雨が続く季節や、花粉が多く舞う時期は、なかなか屋外で布団を干すことができません。
また、日中忙しく布団を干す時間がない方などでも、手軽に布団の湿気を取り除いて乾かせる便利なアイテムが「布団乾燥機」です。
今回は布団だけでなく、ベッドでの使い方を中心に布団乾燥機についてまとめてみました。
ベッドサイズに合った布団乾燥機の選び方や、温風に注意が必要な寝具の素材などを詳しくご紹介していきます。
布団乾燥機ってどんなもの?
布団乾燥機は布団に温風を当てることによって、湿気を飛ばし乾燥させるというのが本来の使用目的ではありますが、その温風を利用して様々な用途があると言われています。
・布団の湿気取り
・布団のダニ対策
・冬場の布団の温め
・洗濯物などの乾燥
一般的な布団乾燥機には約70℃以上の温風が出る「布団温めモード」や、一定時間高温を保ち長い時間布団乾燥機を稼働させる「ダニ対策モード」などがあります。
また、送風機能により布団内を涼しく保つ「夏モード」や、一定時間で停止するタイマー機能なども兼ね備えたものがほとんどで、新しい機種になるとイオンによる脱臭機能搭載モデルなども発売されています。
お天気に左右されず、昼間は忙しく布団を干すことが難しい方でも布団を手軽に乾かすことができるだけでなく、たくさんの便利な機能を備えた布団乾燥機。
機種や使用するモードにもよりますが、気になる電気代もだいたい30分使用して10円弱と言われていて、ご家庭でも気軽に使えるとても優秀なアイテムですね。
今回は、ベッドでの布団乾燥機の使い方についてまとめてみました。
布団乾燥機の種類
布団乾燥機には2種類のタイプがあります。
1つ目はマットタイプです。
このタイプは、敷布団と掛け布団の間にマットを挟み込み、そのマットに本体から温風を送り込んで使用します。
準備や片付けに多少手間が掛かると言われていますが、マットがあることで布団全体にムラなく熱を伝えることができ、しっかりと布団を温めて湿気を取り除けます。
2つ目はマットのないタイプです。
ホースや送風口などのアタッチメントを敷布団と掛け布団の間に差し込み、本体のスイッチを入れるだけなので使い方としてはとても簡単です。
マットタイプよりサイズがコンパクトなものが多く、収納しやすく持ち運びも楽という利点があります。
しかし、本体の温風の吹き込む場所より遠くなればなるほど熱が伝わりにくく、マットタイプと比較すると布団全体をしっかり乾燥させるのに時間が掛かるとも言われています。
販売メーカーや機種によって違いはありますが、一般的にマットタイプの方が低価格のものが多いのも特徴として挙げておきます。
どちらのタイプも、布団だけでなくベッドでの使用が可能です。
マットタイプの布団乾燥機はベッドのサイズに合わせて選ぶ!
ここからは、実際にベッドで布団乾燥機を利用する場合の使い方について考えていきましょう。
まず、ベッドのサイズに合った布団乾燥機選びが重要になってきます。
特に、マットタイプの布団乾燥機では、ベッドのマットレスのサイズに合ったマットであるかということがとても重要になってきます。
あまりにサイズの小さすぎるマットですと、設置位置を何度も動かしながら長い時間布団乾燥機を稼働させなければいけないからです。
例えば、シングルサイズのベッドの横幅はだいたい95~100cmが一般的と言われています。
これがダブルサイズのベッドになると、横幅が約140cmにまで一気に広がることをきちんと把握しておきましょう。
布団乾燥機のマットのサイズは、90cm未満の小さいものから120cm以上の大きいものまで機種によって様々ですので、購入前にしっかりと確認し、ご自宅のベッドサイズに合ったものを購入しましょう。
また、布団乾燥機のマットの長さは180cm程度の商品が一般的です。
ロングサイズのベッドをお使いの方には、2m前後の長さまで対応するマットを使用した商品をおすすめします。
布団乾燥機を利用してしっかり乾燥!ベッドでの効果的な使い方は?
