アパートやマンションなどに住んでいる人は、部屋のドアの下に隙間が開いているのを目にすることがあるかと思います。
冬などの寒い時期には、そこから隙間風が吹き込み、部屋が寒いと感じることもあるのではないでしょうか。
今回は、そのようなマンションのドア下にある隙間の意味や、隙間風対策、音漏れ対策についてご紹介していきます。
ドア下の隙間にはどのような意味があるのか、どのように対策すればいいのか、確認していきましょう。
マンションのドア下の隙間には意味がある?
マンションドアの下によくある隙間には、一体何の意味があるのでしょうか。
まずは、ドア下にある隙間の意味についてご紹介していきます。
ドア下の隙間は「アンダーカット」と呼ばれています。
その役割としては、部屋の中の空気を循環させる際の空気の通り道の意味があります。
このドア下の隙間、アンダーカットがあることにより、部屋の中や建物の中の空気がスムーズに循環できるようになるのです。
また、この隙間があることにより、新築の際などに気になる、建材や接着剤などの人体に悪影響を与える可能性のある成分を、空気の循環により軽減させる意味もあります。
よく聞くことのある、シックハウス症候群の対策としても取り入れられています。
その他にも、臭いなども、この空気循環により換気することができます。
あのドア下の隙間には、様々な意味があったということになります。
しかし、その隙間からの音漏れや隙間風といったデメリットも確かに存在しています。
では、ドア下の隙間は塞いでしまったらどうなるのでしょうか。
下記で詳しくお伝えしていきます。
マンションのドア下の隙間は塞いでも問題ない?
マンションのドア下の隙間を塞いでしまっても問題ないのかどうか、ということについてご紹介していきます。
上記でこの隙間は、部屋の空気の循環をスムーズに行なうためのもの、ということをお伝えしました。
つまり、この隙間を完全に塞いでしまうと、空気の循環に問題が生じる可能性があります。
ただし、マンションによっては、24時間換気装置が設置されている場合があります。
最近の建物では、よく24時間換気することのできる装置が設置されています。
そちらの装置を動かしていれば、部屋の空気自体は循環させることはできます。
もちろん、ドア下に隙間があればよりスムーズに空気を循環させることはできますが、実はドア下以外にも小さな隙間はあるのです。
ドア下の隙間を塞いでも、部屋は完全な密封状態にはなりにくく、24時間の換気装置があれば、空気自体は循環させることが可能です。
しかし、やはり空気の流れは悪くなる、ということが考えられます。
大きな問題が発生することは少ないかもしれませんが、そのマンションによっては、空気の循環がしにくくなることもあります。
ドア下の隙間から音漏れがする!対策方法は
マンションなどでは特に気になることの1つが、音漏れです。
このドア下の隙間があることにより、確実に音が外に漏れますし、外の音が室内に聞こえます。
それが気になるかどうかは、個人差があるかもしれませんが、多くの人が気になることなのではないでしょうか。
このドア下の隙間からの音漏れの対策方法をご紹介していきます。
最近では、この隙間の音漏れを軽減するのに適したアイテムが販売されています。
それは、「防音テープ」です。
この防音テープは、ウレタンといった素材や合成のゴムが使われて作られています。
使い方は、ドアの隙間部分を埋めるように、ドア枠などに沿って貼っていくだけです。
テープの厚さなども様々あり、ほとんどのマンションのドアの隙間に対応しているのではないでしょうか。
防音テープなので、隙間からの音漏れに効果的です。
価格や商品などによっては効果が薄い場合もあるので、数種類をある程度試してみるのもいいでしょう。
安いものでは、100均ショップで買えるものもあり、気軽に購入できます。
お試しで使いたい人は、100均ショップのもので試して、徐々に価格の高いもので試すといいでしょう。
隙間風が寒い!隙間風対策をご紹介
マンションによっては、冬などの寒い時期には、ドア下の隙間から風が入ることにより、部屋が寒いと感じる人も多いのではないでしょうか。
ドア下の隙間風の対策方法についてご紹介していきます。
こちらの対策方法としても、「隙間テープ」というものが効果的です。
こちらは、使用方法としては防音テープと同じと考えてもらってもいいかもしれません。
ドアの戸あたりの音を軽減したりするのにも使いますが、ドア下の隙間にも有効です。
隙間風の対策としては、その隙間を埋めることが重要になります。
そのため、このようなテープでも十分に対策することが可能です。
使い方も、隙間に貼るだけです。
こちらの場合も、テープの厚さなどは様々あるので、ご家庭の隙間に合わせて使ってみてください。
マンションによってはドア下の隙間は重要
ここまで、マンションのドア下の隙間、アンダーカットについて、音漏れや隙間風の対策方法をご紹介してきました。
対策方法としては、隙間を塞ぐことが最も効果的になりますが、注意しなくてはならないこともあるのでお伝えします。
マンションの構造などによっては、空気の循環がしにくくなると、湿気もこもりやすくなってしまいます。
そのため、カビの発生が懸念されます。
元々湿気のこもりやすい構造だったり、湿度の高い季節などには、ドア下の隙間を完全に塞いでしまうと、カビが発生しやすくなってしまう可能性があります。
そのようなことから、マンションによっては、ドア下の隙間は重要な役割をもっていると言えます。
もし、テープなどで隙間を塞いで、カビが発生しやすいと感じたら、ある程度の隙間を開けておくのがいいのかもしれません。
また、除湿なども積極的に行なうことをおすすめします。
もしくは、湿気のこもりやすい季節などには、隙間を開けておくようにするなどのカビ対策が必要になることもあるかもしれません。
音漏れや隙間風に対しても対策が必要になりますが、同時にカビについても意識しておくといいでしょう。
最近では通気遮音ドアというものもある
最近では、マンションなどのドア下の隙間、アンダーカットによるお子様の事故も報告されています。
それは、隙間部分に足の指などを挟むという事故です。
このような報告が増えてきているということから、最近では、アンダーカットの必要性なども議論されることもあるようです。
また、「通気遮音ドア」というドアも開発されています。
このドアは、ドア下の隙間をなくし通気性のいい材質をドアに使うことで、ドアを閉めていても換気することが可能、というドアになります。
マンションの場合には、このドアを自宅に取り入れるということは難しいですが、新築の場合にはこのようなドアを取り入れることもかもしれません。
主に会議室やトイレのドアなどで取り入れられていることが多いです。
これからマイホームを建てる予定のある人は、そうした情報にアンテナを立てておくのもいいでしょう。
上手に部屋の空気を循環させよう
ドアの下にある隙間には、部屋の空気をスムーズに循環させる、という役割があります。
音漏れや隙間風も気になりますが、部屋の空気を循環させることも重要になります。
その時々の状況に合わせて上手に空気を循環させることも大切です。
適度な隙間を設けるなど、工夫して部屋の空気を循環させ、快適に過ごせるようにしましょう。