ご家庭や仕事場で使用されているメタルラックを分解するのは、実はなかなか大変な作業です。
特に、長年使用しているメタルラックなら錆びなどが付着し、簡単には取り外せませんよね。
年季の入った機械に油をさせば動きがスムーズになるように、メタルラック分解時にも潤滑剤の使用がおすすめです。
身近にある潤滑剤から、シリコン系やフッ素系潤滑剤まで、メタルラック分解時に便利な潤滑剤をご紹介していきます。
メタルラックの構造からみる基本の分解方法は?
メタルラックは、好みの高さに棚板を調節できることから、ご家庭や仕事場で利用されている方も多いでしょう。
本やDVD、書類などはもちろん、ちょっとした小物なども整理できる収納棚としてとても利便性が高いと言われています。
今回は、油を使用したメタルラックの分解方法をご紹介していきます。
まずは、メタルラックの構造と基本の分解方法をみていきましょう。
支柱部分に細かく溝がついていて、プラスチック製の楔をこの溝に合わせて設置することで棚板の高さを決めることができる構造になっています。
メタルラックを分解する際は、このプラスチック製の楔を外していくことになります。
上手に分解するコツは、少しずつ均等に棚板をずらしてこの棚板を受ける楔を緩めていくことです。
4隅に均等になるように負荷を掛けていけば、棚板に歪みが生じることがなくまっすぐに外れやすくなります。
支柱を支えながら両側から同時に棚板をずらしていくことができるので、できることなら2人以上での作業がおすすめです。
ハンマーなどを使って、棚板の4隅を叩けばあまり力を使わずに楔を緩めていくことができるとも言われています。
メタルラックの分解はなかなか難しい!?
基本的に、分解する手順はとてもシンプルです。
特殊な工具などもを用意しなくてもご家庭にあるハンマーで十分対応が可能ですし、他に必要なものを挙げるとすれば、怪我防止のための軍手ぐらいでしょうか。
前章の基本の分解方法にざっと目を通せば、すぐにでも分解できると考える方も少なくはないでしょう。
しかし、メタルラックの分解はなかなか難しいものです。
まず、棚板が支柱部分の溝にがっちりはまっている場合、ハンマーで軽く叩く程度ではうまく外すことができません。
また、4隅に均等になるように負荷を掛けるということ自体がとても難しく、すぐに棚板が歪んでしまいます。
1度棚板が歪んでしまうと、隣接しているプラスチック製の楔を外すのは更に大変です。
そのうえ、長年使用していたメタルラックですと金属部分が錆びついてしまい、簡単に外すことはできません。
最終的には、ハンマーで力任せに叩くという手段を選ぶことになってしまうのです。
全ての棚板を外すとなると体力のいる作業になりますし、金属製品をハンマーで叩くことでものすごい大きな音がしますので、作業する時間帯によっては隣近所から苦情が出ることも想定しておく必要があります。
このように、なかなか困難なメタルラックの分解の救世主とも言えるのが、油なのです。
油を使えばメタルラックの分解が楽になる!
油というと、どうしても料理に使用する油を想像してしまうものですが、食用油以外にも様々な油があります。
その1つが、潤滑油です。
工場などで使用される大きな機械類のモーターを円滑に動かしたり、作業台やベルトコンベアーで商品等を移動する際に滑りをよくするなど、あらゆる場面で使用されています。
ご家庭でしたら、窓のサッシや扉類の滑りをよくしたり、カーテンレールや自転車などにも使用することがありますよね。
要は、機械や道具などをスムーズに動かすために使用する油を潤滑油と呼ぶのです。
この潤滑油は、メタルラックを分解する際にも役立ちます。
使用方法は、メタルラックの支柱とプラスチック製の楔の隙間部分に潤滑油を少量さすだけです。
少し時間をおいて潤滑油がしっかり浸透してから棚板を叩けば、簡単に外すことができます。
ここでも、4隅に均等になるように負荷を掛けるということを心掛けて作業を行いましょう。
潤滑油を使用すればハンマーで力任せに叩くこともなく、するりと簡単に棚板が外れ、短時間で簡単にメタルラックを分解することができますよ。
メタルラックの分解におすすめな油!手軽なシリコン系潤滑剤
ここからは、メタルラックの分解にとても便利な油として、おすすめの潤滑剤をいくつかご紹介していきます。
まずは、シリコン系の潤滑剤になります。
ジメチルシロキサンを成分とし、これをスプレー化したものが多く販売されていると言われています。
ホームセンターなどで販売されていて、安価なことからも手軽に購入することができます。
前章でご説明したように、メタルラックを分解する際には支柱とプラスチック製の楔の隙間めがけて少量スプレーしてください。
少し時間をおけばしっかりと浸透し、棚板を楽に取り外すことが可能になります。
スプレータイプですので、周りに飛び散らないようにシートを敷いておくなどの配慮も必要になりますね。
金属だけでなく、ゴムやプラスチック、紙、木材にも使用できるいう特徴から、ご家庭に1つ用意しておくととても便利な潤滑剤です。
効果抜群!フッ素系潤滑剤もメタルラック分解に使える!