ベッドで布団乾燥機を使用する場合、使い方は基本的に布団を乾燥させる時と同じになります。
ベッドに使われているのは、スプリングが入った厚みのあるマットレスが多く、内部に空洞があり通気性のよい構造のものが一般的です。
しかし、人は寝ている間にコップ1杯分もの汗をかき、その寝汗がマットレスに染み込んで湿気が溜まることで知らないうちに湿気を帯びてしまっています。
床や畳に敷いた布団の場合、このような寝汗による湿気を布団乾燥機で乾かすためには、敷布団と掛け布団の間にマットやホースなどを挟んで温風を送るのが効果的とされています。
これを参考に、ベッド用マットレスの上に敷布団を重ねている方は、その敷布団と掛け布団の間に、ベッドパットをお使いの方はそのベッドパットと掛け布団の間に布団乾燥機のマットやホースを差し込んで下さい。
ポイントは、背中に直接触れている寝具と掛け布団の内側の間を、しっかり乾かせるように布団乾燥機を設置することです。
さらに徹底的に湿気を取り除きたいのなら、掛け布団の表と裏の両面や、ベッドパットとマットレスの間部分に布団乾燥機を使用することをおすすめします。
ベッドでの布団乾燥機の使い方!寝具類の素材に注意!
ベッドでの布団乾燥機の使い方において、どんなことに注意すればいいのでしょうか。
まず、ベッド自体の耐熱温度を知っておくことが大切です。
使用素材によっては、温風の熱でベッドのフレームなどの1部が溶けることもあると言われています。
また、ほとんどの布団乾燥機の注意事項として、マットレスの素材に使用される低反発や高反発素材のものをはじめ、枕などに多いビーズやパイル素材のものは避けるように記載されています。
これらの素材は高い温度に弱いことから、元の機能を損なってしまう可能性があるとされています。
さらに、掛け布団などの素材もきちんと確認しておきましょう。
掛け布団の素材に多いとされる羊毛、羽毛、綿、合成繊維(ポリエステルなど)は、基本的に布団乾燥機を使用しても問題ありません。
しかし、これらの素材であっても、耐熱温度が70℃以上であることをあらかじめ確認しておくと安心ですね。
上記で挙げた注意すべき素材にどうしても布団乾燥機を使用したい場合や、素材がはっきりと分からない時などは、各寝具メーカーに相談してみることをおすすめします。
多機能な布団乾燥機!「ダニ対策モード」の使い方は?
最後に、ダニ対策としての布団乾燥機の使い方をご紹介しておきます。
布団やベッドに敷いているマットレスは湿気が溜まりやすいうえ、餌になる髪の毛や皮脂を含む小さいゴミやホコリがあることから、ダニの繁殖しやすい環境と言われています。
しかも、ダニはとても生命力が強く、完全に死滅させるのはなかなか大変です。
そんな頭を悩まされるダニを退治する方法として、布団乾燥機の「ダニ対策モード」をおすすめします。
ダニには乾燥と熱を苦手とする性質があり、湿度の低い乾燥した場所では活動が鈍くなり繁殖を抑制できますし、50℃以上の高温で20~30分の環境で死滅するというデータもあると言われています。
布団乾燥機の「ダニ対策モード」は高温で長時間温風を当てるのが特徴ですので、このモードを使用する際には、ベッドやマットレス、掛け布団などの寝具全般の素材の耐熱温度をさらにしっかりと確認しておくことが重要です。
また、布団乾燥機使用後は掃除機を使って、アレルギーの原因とされる布団やマットレスなどに残っているダニの死骸や排泄物を吸い取ることも忘れてはいけません。
ダニの性質や人体に与える影響を理解したうえで、布団乾燥機にある「ダニ対策モード」も是非活用してみて下さい。
布団乾燥機はご家庭で幅広く活用できる!
布団乾燥機は、床や畳などに敷いている布団だけに限らず、1部の素材を除けばベッドでの使用も可能です。
布団やマットレスなどを乾かしたり、ダニ対策や布団の温めなどに使用するのが一般的ですね。
しかし、洗濯物を乾燥させたり、ぬいぐるみやソファのダニ除去、消臭モード搭載の機種では枕などの臭い対策としても利用できます。
各家庭のライフスタイルに合わせて、上手に布団乾燥機を活用してみましょう。