ダイニングチェアは、食事をしやすい高さであることがとても重要です。
しかし、お子さんのいるご家庭や大人数の家族が使用するダイニングチェアは、みんなが使いやすい高さ選びが困難だとされています。
高さ選びの目安となる差尺を根底に、家族で使いやすいダイニングチェア選びについてご紹介します。
簡単な高さ調整方法や昇降機能付きチェアなど、高さで困った時の対処策もご紹介していますので参考にしてみましょう。
ダイニングチェアの高さはとても重要!
ご家庭でお使いのダイニングチェアの座り心地に納得されているでしょうか。
実は、毎日の食事に使用するダイニングチェアの座り心地に大きく関係しているのが、高さです。
ダイニングチェアの高さが身体に合っていないと無理な体勢で食事をとることになり、身体の様々な部分に知らず知らずのうちに負担が掛かってしまいます。
その結果、長時間座っていられず過ごしにくいと感じてしまうのです。
また、ダイニングチェアの高さが合っていないと口元まで食べ物を運びにくくなり、食べこぼしが増えるとも言われています。
お子さんのいらっしゃるご家庭では、特にダイニングチェアの高さは重要と言えますね。
ダイニングチェアを新しく購入する際、デザインや素材などが気になるものです。
背もたれや肘掛けの有無などの形状にこだわっても、その高さにまではなかなか配慮できない場合が多いと言われています。
いざ購入して食事をしてみてから、座り心地や使い勝手の悪さに気付くということがないように、ダイニングチェアを選ぶ段階から適した高さを考えるようにしましょう。
ダイニングチェアの適切な高さは差尺で決まる!
使いやすいダイニングチェア選びに、しっかりと抑えておきたいのが差尺です。
差尺とは床面を基準に考え、ダイニングテーブルの天板までの高さとダイニングチェアの座面までの高さの差を表しています。
この差尺が大きいと、ダイニンングチェアが低すぎる、もしくはダイニングテーブルが高すぎると感じます。
この場合、腕を上げた体勢で食事をすることになりますね。
腕や背中に負担が掛かり疲れやすくなるうえ、ダイニングテーブルの奥に配置されたものが取りにくくなります。
逆に、差尺が小さいと、ダイニンングチェアが高すぎる、もしくはダイニングテーブルが低すぎると感じます。
テーブルの天板から口元までの距離が遠くなってしまい、どうしても前かがみになることから背中や腰に負担が掛かります。
また、スープ類などは特に食べづらく、食べこぼしの原因にもつながります。
このように、無理のない体勢で身体に負担を掛けることなく、食事がしやすいとされるダイニングチェアの高さには、適切な差尺が重要になってくるのです。
適切な差尺はどれぐらい?
では、食事をするのに最適な差尺はどれぐらいなのでしょうか。
差尺には身長が大きく関係してきます。
食事をとるのに最適な差尺を知るための計算式がありますので、ご紹介しておきましょう。
最適な差尺=(身長×0.55)÷3
上記で示した(身長×0.55)という計算式によって、その人の座高を知ることができます。
つまり最適な差尺=(座高)÷3で知ることが可能になります。
実際に身長160cmの方の食事に最適な差尺を計算してみましょう。
計算式に当てはめると、(160cm×0.55)÷3=約29cmということになりますね。
実際に最適な差尺はこのようにして出すことが可能ですが、人それぞれの座り方の癖や、体格の差、好みなどがあります。
ダイニングチェアの高さを選ぶ場合は、先ほど示した計算式を念頭にだいたい27~30cm程度を適切な差尺の目安にしてみましょう。
意外と難しい!?家族で使うダイニングチェア選びのポイント
お1人やカップル、新婚家庭など2人で利用するような、使用する人数が少ないダイニングチェアほど、差尺を目安に最適な高さのものを探しやすくなります。
しかし、お子さんのいらっしゃるご家庭などですと、大人との身長の差がとても大きくなりますよね。
例えお子さんがいらっしゃらなくても、ダイニングチェアを使用する人数が増えれば増えるほど、体格や好みの高さなどに違いが生じてきてしまいます。
このように、家族で使用するダイニングチェア選びは特に難しいと言われているのです。
ここでまず、高さが合わない場合の簡単にできる対処策を考えてみましょう。
小柄な方が少し座面が低いと感じる場合は、座布団などを敷いて対処することも可能です。
小さいお子さんには子供用のチェアを用意したり、子供専用の厚みのある高さ調節クッションなどを活用することもできます。
特に、お子さんは成長していずれは大人が使う高さのダイニングチェアを、問題なく使用できるようにもなりますね。
逆に、身長の低い方やお子さんを基準にしてしまうと、身長の高い方に簡単にできる対処策はありませんのでどうしても使いづらい高さになってしまいます。
つまり、家族用のダイニングチェアの高さ選びのポイントは、身長の高い方を基準にするということになります。
ダイニングチェアの高さを調節する方法は?
