家にエアコンが1台しか設置されていない家庭も多くあるかと思います。
エアコンのある部屋は涼しくすることができますが、なんとかして隣の部屋に冷風を送り、涼しくしたいと考えている人も多いでしょう。
今回は、エアコン1台の冷風を隣の部屋に送るために、ダクトを取り付ける方法をご紹介していきます。
その他にも効率よくエアコンを使う方法もお伝えしていくので、参考にしてください。
エアコンの冷風は「ダクト」を使って隣の部屋に送ろう!
基本的には、1つの部屋に対して1台エアコンがあるのが理想ですが、賃貸物件などの場合には、そうではないことも多くあります。
隣の部屋の襖やドアを開けっ放しにしておき、1つの空間とすることで、ある程度エアコンの効果は得られるかもしれません。
しかし、冷房の効率は明らかに下がってしまいます。
また、部屋の構造などによっては、ドアを開けても一続きになりにくい場合もあるかと思います。
そのような場合でも、エアコンの冷風を隣の部屋に送る方法があります。
エアコンの冷風を隣の部屋に送るための方法としては、ダクトを使う方法が挙げられます。
ダクトを通った冷風が、隣の部屋に流れ込むことで、エアコンがない部屋にも冷風を送ることができるようになります。
エアコンのある部屋での作業ではなく、エアコンがない部屋での作業がメインとなる場合には、このような方法で隣の部屋に冷風を送れます。
特に、夏の時期には、外光が入りにくい部屋に冷風を送ることができれば、それだけ過ごしやすくなります。
もしエアコンのある部屋に大きな窓が付いていて、そこから外熱が入り込むような構造の場合には、おすすめの方法です。
エアコンのダクトを作ってみよう!
エアコンの冷風を隣の部屋に送るためのダクトは、自分で作ることができます。
費用をあまりかけたくない人は、自分でダクトを作ってみましょう。
まずは、必要になるものをご紹介していきます。
●用意するもの
・90Lのゴミ袋
家庭用で使うポリ袋ですが、サイズは大きめの90Lのものを用意しましょう。
大きさの目安としては、エアコンの送風口の幅に合う程度のサイズです。
・ビニールテープ
こちらは、上記のゴミ袋を連結させる際に必要になります。
・カッターまたはハサミ
こちらもゴミ袋の加工に使います。
次に、ダクトの作り方をご紹介していきます。
●ダクトの作り方
まずは、用意したゴミ袋の底の部分をカッターやハサミを使って切っていき、ゴミ袋が筒状になるようにします。
この筒状のゴミ袋を数枚作っていきます。
数の目安としては、エアコンの送風口から隣の部屋まで届く程度の数になります。
次に、筒状のゴミ袋をビニールテープで繋げていきます。
そうすると、長いダクトになっていきます。
ダクトが完成したら隣の部屋まで取り付けよう!