シリコン系潤滑剤の他に、フッ素樹脂を使用したフッ素系潤滑剤というものも販売されています。
こちらもホームセンターなどで購入できると言われていますが、お近くの店舗で取り扱いがない場合はネット販売などでの購入が便利です。
シリコン系潤滑剤と比較すると少し高価になりますが、スプレータイプが多く、様々なメーカーで商品展開されています。
特徴としては、乾性潤滑剤ということが挙げられます。
すぐに乾き、埃が付きにくいというのが嬉しい利点ですね。
メタルラック分解時の使用方法はシリコン系潤滑剤と同じになりますが、スプレーした後すぐに乾くので、時間をおかずに棚板を外すことができます。
極低温から約260℃までの多様な環境でその力を発揮でき、耐久性があるという優れものです。
価格の面からメタルラックを分解しやすくするための油の役目としてだけ購入するのは、少しもったいないと感じる方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、金属だけでなくゴムやプラスチック、紙、木材にも使用できますし、その特徴からも分かるように効果が長く持続します。
メタルラック分解時はもちろん、あらゆる場面で活躍する、ご家庭に常備しておく便利アイテムとしてお考えいただくことをおすすめします。
ご家庭にあるものでも大丈夫!メタルラック分解時に使えるその他の油は?
わざわざシリコン系やフッ素系潤滑剤を購入しなくても、ご家庭にある油で何か代用できるものがあればとても助かりますよね。
真っ先に思いつくのが食用油です。
メタルラックを分解する際に、プラスチック製の楔の隙間に垂らせばある程度滑りやすくなるとは思いますので、効果自体はあると考えてもいいでしょう。
しかし、匂いやベタベタとした質感からしっかりと拭きとらなければいけませんし、潤滑剤のような専用の油ではないためやはりあまりおすすめはできません。
メタルラック分解時に使用できるものとして1つ目に挙げるのが、ミシンオイルです。
スピンドル油などをベースに作られていて、主にミシンのメンテナンスに利用される潤滑油ですが、家庭内の軽機械、スポーツ用品、日曜大工道具など様々なものに使用可能です。
2つ目が、ラジコンや模型用のオイルです。
こちらには、リキッドタイプのフッ素系潤滑剤が使用されています。
リキッドタイプですので、狙った場所にピンポイントに使用できるという利点がありますね。
もちろん、成分から考えるとその効果は抜群です。
このように、メタルラックがなかなか分解できずに困ったら、まずはご家庭にある使えそうな潤滑剤を試してみることもおすすめしておきます。
メタルラックの分解時!まずは身近なものから試してみよう
潤滑剤にはCMなどでもよく見かける家庭用から、精密機器に使用する専用のものまで様々な種類があります。
メタルラックを分解する際に使用するのでしたら、そこまで浸透性や耐久性に優れたものでなくても効果は期待できます。
ご家庭にあるミシンオイルやラジコン用のオイルなど、身近なものを探してみましょう。
メタルラックを分解のために購入するのでしたら、ホームセンターなどで手頃なものから試してみましょう。