憧れのモダンスタイル!畳の上のベッドはカビ対策が重要

最終更新日:2019/06/16

毎日のお布団の上げ下ろしの必要もなくお部屋の整頓もしやすいなどの利便性から、和室にベッドを置く方も多いとされています。

また、和室の畳の上にベッドを配置するモダンスタイルにも、人気が集まっているとも言われています。

しかし、本来お布団を敷いて使用する畳の上にベッドを置くことで生じるデメリットもあります。

特に気になる、畳の上にベッドを置いた際のカビについて取り上げ、対策について考えてみます。

カビの発生条件から対策方法を考えてみよう!

もともと日本人は畳の上にお布団を敷いて眠っていました。

しかし、利便性やモダンなテイストから畳の上でもベッドを置くシチュエーションが増えてきていると言われています。

ただ、西洋文化から入ってきたベッドは畳に対応して作られてはいないので、どうしてもデメリットが生じてしまうことになります。

今回は、その1つとされるカビについての対策方法を考えていきます。

まずは、カビが発生する条件をまとめておきます。

●適度な温度

●適度な湿度

●埃や髪の毛、皮脂などの有機性の栄養分

●酸素

この4つが揃ってはじめてカビが発生するとされています。

この中で、適度な温度とは約10~35℃と言われているため、エアコンなどを使用するとお部屋の中はほぼ年中カビの好む温度ということになります。

また、酸素に関してはどうすることもできませんよね。

つまり、カビ対策として可能なのは湿度の調節と栄養分の除去ということになります。

畳の上にベッドを置くとどうしてもカビが生えやすいとされている理由をきちんと把握したうえで、この2つのカビ対策についてしっかり考えていきましょう。

畳の性質から考える!畳の上のベッドにカビが発生しやすくなる理由

畳の上にベッドを置くとカビが発生しやすくなるのには、畳自体の性質が大きく関係していると言われています。

畳の素材である天然い草には、空気を吸収して放出するという自然な作用があります。

この作用から、湿度が高くなれば湿気を吸い、低くなれば湿気を放出する湿度調節と、空気中に含まれる二酸化窒素や揮発性有機化合物などを吸着してお部屋を綺麗にする力があると言われているのです。

しかし、お部屋内に湿気が溜まりすぎたり埃などが増えすぎると、この自然な作用のバランスが崩れてしまい、湿気を多く含むたくさんの埃を付着させた空気をどんどん吸い込んでしまうのです。

畳の上に本来使用していたお布団は眠るときに敷き、使用しない場合は畳んで押し入れなどにしまうのが一般的です。

ベッドとお布団の大きな違いは、動かせないというところにあります。

ずっと畳の上に置いたままのベッドの下などは通気性が悪く、どんどん湿気が溜まっていくと同時に空気が淀んで埃やゴミも増えてしまいますよね。

ベッドを置くことで畳は過度の湿気と埃などをどんどん吸収し、カビ発生の因子を増やし続けてしまうことになるのです。

ベッドの構造から考える!カビが発生しやすくなる理由

ベッドには分厚いマットレスが用いられているのが一般的ですよね。

実は、人は寝ている間にコップ1杯もの寝汗をかいていると言われているのです。

マットレスに染み込んだ寝汗はベッド下の通気性が悪いことから、湿気となってどんどん溜まっていきます。

また、ベッドは重量があり動かすことが難しいため周辺に埃やゴミが溜まりやすいことに加えて、寝具は直接肌に触れるものであることから髪の毛や皮脂などカビの栄養分となるものが多いとも言われています。

さらに、暗くて狭いベッド下の空間は掃除がしにくく、知らない間にこれらの埃やゴミはどんどん溜まってしまうものです。

このようにベッド自体の構造にも、カビを発生させやすい理由がたくさん隠されているのです。

フローリングの洋室でもお部屋内の環境によってカビが発生してしまうベッドを、畳のお部屋に置くとどうなるかはもうお分かりですよね。

ここからは、畳の上にベッドを配置する際のカビ対策について考えていきましょう。

畳の上にベッドを置くならまずは湿気対策を!