上記の方法でダクトを作ることができたら、まずは、エアコンの送風口の部分にダクトを取り付けていきます。
その際には、ビニールテープを使って貼り付けてください。
注意点としては、エアコンの冷風が漏れないように、しっかりと貼り付けることです。
冷風が漏れていないかどうかチェックするために、貼り付けている途中にエアコンを動かしてみましょう。
もし漏れている場合には、隙間から冷風を感じることができます。
そして、漏れなくダクトを取り付けたら、最後に確認のためもう1度エアコンを動かしてみましょう。
漏れがないようでしたら、ダクトの反対側の先を隣の部屋に持っていきます。
そして、隣の部屋のドアの隙間から冷気が漏れないように、対策をしていきます。
ドアの隙間を埋める方法は、ダクトにしたビニール袋を隣の部屋のドアを開けて通し、その上にできたドアとドア枠との隙間にゴミ袋とビニールテープを使って隙間を埋めるという方法です。
1つ注意が必要なのは、1度隣の部屋のドアの隙間を塞いでしまうと、その部屋に入る際や出る際には、塞いでいたゴミ袋を取らなければいけないことです。
出入り口が2つあるなら問題ありませんが、隣の部屋でそのまま作業をする場合には、部屋の内側に入ってからドアの隙間を塞ぎましょう。
エアコンのダクトは購入することも可能
上記では、手作りのダクトをご紹介しましたが、エアコンの室内用のダクトは販売されているので、作るのが面倒な人は購入してもいいでしょう。
「フレキシブルダクト」というものになります。
こちらは、アルミ製のものなど様々ありますが、しっかりと冷風を隣の部屋に送りたい場合には、エアコンの送風口に上記のようなゴミ袋を取り付けて、それをフレキシブルダクトに取り付けましょう。
フレキシブルダクトをそのまま送風口の近くに取り付けても、なかなか冷風を送ることは難しいからです。
アルミ製のダクトだと、メリットもあります。
曲げやすいものが多いので、天井や壁伝いにダクトを取り付けることができます。
上記のゴミ袋のダクトだと、どうしてもふくらみが大きくなり、エアコンのある部屋を圧迫してしまいます。
また、天井伝いや壁伝いに取り付けるのも、なかなか難しくなります。
スッキリした見た目がいいという人は、市販のアルミダクトを使ってみるのもいいでしょう。
隣の部屋のダクトから出る冷風を効率的に使おう!
エアコンのある部屋から、エアコンのない隣の部屋までダクトを取り付けることができたら、そのダクトから出る冷風をより効率的に使いましょう。
そのままでも、ある程度は涼しいかもしれません。
しかし、より早く部屋を冷却したい場合などには、扇風機を併用してみましょう。
ダクトの先端部分に扇風機を配置して、やや天井向きにセットしておきます。
そして、ダクトを通って出てきた冷風を、扇風機で部屋の中に拡散させるイメージで、扇風機のスイッチを入れておきましょう。
部屋の中の空気が循環することによって、そのまま使うよりも効率的に隣の部屋を冷却することが期待できます。
また、隣の部屋の窓や壁面に断熱材を使うこともおすすめです。
その他にも、窓からの外光をしっかりと遮断できるようなカーテンを取り付けると、より効率的に冷風を使うのに役立ちます。
期待しすぎに注意?室温はどれくらい下がる?
エアコンの冷風をダクトを活用して、エアコンのない隣の部屋に送る方法をご紹介してきました。
実際には、これらの方法で隣の部屋に冷風を送ることは可能です。
しかし、1番気になるのは、室温はどれくらい下がるのか、ということになるかと思います。
こちらについては、各ご家庭の部屋の構造や大きさ、間取り、エアコンの種類といった様々な条件により異なります。
例えば、8畳用のエアコンを使って、隣の同じく8畳の部屋にダクトを通して冷風を送った場合には、約1時間ほどで室温は5℃下がったという記録があります。
しかし、より時間をかけても、室温はそれ以上下がらないという結果になっています。
ただし、こちらはあくまで例の1つなので、全てのご家庭でこのような結果になるとは限りません。
なにもしないより確かに室温は下がる、という程度で考えておいた方がいいでしょう。
完全に隣の部屋を冷やすことは難しいケースが多いので、あまり期待しすぎないようにした方が、気持ち的にも余裕が生まれます。
また、近年は猛暑日が続いてしまうことも多くなってきているので、暑い日には、エアコンのある部屋で十分な休息を取るようにしましょう。
少しでも隣の部屋で涼を得たいなら試す価値アリ!
今回は、エアコンのある部屋からダクトを使って、エアコンのない隣の部屋に冷風を送る方法についてご紹介してきました。
今回ご紹介した方法なら、確かに冷風を隣の部屋に送ることが可能になります。
しかし、しっかりとした冷却効果が期待できるとは言い切れません。
そういった点を把握した上で、少しでも涼を得るために試すのは、十分に価値があります。
気になった人は、是非参考にしてみてください。