人類に勝った?!AIマッサージチェア「ルピナス」の実力とは

最終更新日:2019/11/17

人工知能=AIを搭載したマッサージチェア「ルピナス」は、「マッサージ師の手技を超えた」と話題になっています。

どのようなメカニズムで、「ルピナス」は人間の技を超えたのでしょうか。

また、家庭用医療機器として認められたその実力は、どのようなものなのでしょうか。

それでは、マッサージチェア「ルピナス」についてご紹介しましょう。

AIマッサージチェア「ルピナス」とは?

ファミリーイナダ株式会社が長年に渡って研究し、開発してきたマッサージチェアの集大成とも言えるのが「ルピナスシリーズ」です。

その特長は、なんと言っても業界初の「人工知能=AI」を搭載したことにあるでしょう。

ファミリーイナダは、これまで独自に研究し開発してきた、指圧点を自動で探し出す「メディカルプログラム」に「人工知能メカ」をプラスした、ファミリーメディカルチェア「スマート FMC-GS100」を、2016年に発表しました。

人間は、ひとりひとり体型が違い、性別や年齢などでも、その差は大きく変わります。

また、生活スタイルによって、からだの疲れやすい箇所も違います。

この問題をAIを搭載することで解決し、ひとりひとりの体形や状態に合わせた「気持ち良い」マッサージを行うことができるようになりました。

この「スマート」の気持ち良さに、「健康」をプラスしたのが、「ルピナスシリーズ」です。

健康を考えるマッサージチェア「ルピナス」

マッサージチェアは、日本で開発された健康製品です。

ファミリーイナダ株式会社は、昭和37年の創業以来、家族の健康を考えマッサージチェアの開発に取り組んできました。

その成果のひとつが、さきほどご紹介したファミリーメディカルチェア「スマート」です。

同2016年には、ルピナスシリーズのファミリーメディカルチェア「ルピナス FMC-LPN1000」と「ルピナスライト FMC-LPN9000」が発表されました。

「ルピナス」と「ルピナスライト」は、脈拍のデータを管理し、毎日の健康状態をチェックすることができます。

必要があれば、血圧、体重などのデータも通信ネットワークで送っておけば、脈拍と一緒に管理してくれます。

付属のタブレットに情報が蓄積されるので、数値に大きな違いがあると知らせてくれますし、計測数値に対するアドバイスもしてくれるので、健康管理は万全です。

さらに、最新の医療データを受信することができるので、それらを元にして健康管理に役立てることもできます。

「ルピナスライト」は、「ルピナス」の簡易版ですが、人工知能と通信ネットワークは変わりありません。

しかし、エアーバックの数はルピナスの164枚に比べ、ルピナスライトは24枚、イヤホンタブレットはルピナスが10.1インチ、ルピナスライトは8インチと差があります。

マッサージチェア「ルピナス」の「人工知能システム」とは

「ルピナス」と「ルピナスライト」について、もう少し詳しく見てみましょう。

このふたつの「ルピナス」には、「アジャストセンサー指圧点自動検索システム」が組み込まれていて、ひとりひとりの指圧点を自動で検索してくれます。

まず、全身の指圧点を導き出し、次に骨格を確認し、筋肉の大きさを把握します。

指圧点が検索できたら「人工知能メカ」が、その人のこりに合わせてもみほぐしの強さや速さ、時間を割り出し、体型に合ったポイントにもみ玉を調整し、的確にもみほぐします。

こりが強い部分はゆっくり深い部位まで届くように、筋肉が柔らかくなってきたら軽くリズミカルに、マッサージ効果を高めると同時に「気持ち良い!」と感じるように施術してくれます。

また、マッサージコースも充実していて、目的に合わせたマッサージが受けられます。

マッサージチェアに付いているタブレットには、プロの鍼灸師がプロデュースした「プロフェッショナルコース」や、マッサージに呼吸法を取り入れた「ストレス解消コース」などがあります。