前章までで、畳の上にベッドを置く際のカビ対策として湿気を溜めすぎないことが重要になることは、すでにご理解いただけたかと思います。

湿気対策の1つ目として、和室全体の湿気対策から考えていきましょう。

まずは、襖や窓をこまめに開けて換気することが大切です。

エアコンのドライモードや除湿機などを上手く活用してみましょう。

扇風機などを使って和室内の空気を動かすだけでも、通気性がUPすると言われています。

湿気対策の2つ目が、ベッド周辺の湿気対策です。

寝具はこまめに干し、カバー類も洗濯してしっかりと乾かすことを心掛けましょう。

寝汗の溜まりやすいマットレスも、壁に立てかけるなどして風にあてることが重要だとされています。

ベッドは壁にぴったりと寄せずに、通気性を考慮して少し空間を開けて配置することをおすすめします。

どうしても湿気が溜まりやすいベッド下には、除湿剤などを置いてもいいですね。

このように、できることから1つずつ実践し、日々の生活に除湿を上手く取り入れてみましょう。

畳の上にベッドを置くならこまめな掃除が重要!

カビの栄養分には埃や小さなゴミ、髪の毛や皮脂など様々なものが挙げられます。

畳の上にベッドを置く際のカビ対策として、こまめな掃除は欠かせないものとされています。

和室全体に掃除機を掛け、いつも清潔を心掛けましょう。

畳の表面は傷みやすいので、畳の目に沿ってゆっくりと掃除機を掛けることをおすすめします。

どうしても埃やゴミが溜まりやすいベッド下に、抗菌作用のあるコルクマットなどを敷いてもいいですね。

畳の表面はぼこぼこしていてコルクマットを敷いてもぴったり密着しにくく、ジョイント式のものがほとんどで簡単に取り外せるので、カーペットなどと比べると湿気が溜まりにくいとも言われています。

また、水洗いも可能で掃除がしやすいことからベッド下に敷くのに適しているとされているのです。

ただし、敷きっぱなしにしてしまうともちろん湿気がこもる原因となりますので、こまめにめくってコルクマットの下にも掃除機を掛けるようにしましょう。

カビ対策に!湿気吸収シートを使ってみよう

畳の上にベッドを置く際のカビ対策アイテムとして、湿気吸収シートをご紹介しておきましょう。

湿気吸収シートは、敷布団やベッドパットの下などに敷いて使用するのが一般的です。

ベッド下の畳の上にそのまま敷いてももちろん構いませんし、畳の凹み対策にカーペットを利用している場合はそのカーペットの下に敷き込めば、畳に湿気がこもるのを防ぐことができると言われています。

前章でおすすめしたコルクマットの下に敷いてもいいですね。

湿気吸収シートは、様々なメーカーから販売されサイズのバリエーションも豊富です。

天日干しや布団乾燥機で乾かせば繰り返し使用することができるものから、吸湿センサーが付いたものや、抗菌、防臭効果のあるものなどもありますので、使いやすいものを選んでみましょう。

畳の上にベッドを置く際に使用するのなら、しっかり湿気を取り除ける高吸湿タイプのものが特におすすめです。

和室全体の湿気除去と日々の掃除を心掛けながら、このようなアイテムを取り入れ、カビが発生しやすいとされる畳の上にベッドを置く生活を有意義に過ごしましょう。

畳の上にベッドを置く際の注意点

畳の上にベッドを配置する際に、注意すべきことはなんでしょうか。

フローリングよりも湿気が溜まりやすいことなどから、畳の上ではカビが生えやすく、しっかりとしたカビ対策が重要です。

また、重量のあるベッドは特に足部分に重さが集中するため、畳を傷付けない気配りも大切になってきます。

カビへの湿気対策などと同様に、畳の凹み対策アイテムなどもたくさん販売されていますので上手く取り入れてみましょう。