ナチュラル系のインテリアに合う家具は、素朴に仕上げてもステキですし、木目をそのまま活かすことができるので、DIY初心者の方でも挑戦しやすいものです。
そこで、ナチュラル系のインテリア家具をDIYをする上で、知っておくと便利な木材の特徴やDIYの流れをお伝えします。
ポイントを押さえてDIYができるようにしましょう。
ナチュラル系インテリアにマストな木の家具!
ナチュラル系インテリアには、あたたかみのある木の家具が欠かせません。
形や大きさが魅力的な家具を購入しようと思っても、値段が高くて買えないことがあると思いますが、自分で作れば安く作ることもできますし、お部屋にぴったりの家具が出来上がるかもしれません。
DIY初心者の方にはハードルが高く感じるかもしれませんが、テーブルや棚など直線的に切った木材を組み合わせた家具であれば挑戦しやすいでしょう。
家具の作り方を学ぶ前に知っておくと役立つのが、木材の選び方です。
さまざまな木材がありますが、初心者なら加工しやすさを重視して選ぶと良いでしょう。
色合いやコストも大切なポイントです。
一般的なホームセンターで販売されている木材(集成材)は、造作用集成材と呼ばれています。
パイン集成材や桐集成材、SPF材、MDFなどがありますが、作りやすいのはどの木材なのでしょうか。
次項から、木材それぞれの特徴についてお伝えしていきます。
どんな木材がDIYに使われるの?
●SPF材
安くて扱いやすい木材で、室内インテリアだけでなく屋外で使うものを作る場合にも適しています。
サイズには規格があるため、DIYで選ぶ場合にも面倒な計算が省けますし、他の木材と比べて塗料の乗りも良いというメリットがあります。
初心者のDIYデビューにもおすすめの木材です。
●パイン集成材
加工しやすく、キズや凹み修理もしやすい木材です。
木目が美しく、月日が経つと飴色になっていくため、ナチュラル系インテリアだけでなく、カントリー系や男前インテリアなどにも合います。
ただし、温度によって変形しやすいため、直射日光が当たり続けるところに置く家具を作る場合にはおすすめできません。
●桐集成材
100均ショップでも販売されていることがある木材です。
軽量で加工しやすいのですが、もろさがあり、棚やテーブルにしたときに重さに耐えきれない可能性があります。
まな板や小さなインテリアアイテム、カウンターテーブルの天板などを作る場合によく選ばれます。
DIYに使われる木材の種類
●MDF
繊維の状態まで木材をほぐして加工したもので、反りや曲りが起こりにくく、小物入れなど簡単なものを作る場合には適しています。
水分に弱くカビが発生しやすいため、表面処理をする必要があるでしょう。
●ウォルナット材(くるみ)
重みがあり、反りや歪みが起こりにくく頑丈です。
赤茶色で高級感がありますが、ナチュラル系や北欧系のインテリアにはあまり使われない木材でしょう。
●チーク材
塗装を施さなくても、ナチュラルな光沢感があります。
水に強く摩耗しにくいのが特徴で、高級な木材です。
●スギ
やわらかみがあり加工しやすいので、DIY初心者でも扱いやすいでしょう。
比較的安く手に入るのも魅力です。
●アッシュ材(タモ)
芸術的な木目が特徴で、しなやかなのに丈夫な木材です。
●ケヤキ
水分や虫に強く、加工しやすく、耐久性にも優れています。
比較的高価な木材です。
●ウエスタンレッドシダー
対候性に優れているため、屋外に使うものを作る場合にもおすすめです。
防腐剤を塗れば耐久性が高まり、ウッドデッキなどをDIYする際には定番の木材です。
この他にも、クリやオークなどの木材があります。
また、ホームセンターには工作用木材として、さまざまな大きさの木材が置いてあります。
ダボの穴を埋めたり棚の補強など一部分だけ使いたい場合には、こうした木材から選ぶことができます。
ナチュラル系インテリアに合う家具を作るために!木材選びと入念な準備から
木材の種類を簡単にご紹介しました。