なかでもおすすめなのが、「ミュージックシンクロコース」です。

このコースは、お気に入りの音楽の曲調に合わせてマッサージをしてくれるという、ユニークなコースです。

左右で違うマッサージを実現した「ルピナス」

今までのマッサージチェアは、肩のもみほぐしは左右同じでした。

これでは、気持ち良くこりを解消することはできません。

ファミリーイナダは、なんとかしてこの問題を解決すべく、研究を重ねてきました。

そして、ついにAIにより業界初の左右独立型の「8軸AIメカ」を実現したのです。

プロのマッサージ師は、筋肉の繊維に垂直にもむことでこりをほぐしてきました。

このようなプロの手技を「把握揉捏」と言います。

揉=もむ、捏=こねるという意味で、こりのある部分の筋肉を手の平や指、肘などを使ってもみほぐすことです。

「ルピナスシリーズ」では、それまでマッサージチェアでは再現できなかったプロの手技、「把握揉捏(はあくじゅうねつ)」を実現することに成功しました。

これにさらなるAIの機能をプラスすることで、より快適なマッサージチェア「ルピナスシリーズ」が誕生したのです。

マッサージチェア「ルピナス」だけのもみ技

「8軸AIメカ」は、マッサージチェア「ルピナス FMC-LPN1000」に搭載されています。

「ルピナスライト」には搭載されていません。

何度も言いますが、人間の背中のこりは左右で異なります。

背中の筋肉は、僧帽筋(そうぼうきん)や肩甲挙筋(けんこうきょきん)、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)などがありますが、いずれも左右に分かれています。

この「8軸AIメカ」機能は、これまでご紹介した筋肉のこりに合わせて、人工知能メカがもみの強さを自動調整するだけではありません。

こりの状態に合わせて、左右でもみ方のバランスを自動で調節するのです。

また、脚のマッサージには「マルチエアユニット」が使われていて、プロがプロデュースした脚専用のコースが受けられます。

脚専用の「マルチエアユニット」は、左右の脚にそれぞれ30個、左右の足裏にそれぞれ16個、計92個のエアセルを装備し、プロのもみ技を再現しています。

ふくらはぎを把握揉捏し、足裏のツボを集中指圧するなど、脚の重要指圧点を的確に指圧してくれます。

脚全体のストレッチできるので、脚のむくみや疲れにも効果的です。

腕のマッサージにも同じように「マルチエアユニット」が使われていて、左右それぞれ36個、計72個のエアセルが腕をもみほぐします。

こちらもプロがプロデュースしているので、腕のツボをしっかり指圧してくれます。

肩の疲れに特化したマッサージチェア「ルピナスショルダー」

「ルピナス」と「ルピナスライト」に続き、翌2017年には「ルピナスショルダー FMC-LPN5500」が発表されました。

これは、長年に渡りファミリーイナダが独自研究してきた、「肩」の疲れに特化して開発したマッサージチェアです。

研究テーマは多岐に渡り、肉体的な疲労だけでなく、ストレスなどの精神的な疲れが及ぼす、肩におけるダメージについても研究されてきました。

他にも「肩」と「内臓の不調」の関係などにも研究を広げ、肩の疲れの原因を追究し、その解消に繋がるマッサージを研究し続けています。

つまり、肩の疲れをを解消することで、ストレスや内臓の不調が改善する可能性があるということです。

このことから、人間の手もみを再現することに力を注ぎ、ツボをとらえて肩をもみほぐす「ルピナスショルダー」が生まれました。

こちらも他の「ルピナス」と同じように、脈拍が計れます。

別売りの「アクティブメジャー」を付けておけば、歩数や距離、カロリーの他に睡眠状態まで計測してくれますし、手動式血圧計を「ルピナス」に付ければ、血圧も測れるので便利です。

8人まで登録可能なので、家族全員の健康管理が1台の「ルピナス」で行うことができます。

マッサージチェア「ルピナス」で健康管理

このように「ルピナスシリーズ」は、もはやマッサージチェアの枠を超えて、パーソナルな健康管理機器として、その存在感を示しています。

さらに毎日の健康データ管理も簡単にでき、離れて暮らす家族のデータも確認することができるので便利です。

「ルピナスシリーズ」は、より気持ち良いマッサージを体験することで、AIが学習し、さらにひとりひとりに合ったマッサージを習得していくので、使えば使うほど健康に貢献するマッサージチェアと言えるでしょう。