近年では、家にある照明のなかに、「ダウンライト」が取り付けられていることが多いのではないでしょうか。
天井や壁に埋め込む形の照明で、すっきりとした見た目が特徴的です。
そんなダウンライトにスポットを当ててお話ししていきますが、明かりがつかなくなったとき、どのように交換すればよいのでしょうか。
また、白熱電球をLED電球に交換するときの選び方も解説していきます。
ダウンライトの光源は2つ
ダウンライトは、天井や壁に埋め込む形の照明なので、ホコリが溜まらないことから掃除をする手間を省ける優れものです。
そんなダウンライトですが、光源タイプは大きく分けると2つあります。
●一体型ダウンライト
広がりのある光が特徴ですが、電球が切れると本体ごと交換する必要があります。
使うときにしか点灯させない、または使用する時間が短い場所に設置されている傾向です。
明かりが点かなくなったら、必ず電気工事士の資格を持っている業者に依頼しましょう。
●交換型ダウンライト
電球が切れたら、ご自身で交換ができるタイプです。
一体型のダウンライトよりも価格は高めですが、ダウンライトの本体ごと買い換える必要はありません。
点灯する時間が長い場所であれば、交換型の方が結果的に低コストに抑えられる場合もあります。
LED電球であれば、光源色も好きなものにできるのも魅力の1つです。
これからマイホームを建てる予定がある方は、こうした特徴を踏まえたダウンライトの選び方をしてみるとよいですね。
電気工事士の資格が必要な一体型のダウンライト
一体型のダウンライトの場合、電気工事士の資格を持っている業者に依頼して交換してもらうことをお話ししましたが、一体なぜなのでしょうか。
電球の交換くらい、自分でできると思う方もいらっしゃることでしょう。
しかし一体型のダウンライトの場合、天井埋め込む作業があり、天井の裏にある配線などに気を配りながら白熱電球や蛍光灯、LED電球などを取り付ける必要があるのです。
天井裏に問題はないか、近くに障害になる配線はないかを確認し、コンセントなどから電源を取って配線をつなげていきます。
配線工事を必要とするため、電気工事士の資格を持っている人に依頼しなければなりません。
もし無資格にもかかわらずダウンライトを交換してしまうと、罰金などの罰則を受けることもあります。
また、感電などのトラブルが起こってしまう恐れもあります。
一体型のダウンライトを交換するときの業者の選び方は、必ず資格をもった信頼のできる専門の業者に交換作業を依頼しましょう。
LED電球は省エネで環境に優しい!でも選び方には注意を
業者に依頼する一体型のダウンライトがある一方で、自分で電球の交換ができる交換型のダウンライトが主流になりつつあります。
その大きな理由は、LED照明への切り替えです。
LED電球は二酸化炭素の削減、省エネによる環境配慮にもつながることから、白熱電球や蛍光灯からLEDに変える動きが徐々に広まってきました。
また、白熱電球と蛍光灯と比べると倍以上の寿命というのですから驚きです。
省エネにもなって環境によいというならば、すぐにでも交換したいですよね。
しかし、選び方によっては性能低下や故障、火災の引き金になる可能性がありますので、白熱電球からLED電球にするときは注意しなければならないこともあります。
安心してダウンライトを使うためにも、交換型のダウンライトをLED電球に交換する方法についてみていきましょう。
まず、電球を交換するときは、口金の直径を調べます。
口金部の直径17mmであれば「E17口金」、直径が26mmであれば「E26口金」です。
口金のサイズが合っていないと取り付けられないため、はじめに確認しましょう。
ダウンライトに合うLED電球の選び方
口金のサイズを確認したら、ダウンライトに取り付けるLED電球の選び方です。
それぞれ対応しているものが異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。
▼断熱材施工器具対応のLED電球
ダウンライトの上部に断熱材がある場合だと、LED電球の熱が逃げません。
すると、器具内で温度が上昇することにより、発光効率の低下を招いてLED電球の寿命を縮めてしまいます。
ダウンライトの反射板や枠に「S」のマークがある場合は、必ず断熱材施工器具対応のLED電球を使いましょう。
▼明るさを調整できるダウンライト
明るさを調節するダウンライトの場合は、調光器対応のLED電球を使いましょう。
▼密閉型
密閉形器具対応のLED電球を使ってください。
どれもLED電球のパッケージに表示されていますので確認しましょう。
また、白熱電球と比べるとLED電球の方大きくて重いため、総重量にもご注意ください。
水分や湿気がある場所の電球の選び方
ダウンライトは室内だけでなく、屋外にも設置されています。
玄関先や庭を照らす照明としても活躍していますよね。
しかし、こうした屋外にあるダウンライトは、雨などで濡れる可能性があります。
雨による影響によって故障や漏電、発煙や発火原因ともなりかねませんので、こうした水分や湿気の多い場所の電球の選び方は、防水タイプの電球を選びましょう。
とくに、LED電球は密閉されていないため、白熱電球よりも内部に水や湿気が侵入しやすい傾向にあります。
LED電球に直接水がかからないような状況でも故障してしまう可能性もありますので、必ず防水のものを選びましょう。
また、屋外だけでなく、浴室や洗面所なども、水分や湿気がある場所です。
浴室や洗面所で使用されるダウンライトは、防雨・防湿器具対応のものや密閉型対応のものを選びましょう。
LED電球の明るさの選び方
続いては、LED電球を交換する前の電球と同じ明るさになるよう、ルーメン(lm)を選んでいきましょう。
ルーメンとは、光の量を指します。
ルーメンの選び方は以下を参考にしてみてください。
▼E17
・25ワット→230ルーメン以上
・40ワット→440ルーメン以上
・50ワット→600ルーメン以上
・60ワット→760ルーメン以上
・75ワット→1000ルーメン以上
・100ワット→1430ルーメン以上
▼E26
・25ワット→170ルーメン以上
・30ワット→325ルーメン以上
・40ワット→485ルーメン以上
・50ワット→640ルーメン以上
・60ワット→810ルーメン以上
・80ワット→1160ルーメン以上
・100ワット→1520ルーメン以上
加えて、光の色を選んでいきます。
光の色は3タイプあるため、ダウンライトが設置されている空間に合う色は何か考えましょう。
▼電球色(でんきゅうしょく)
オレンジ系の光の色なので、落ち着きたい場所やリラックスしたい場所にです。
▼昼白色(ちゅうはくしょく)
どの部屋にも合う昼白色は、爽やかさのある光の色です。
物の色味が判断しやすいため、洋服を選ぶ場所や化粧をする場所に向いています。
▼昼光色(ちゅうこうしょく)
青白い色の光です。
集中力が高まるため、作業部屋や仕事部屋に取り入れるとよいでしょう。
LEDに交換してエコに!
ダウンライトの電球をLED電球に交換するといっても、一体型なのか、それとも交換型なのかで対応が異なります。
一体型の交換の場合は電気工事士の資格を持つ方に依頼して、LED電球に交換してもらいましょう。
そして、交換型の場合は、口金のサイズやダウンライトのタイプに合わせて選んでいきます。
省エネで環境にも配慮したLED電球に交換していきましょう。