すでにお使いのダイニングチェアの高さが合っていない場合や、購入後、実際に食事をしてみて使い心地がよくないとお悩みの方もいらっしゃると思います。
そこで、ダイニングチェアの高さの調節方法について考えてみましょう。
まずは、どうしても座面が高くて使いにくい場合に脚をカットする方法です。
木製のダイニングチェアなら、カット自体は簡単に行うことができます。
しかし、4本脚を同じ高さにぴったりとカットするのは高度な技術を必要としますので、家具の修理業者や購入店でのカットサービスなど、プロの手に委ねることをおすすめします。
次に、座面が低い場合に高さを付け足すという方法があります。
もちろん、座布団やクッション類で対応するのも手段の1つですが、これ以外の方法として、脚部分にクッション材などを貼り付けて高さの微調節をする簡単な方法をご紹介しておきます。
100均やホームセンターで購入できる、滑り止めや傷防止効果のある椅子脚用のフェルトを活用してみましょう。
木製のダイニングチェアなら、木工用ボンドで簡単に貼り付けることができます。
必要な高さの分だけ椅子脚用のフェルトを重ねていけば完成です。
こちらに関しては、手軽にできるうえ気になるフローリングの傷防止にもなりますので、どうしても高さが気になる方へのおすすめ方法として挙げておきます。
ダイニングチェアの高さで困ったら?昇降機能付きチェアやテーブルとのセット販売もおすすめ!
前章でご紹介したカットや付け足し以外にも、昇降機能付きのダイニングチェアを選ぶことで高さを調節することが可能になります。
子供用チェアをわざわざ購入したくない場合や、家族それぞれが高さを微調整して使用したいとお考えのご家庭に、特におすすめのダイニングチェアと言えますね。
しかし、昇降機能付きのダイニングチェアの種類はあまり多いとは言えません。
また、一般的なダイニングチェアに比べると高価なものになります。
これらも把握したうえで、家族みんなが使いやすいダイニングチェアの1つとして選択肢に入れてみることをおすすめします。
また、ダイニングチェアとテーブルがセット販売されているものも候補に入れてみましょう。
差尺はもちろん、家族で使用することをある程度考慮して設計されていますので、各ご家庭に合ったものをみつけやすくなると言われています。
毎日の食事に使用するダイニングチェア選びは、とても重要です。
使いやすい高さをしっかりと考慮して、家族みんなが寛ぎながら食事を楽しめるぴったりのダイニングチェアをみつけましょう。
ダイニングチェアを購入するなら食事に適した高さを把握しておこう!
ダイニングチェアを選ぶ際には、デザイン、素材やカラー、配置するお部屋の雰囲気とのバランスなどを考えるのが一般的です。
このようにインテリアの1つとした見た目へのこだわりに加えて、サイズや座り心地などの機能性もしっかり考慮しましょう。
特に、ダイニングチェアには、食事をする際の使い心地も重要です。
適切な差尺を知り、これを目安に家族みんなが使いやすい高さをしっかりと把握して購入に至りましょう。