シーツや毛布などの大きいサイズの洗濯物は、天気や干すスペースを考えると後回しになりがちです。
せっかく洗濯をしても、シーツにほこりや糸くずがたくさん付いていて驚くことがあります。
そもそもシーツを洗わないとどうなるのでしょうか。
また、ほこりが付かないようにするにはどうしたら良いのでしょう。
シーツを洗濯する際の正しい方法をご紹介していきます。
シーツを洗濯しないと起こる影響
人間は寝ている間にコップ一杯分の汗をかき、皮脂やフケなどの老廃物、髪の毛などを寝具に付着させています。
それらが付いたシーツには当然雑菌やダニなどが繁殖しますし、ほこりも蓄積します。
洗濯せずに使用し続ければどうなるでしょうか。
【ウイルスによる感染症】
風邪やインフルエンザなどにかかってしまった場合、もちろんシーツにもそのウイルスが付着します。
高熱でいつも以上に発汗し、食事もベッドで取ることになるでしょう。
半日経てばウイルスは死滅すると言われていますが、一緒に寝ているお子さんやパートナーに感染することも考えられます。
【ダニやほこりによるアレルギー発症】
ダニは湿度が高く温かい場所が好きです。
また、人間のフケや垢もダニの餌になります。
不潔なシーツはダニの格好品となり、フンや死骸などがほこりと混ざりアレルギーを発症させる可能性があるでしょう。
【肌トラブル】
不潔なシーツには雑菌が繁殖しやすくなります。
そのシーツが肌に直接触れることで、刺激となってニキビを発生させる原因となり得るのです。
髪の毛も付着しますし、顔に直接触れる枕カバーはシーツよりも洗濯頻度は高い方が良いかもしれません。
シーツの洗濯頻度はどれくらい?
清潔好きだと世界でも有名な日本ですが、シーツの交換に関してはどうでしょう。
アメリカの国立睡眠機構の調査によると、「週に一度(以上を含む)交換する」と回答した日本人は全体の40%です。
妥当な数字だと思われた方も多いのではないでしょうか。
しかし、アメリカやイギリスでは60%以上という結果に比べると、やや低い印象を受けます。
気候や住宅事情、乾燥機の普及率なども影響しているかもしれません。
共働きや一人暮らしですと、そもそもそんなに頻繁に洗濯する時間を取るのも大変です。
しかし、一見きれいに見えるシーツでも、前章でお伝えしたように目には見えないダニやほこりが付着しています。
清潔な寝具で快適な睡眠を取るためにも、週に一度はシーツの洗濯をおすすめします。
覚えておきたいシーツの洗濯方法
シーツをそのまま洗濯機に投入すると、布の繊維が擦れて傷んでしまいますし、糸くずやほこりがシーツに付着してしまいます。
そこで、洗濯する際は洗濯ネットを使用しましょう。
その時も縦に三つ折りにし、じゃばら状に畳んで入れます。
そうすることでシーツの繊維の奥まできちんと水や洗剤が染み込みやすくなります。
また、皮脂汚れが付きやすい背中や襟元に触れる箇所を表面にすることで、皮脂汚れが落ちやすくなります。
使用する洗剤も、繊維を傷めにくい中性洗剤や天然由来の物がおすすめです。
それから、ふんわり柔らかく仕上げるための柔軟剤ですが、残念なことに汗の吸着力を低下させてしまうといったデメリットがあります。
しかし、現在たくさんの柔軟剤が販売されており、香りにこだわりがある方も増えてきています。
お好みの香りに包まれて眠る、リラックス効果もあるでしょう。
入れすぎに注意して使用量を守り、洗濯頻度をきちんとすればリラックス効果の高い良い眠りが取れると思います。
ほこりだらけにならない洗濯のポイント
ご家庭でシーツを洗濯すると、「ほこりがたくさん付着していてびっくりした」という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
シーツの素材にも付着しやすい物としにくい物がありますが、洗濯をする時にポイントを押さえておくと、ほこりの付着を軽減することができます。
洗濯を始める前に、まずベランダや戸外に出てシーツのほこりを軽く払います。
そうすることで、シーツに付着していた布団のほこりを取り除くことができます。
使用する洗濯ネットは、目の細かい物を使用しましょう。
それから、他の洗濯物と一緒に投入することは避け、シーツは単体で洗いましょう。
タオルなどの毛羽立ちやすい物と一緒に洗ってしまうと抜け落ちたタオルの繊維がほこりとなり、シーツに付着してしまいます。
特に、新しいタオルは大量に繊維が落ちるので注意しましょう。
それでもシーツにほこりが付着する場合
きちんとほこりを払い洗濯ネットに入れ、シーツも単体で洗っているのにほこりが付着してしまう場合は、洗濯機をチェックしてみましょう。
最近の洗濯機は「節水を重視」している物が多いため、水の量が少なく設定されています。
しかし、洗濯機によってはシーツなどの大きいサイズの物を洗濯する場合、水の量が充分でなくシーツが上手く回らないことがあります。
そのため、洗濯槽の中で片寄ってしまい、ほこりが筋状に付着する事態になるのです。
洗濯機は洗濯物の重さで水の量を自動的に決定しますが、決められた水の量から2つほどメモリを上げて使用してみたり、注水をしてすすぎの水の量を増やしてみましょう。
また、洗剤の入れすぎも溶け残ってシーツに付着してしまうことがあります。
そのため、表示された容量を守り使用しましょう。
さらに忘れてはいけないのが、洗濯機本体の汚れです。
一見きれいに見える洗濯機ですが、洗濯槽には洗剤の溶け残り、糸くずやカビなどが付着している場合があります。
そのまま洗濯をすると、その汚れが洗濯物に付着し、ほこりだけではなく嫌な臭いの原因にもなります。
フィルターのお掃除や、洗濯槽のクリーナーなどを使用し、定期的にクリーニングしましょう。
付着してしまったほこりの取り方
シーツにほこりが付着してしまった場合、少量ならエチケットブラシやコロコロなどの粘着テープを使用しましょう。
エチケットブラシは、繊維を傷めることなくほこりを取り除くことができます。
また、ブラッシングを念入りに行なうことで、花粉なども落とすことができるでしょう。
鼻炎や花粉症をお持ちの方は、エチケットブラシを使用してほこりと花粉を取り除くことをおすすめします。
なかなか取れないほこりには、威力が強いガムテープを使用しましょう。
それから、スポンジでほこりを取り除く方法もあります。
使用するスポンジは、柔らかい素材で気泡の大きいタイプを選びましょう。
大きめなサイズのスポンジを使用すると広範囲に取り除くことができるため、時短に繋がります。
また、フリース素材のシーツならゴム手袋も効果的です。
ゴム手袋をはめて撫でるようにシーツの上を滑らせるだけでほこりが取れます。
ただ、シーツ全体がほこりまみれの場合は、もう一度洗濯機ですすいでほこりを落とす方が早いかもしれません。
その際はたっぷりの水の量ですすぐことを心がけてください。
シーツがほこりだらけになるのを防ごう!
冒頭でお伝えした通り、シーツを洗濯しないと悪影響を与えるダニなどが繁殖しますので、予防のために週に一度は洗濯をしましょう。
必ずネットに入れ、シーツを単体で洗濯します。
洗剤の使用量を守り、たっぷりの水量で洗いましょう。
さらに、洗濯機の糸くずフィルターや洗濯槽のクリーニングを行うことで、カビや嫌な臭いの原因も防ぎます。
もし、ほこりが付着した場合は、エチケットブラシなどを使用し優しく取り除きましょう。