部屋の収納や間仕切り、インテリアとして重要な役割を持つのがシェルフや棚です。
どのお家にも、1つは置いてありますよね。
見せる収納としても使えるシェルフや棚は、インテリアの主役にもなれる存在感を持ちます。
そのため、木材にもこだわるのがおすすめです。
「ウォールナット」であれば一生モノの家具になりますよ。
シェルフや棚は快適な住まいに欠かせないアイテム!
シェルフや本棚・収納棚は、収納の要として多くの家で役立っています。
ものを整頓するためには、必ず収納する場所が必要です。
収納する場所として置かれるシェルフや棚は、快適な住まいを作るために欠かせない家具といっても良いでしょう。
シェルフはものによっては部屋の間仕切りにも使えるため、汎用性も高いです。
近年では、あたたかみがあってどのようなインテリアにも合わせやすい木製のシェルフや棚に人気が集まっています。
ホームセンターなどでも手軽に買えることからシェルフを衝動買いしてしまった、という人もいるかもしれませんが、リビングだけでも材質やインテリア性にこだわってみませんか。
木製、特に無垢材のシェルフは、お気に入りが見つかれば一生モノです。
ウォールナットのような無垢材で作られたシェルフは、数十年後にヴィンテージとなっているかもしれません。
シェルフや棚を選ぶポイント
シェルフや棚は、収納だけでなく飾り棚として使うこともできます。
そもそも日本の住宅は木造であることがほとんどなので、木製の家具と相性が悪いことはあまりありません。
どのような住宅にも取り入れやすいのが木製のシェルフや棚なのです。
それでは、シェルフや棚はどのように選べば良いのでしょうか。
●サイズ
サイズとは、収納するもののサイズのことです。
それに合わせてシェルフや棚のサイズを決めます。
大きい方が良いと思われるかもしれませんが、大きすぎるとものを入れすぎてしまったり、空いたスペースにホコリが溜まったりしてしまいます。
ものが取り出しやすいスペースを確保しつつ、あまり余白が多くならないようにするのがポイントです。
●高さ
背面を壁に接して配置するのであれば固定できるので、高さのあるシェルフや棚を設置することができます。
ただ、あまり高すぎると圧迫感を感じることがあるので配置には注意が必要です。
低いシェルフや棚は、空間の間仕切りとして使うこともできます。
背板がないタイプのシェルフであれば、両側からものを取り出すことができるというメリットもあります。
シェルフがひとつあるだけで、1つの空間でも2つに区切って使うことが可能です。
●インテリア性
見せる収納としてシェルフや棚を使うのであれば、シェルフ自体にインテリア性が必要です。
木製であれば、樹種によって色や雰囲気が大きく異なります。
例えば、ウォールナットとオークで比べてみます。
ウォールナットは重厚感のある深いブラウンで、高級感が感じられます。
オークは明るいベージュブラウンで、ナチュラルな木材の色として馴染みやすいです。
インテリアに合わせて、樹種も選ぶ必要があることを覚えておきましょう。
シェルフや棚にも使われるウォールナットとは
さて、ここでもう少しシェルフや棚などの家具に使われる樹種について掘り下げてお伝えします。
今回は、前項でも出てきたウォールナットについてお話しします。
世界三大銘木のひとつであるウォールナットは、中世の時代から家具に使われてきた高級木材です。
木目が美しく、紫がかった深いブラウンの色合いが特徴的です。
近年家具に使われているウォールナットは、北米産のブラックウォールナットが一般的です。
ウォールナットの魅力は大きく3つあります。
1つ目は「表情」です。
紫がかった深い褐色と木肌模様は、ウォールナットならではのものです。
ウォールナットはまっすぐに成長するため、整った木目も美しさを増幅させています。
深い色と薄い色がマーブル状にまじりあったような模様は、世界にひとつだけの表情を作り出しています。
2つ目は「加工性」です。
ウォールナットは適度な硬さと柔軟性を持つため、加工性にすぐれています。
「衝撃に強い」「曲げやすい」「接着しやすい」「加工後の狂いが少ない」という特性を持つため、造形をしやすいのです。
そのため、家具だけではなく楽器などにも使われています。
3つ目は「経年変化」です。
一般的に、木材は経年とともに色が濃くなっていきますが、ウォールナットは反対です。
徐々に色が薄くなっていきます。
経年による色彩の変化は、家具の味わいを増してくれるでしょう。
また、適度な油分も含んでいるため、だんだんとツヤが出て滑らかになり、風合いが増します。
アンティークのウォールナットは違う樹種?
