お部屋に敷いているカーペットの黒ずみを、綺麗に落とす方法はあるのでしょうか。
カーペットの黒ずみは、皮脂や汗の蓄積による汚れと、カビが広がることによる汚れの2種類に分けられます。
この2種類の汚れの原因別に、それぞれに適したカーペットの黒ずみの落とし方についてまとめてみました。
ご家庭でのカーペットの洗い方や、手軽な重曹を使った対処法、カビの除菌方法や予防まで幅広くご紹介しています。
カーペットの黒ずみの原因は皮脂や汗!
お部屋に敷いているカーペットは、季節ごとに取り替えることはありますが、基本的には敷きっぱなしという方が多いのではないでしょうか。
衣類のように毎日洗濯することもありませんし、お布団のように天日干しや陰干しをすることも、比較的少ないですよね。
敷きっぱなしのカーペットには、埃や細かい塵、髪の毛などが蓄積していきます。
しかし、これらは掃除機やいわゆるコロコロと呼ばれる粘着テープを使って、ある程度は取り除くことが可能です。
そこでカーペットの汚れで問題になってくるのが、人が分泌する皮脂や汗による汚れです。
夏場などは特に、お部屋の中で素足で過ごすことも多くなりますし、家の中では、小さいお子さんは季節を問わず裸足というご家庭も少なくはないでしょう。
足の裏の皮脂や汗は、少しずつカーペット内部に染み込みます。
染み込んだ皮脂や汗が蓄積された結果が、カーペットの黒ずみなのです。
まずは、知らない間にできてしまった、カーペットの皮脂や汗による黒ずみの落とし方について考えてみましょう。
丸洗い可能なカーペット!皮脂や汗による黒ずみの落とし方は?
皮脂や汗が原因となってできるカーペットの黒ずみの落とし方は、基本的には、普段着ている衣類の洗濯と同じと考えていいでしょう。
まずは、カーペットについている洗濯表示や製品表示を確認してみましょう。
丸洗いが可能なもので、サイズの小さいラグなどでしたら、ご家庭の洗濯機を使用してください。
大きいサイズのカーペットでしたら、コインランドリーを利用してもいいですね。
この場合、コインランドリーに持って行く前に、必ず乾燥機が使えるかをチェックしておきましょう。
特に、「タンブラー乾燥禁止」という表示があれば、コインランドリー内にある乾燥機は使用できません。
ここでは、洗濯機を使わない方法をご説明しておきましょう。
浴槽にカーペットを畳んで入れ、全体が浸かる湯量で約40℃のお湯を入れます。
洗濯用洗剤を入れて、1~2時間浸け置きしてから足で踏み洗いします。
カーペットの折り目を変えながら全体をしっかり洗った後、新しいお湯をためて、洗剤がなくなるまでよくすすぎます。
その後、浴槽の淵にカーペットを掛けて、できる限り水気を切ってから乾かします。
直射日光に当てるとカーペットを傷めてしまうことがあるので、基本的に陰干しをおすすめします。
丸洗いできないカーペット!皮脂や汗による黒ずみの落とし方は?
丸洗いできないカーペットの黒ずみには、どう対処すればいいのでしょうか。
まずは、簡単にできる黒ずみの落とし方からご紹介します。
ここで、ご用意していただきたいのが重曹です。
重曹をカーペット全体に振り掛け、ゴム手袋を使って毛足に擦りつけます。
重曹を馴染ませたら、そのまま1~2時間置き、掃除機で吸い取ります。
重曹が、カーペットに染み込んでいた皮脂や汗の汚れを吸着するので、黒ずみをスッキリ落とすことができます。
馴染ませて掃除機で吸い取るだけのお手軽な方法ですので、だいたい1ヶ月に1回ほどのペースで、定期的に行うことをおすすめします。
また、しっかりと黒ずみを落としたい方のために、重曹水を使った方法もご紹介します。
100均などで売っているスプレーボトルに、重曹を小さじ1程度入れ、約30℃のお湯200mlで溶かします。
この重曹水をカーペット全体に振り掛けた後、固く絞ったタオルや雑巾で拭き取ります。
この時、カーペットの毛並みと逆方向に拭き取ると、毛足の中まで入り込んだ皮脂や汗による汚れを落としやすいといわれています。
重曹はスーパーやホームセンターなどでも低価格で購入できますので、是非お試しください。
カーペットのカビ!放っておくと黒ずみの原因に!
