアブラシでブラッシングしていきます。
逆毛を立てるイメージで、ペタンと寝てしまったカーペットの毛足を起こしていくように、ブラシを掛けていきます。
一部分だけのへたりなら、毛足を立たせたままの状態で自然乾燥させれば問題ありませんが、広い範囲でこの方法を行った場合は、陰干しなどをしてしっかりカーペットを乾かしておきましょう。
ブラッシングによって毛足を根本から立ち上がらせて乾かすことで、購入時により近い、ふかふかで心地良いカーペットの質感を復活させることができます。
ふかふか復活!丸洗いしたカーペットにもヘアブラシ!
カーペットの素材によっては、丸洗いが可能なタイプもありますよね。
丸洗い可能で小さいサイズのラグなどでしたら、ご家庭の洗濯機を使って洗濯してから、ブラッシングする方法をおすすめします。
掃除機やコロコロを使っても、カーペットの毛足に絡みついた小さい埃や髪の毛などはどうしても残ってしまいます。
洗濯機を使うことで、これらの汚れがしっかり取り除けるのはもちろん、毛足1本1本の根元に詰まっていた汚れがなくなり、よりブラッシングの効果が期待できます。
洗濯機で洗濯、すすぎ、脱水までの工程を行ったカーペットの表面を、全体的にブラッシングしましょう。
前章でもご説明しましたが、ブラシの向きには注意が必要です。
カーペットの毛足に逆毛を立てるようにブラシを入れ、1本1本根本から起こしていくのがポイントです。
しっかりと丁寧にブラシを掛けた後は、陰干しして乾かしましょう。
洗濯後にブラッシングするだけのとても簡単な方法ですが、汚れもしっかり落ちてふかふかな手触りが復活し、まるで新品のように仕上がります。
簡単にふかふか復活!カーペットにスリッカーブラシが使える!
カーペットのへたりがひどく「フェルト化」してしまった場合でも、購入時と同じような、ふかふかな毛足の手触りや質感を復活させることは可能なのでしょうか。
実は、ご家庭にあるヘアブラシでは歯が立たないほど、毛足が絡まり固まってしまったカーペットに、是非試していただきたいブラシがあります。
それは「スリッカーブラシ」です。
あまり馴染みのない名称ですが、簡単にご説明しますと「ペット用の抜け毛取りブラシ」のことです。
ステンレス製の細いピンが無数に並んでいる形状により、犬や猫の抜け毛をすっきり取り除けるようになっているブラシです。
場所によっては、100円均一ショップでも購入できます。
こちらの「スリッカーブラシ」を使って、毛足の根元からしっかりほぐすように、色々な方向からひたすらブラッシングしましょう。
カーペットがふかふかに復活するだけでなく、毛足の奥の方に固まって絡みついていたゴミやホコリ、髪の毛なども一緒に取り除けます。
注意点ですが、素材によっては毛足が抜けてしまう場合もありますので、必ずカーペットの端で軽くテストしてから使用するようにしましょう。
また、すでにペット用の「スリッカーブラシ」がご家庭にある場合でも、カーペットに匂いがうつるのを避けるために、新しく購入することをおすすめします。
スチームを利用してカーペットをふかふかに!
これまでは、へたってしまったカーペットをふかふかに復活させるための方法として、ブラッシングを中心にご説明してきました。
ここからは、ブラッシング以外で効果が期待できる方法について考えてみましょう。
まずは、ご家庭にあるアイロンのスチームを利用する方法をご紹介します。
カーペットのへたりが気になる部分に、アイロンのスチームだけを当てて湿らせます。
この時、一般的にフッ素樹脂加工が施されている「アイロンかけ面」は、カーペットに触れないように注意しましょう。
高熱によって毛足に負担をかけ、傷みの原因になると言われています。
スチームによって湿り気を帯びた部分の毛足を指で立ち上がらせた後、しっかりと乾かします。
その他に、高温洗浄機を利用しても良いでしょう。
アイロンのスチームを使う時と同じ要領で、毛足を立ち上がらせることができるうえに、洗浄や除菌も同時に行えるというメリットがあります。
カーペットを乾燥させればふかふかに!
とても基本的な方法ですが、カーペットを乾燥させることで、ある程度はふかふかな質感を取り戻すことができると言われています。
しかし、毛足のへたったカーペットを、完全に購入時と同じ状態まで復活させるとまでは言い切れないことをご理解ください。
狭い範囲での毛足のへたりには、ドライヤーが便利です。
水で濡らしたタオルや霧吹きを使って湿らせてから、指でへたった部分の毛足を起こし、ドライヤーで乾かします。
毛足が寝てしまっている方向の逆側から、ドライヤーの風を当てましょう。
同じ部分に高熱を当て続けると毛足を傷める原因にもなるので、ドライヤーを動かしながら乾かすのがポイントです。
また、カーペットの広い範囲でへたりが気になるようでしたら、コインランドリーの乾燥機を利用するのも1つの手です。
コインランドリーの乾燥機は、温風を当てながら回転を加えて一気に乾かすタンブラー乾燥機と呼ばれるもので、家庭用の乾燥機に比べてパワフルなため、カーペットがふかふかに戻りやすいと言われています。
しかし、このタンブラー乾燥機が利用できないカーペットも多数ありますので、洗濯表示の確認を事前にしっかりと行いましょう。
毛足がへたったカーペット!買い換える前に試してみよう!
カーペットを長い間使っていると、どうしても毛足がへたってしまいますよね。
もう寿命だからと諦めて買い換えることを考える前に、ブラッシングをはじめとする、様々な復活方法を試してみましょう。
ご家庭にある身近なものから、100均で購入できるアイテムなどを最大限に利用してみてください。
また、カーペットがへたりやすいことをしっかり理解し、日頃からのメンテナンスも心掛けるようにしましょう。