ウォールナットは中世から家具に使われていたため、ウォールナットで作られたアンティーク家具も多く見かけます。
しかし実は、アンティーク家具のウォールナットと、近年使われているウォールナットは樹種が異なります。
アンティーク家具のウォールナットは「西洋胡桃」と呼ばれる樹種で、木目や特徴も近年のウォールナットとは違いがあります。
西洋胡桃は、赤茶色の木肌と少し太めの導管による木目が美しく出るのが特徴です。
その木目模様を見せるために、アンティーク家具では「突板(つきいた)」として使われることが多かったようです。
加工性の良さはブラックウォールナットと共通していますが、西洋胡桃の表面は塗装がしやすく接着性も良かったため、表面の突板に適していました。
アンティーク家具では定番の、象嵌(ぞうがん)の細工にもよく使われました。
すぐれた加工性を持つため、寄木細工や彫刻などを施した家具にも使われていたのです。
しかし、装飾がなくても十分に華やかな模様を持つウォールナットの木目を活かすために、シンプルなデザインの家具も多く見かけます。
重厚なデザインの書棚から、シンプルなデザインのシェルフまでさまざまなデザインのものがあり、当時からウォールナットは人気が高かったことをうかがわせます。
ウォールナットのシェルフや棚を部屋にプラス
ウォールナットで作られた現代家具もアンティーク家具も、それぞれ魅力的です。
ウォールナットで作られたシェルフや棚を、あなたの部屋にプラスしてみませんか。
●リビング
ウォールナットのシェルフや棚を置くのであれば、ほかの家具もウォールナットで統一するのがおすすめです。
ウォールナットの深い色が、落ち着きのある大人の空間を作り上げてくれます。
●ベッドルーム
ちょうど良い高さのシェルフを見つけて、化粧台の代わりにするのはいかがでしょう。
上品な化粧台コーナーに仕上がります。
●和室
ウォールナットで作られた家具は、洋風のイメージが強いかもしれませんが、和室にも似合います。
落ち着いた色味と上品な木目は、和のテイストを邪魔しません。
飾り棚やローテーブルは畳との相性も良いですし、あえてアンティーク家具を置いて和モダンに仕上げても美しくまとまります。
ウォールナット以外の世界三大銘木とは?
世界三大銘木、ウォールナットについてお話ししてきました。
ところで、三大銘木ということはあと2つの銘木があるということです。
最後に、その2つの樹種についても簡単にご紹介します。
●マホガニー
赤みを帯びた茶色の木肌と、リボン杢と呼ばれる縞模様が特徴の樹種です。
家具にしたときの木肌が美しく、宮殿や大寺院の彫刻などに使用されていました。
しかし、人気と価値の高さから乱伐が続き、近年では保護のため伐採や輸出入に厳しい規制がかけられています。
そのため、近年はマホガニーで作られた家具を手に入れることはほぼできません。
マホガニーとして販売されている家具は、マホガニーに似た樹種が使われていることがほとんどです。
本物を手に入れたいのであれば、アンティーク家具で探すしかないようです。
●チーク
硬くて頑丈、耐久性が高いという特徴を持ちますが、何よりも「水に強い」という大きな強みを持ちます。
海水に浸けても腐りにくいため、船舶などにも使われてきました。
クイーンエリザベス2号やオリエント急行など、誰もが知っている著名な乗り物の内装にもチークが使われています。
また、日本でも人気の北欧家具にもオークがよく使われており、北欧デザインのシェルフや棚、キャビネットが多く出回りました。
ただ、チークも近年では伐採が規制されているため希少でほとんど手に入りません。
手に入れたいのであればアンティーク家具やヴィンテージ家具で探しましょう。
お気に入りの一生モノを見つけよう
シェルフや棚は、カラーボックスで代用されるなど、インテリアの中でも軽視されがちです。
しかしシェルフや棚がインテリアの印象を左右することもあります。
ウォールナットなどのお好みの木材で作られたものを選べば一生モノにもなります。
アンティーク家具も含めて、お気に入りのシェルフや棚を見つけてくださいね。