実は、カーペットは皮脂や汗だけではなく、カビによって黒ずむことがあります。
カビは、湿度70%を超える環境を好むといわれています。
長い期間敷いたままのカーペットと、フローリングなどの床面は密着しているため、通気性があまりいいとはいえません。
梅雨時や夏場の湿度の高い時期はもちろん、お部屋の中で加湿器などを使用する冬場でも、カーペットの下には湿気が溜まりやすいものです。
また、カビは埃や小さな塵、髪の毛、剥がれ落ちた皮脂などを餌にして、広がるともいわれています。
カーペットの毛足には、どんなにしっかり掃除機を掛けてもこれらが絡みついていますので、カビにとっては餌の宝庫ということになりますね。
湿度が高く餌に困らないカーペットは、まさにカビの絶好の住処です。
カビが発生したカーペットは黒いシミをつくり、そのまま放っておくとどんどん増え続けて、広い範囲において黒ずんだようになっていきます。
ここからは、カビによるカーペットの黒ずみの落とし方について考えていきましょう。
カビによるカーペットの黒ずみの落とし方!
実は、カーペットについたカビによるシミや黒ずみは、専門のクリーニング業者にお願いしても、落としきることが難しいともいわれています。
プロの手にかかっても難しいとされるものですので、ここでは、カビによるシミや黒ずみを少しでも薄くすることを目標にした、ご家庭で実践できる落とし方についてご紹介してみます。
これ以上カビを広げないために、まずは除菌をしっかり行いましょう。
お風呂場のタイル掃除などによく利用される市販のカビ取り剤は、塩素系漂白剤がほとんどで、カーペットを傷めてしまうことがあるといわれています。
そこで、カーペットのカビ除菌においては、アルコールを使用することをおすすめします。
アルコールはすぐに蒸発する性質から、カーペットの素材に負担を掛けにくいといわれています。
雑巾にアルコールを含ませて、カビを広げないように少しずつ拭き取っていきましょう。
カーペットを端からめくって、裏面やフローリングなどの床面もしっかり拭き取ることで、さらなる除菌の効果が期待できます。
除菌完了後に、お湯500mlに大さじ2杯弱の粉末酵素系漂白剤を溶かしたものを、シミや黒ずみ部分に塗布して約10分放置し、固く絞った雑巾で拭き取ります。
カビによるシミや黒ずみは、酵素系漂白剤で薄くなるとはいわれていますが、完全に落とすことは難しいということを、しっかり把握してから作業に取り掛かりましょう。
カーペットにつくカビの予防法は?
前章でご説明しましたが、カーペットのカビによるシミや黒ずみは、1度ついてしまうとなかなか綺麗に落とすことができません。
クリーニング業者の特殊な機械や薬品を使用した落とし方をもってしても、完全には落とすことができないこともあるという手強さです。
そのために、カーペットにカビがつかないように、予防することがとても重要になってきます。
まずは、定期的に湿気の溜まりやすいカーペットの裏面に風を当てましょう。
掃除の際に、カーペットの端をめくって少し放置しておくだけでも、効果が期待できます。
また、お部屋自体の湿気を取り除くことも忘れてはいけません。
お部屋の換気に加えて、エアコンのドライモードや除湿機などを利用してもいいですね。
さらに、カーペットにこまめに掃除機を掛けて、カビの餌となる埃やゴミなどは取り除くなどの、日々のメンテナンスも心掛けましょう。
カーペットが黒ずむ前に!こまめな掃除が大切!
カーペットの黒ずみの原因は、皮脂や汗による汚れの蓄積とカビ菌によるものであるといわれています。
これらの黒ずみには、カーペットの素材や大きさに合った、拭き掃除や足踏み洗い、洗濯機での丸洗いなどで対応するのが一般的です。
しかし、カーペットに埃やゴミがついていては、これらの方法はあまり効果を発揮できず、効率も悪くなります。
日頃から掃除機などを使って、こまめなメンテナンスを心掛けましょう。