作りたいものにもよりますが、比較的初心者向きなのは、安くて選びやすいSPF材だと考えられます。
色合いや木目の感じが素敵で「ぜひ使いたい!」と思う木材があったらそれを選んでも良いのですが、「水に弱い」「耐重性が低い」など、使いにくい点についても理解しておくことが大切です。
水回りに使いたい家具は特に、湿気に強くカビが生えにくく、錆びにくい材料で作る必要があります。
そして、DIYをはじめる前には、しっかりとした準備が欠かせません。
よほど勘の良い方でないと、やみくもに木材を購入しても完成度が高い作品にはならないでしょう。
まずは、ナチュラル系インテリアと合う形、サイズの家具を思い描き、ざっと設計図を書きます。
棚であれば何を収納するのか、どんなテイストにしたいのか考えてメモしておきます。
テーブルなどであれば、どこで使うのかよくイメージし、部屋の置きたいスペースを測っておくようにしましょう。
「補強は必要か」「キャスター付きだと便利か」「塗装やコーティングは行うか」などの点も決めていきます。
DIYは準備が肝心!流れを確認
作りたい家具のイメージを膨らませたら、ホームセンターやネット通販で材料を選びましょう。
ホームセンターなら、DIYについてくわしい店員さんがいる可能性が高いので、相談しながら決めることができます。
そして、調べた材料の重さやサイズ感、値段などをもとに計画を練ります。
100均ショップにもDIYグッズが販売されていることが多いので、確認してみると良いでしょう。
材料のチェックが終わったら、ざっと書いておいた設計図をさらに細かく図面にしていきます。
正面、側面、平面などから見た図面を書き、ビスを留める位置や木材同士の接合のイメージなど細部を書き込んでいきましょう。
ここが作品の完成度を決めるためには肝心なところです。
初めて作る場合は難しいので、インターネットで公開されている図面を真似したり、参考にしながら書いていくと良いでしょう。
統一感のあるナチュラル系インテリアを、DIYで作り上げている方も多いので参考になります。
ただし、DIY上級者の方は、大まかな作り方を公開していることもあり、これは初心者には真似しにくいと考えられます。
また、DIYに必要なアイテムや図面がすべてセットで販売されている工作キットもありますので、そこからはじめることもできるでしょう。
ナチュラル系インテリアに合う家具を作ろう!丁寧に仕上げるためには?
図面を完成させて木材も決めて、工具や金物など準備するものをリストアップしたら、DIYの準備は完了です。
次に、必要な材料を購入し、カットして組み立てていきます。
材料は途中で買い足すこともできますが、最初にすべて購入したほうが、作業の中断が無くてスムーズに作ることができるでしょう。
作りたい家具の難易度によっては、木材を切った後にビス(釘)を使いたい箇所に穴を開けておくと失敗しにくいです。
そうすることで、組み立てる際に間違いにくく、丁寧な仕上がりになります。
最後に塗装したりニスを塗ることで、インテリアに合うようにおしゃれに仕上げたり、耐久性を高めることもできます。
あえてムラのある塗装をすることでアンティーク風の風合いを出すこともできますし、クリア塗装にすればナチュラルで木材のあたたかみが活きてきます。
塗装するときは研磨や仕上げをしなければいけない場合もありますので、よく確認してみてください。
簡単なDIYからスタート!
まったく同じ家具をDIYするとしても、木材が違えば、作りやすさや仕上がりの美しさが違いますし、月日が経った後の変化もさまざまです。
初心者なら、SPF材のように安くて扱いやすい木材を選ぶと良いかもしれません。
また、後半ではDIYの流れをご紹介しましたが、「準備が大変そう」と感じた方もいるのではないでしょうか。
ある程度、勢いにまかせて「失敗も経験!」と考えて作ることも大切だと感じます。
経験を重ねれば、簡単な設計図だけで行き当たりばったりに作っていっても失敗しにくくなるでしょう。
ぜひDIYで、インテリアに合う自分だけの家具を作ってみてください。