ユニットバスの設置!サイズや高さで注意すべきポイントは?

最終更新日:2019/06/06

従来のタイル張りの浴室からユニットバスへの変更や、今お使いのユニットバスのリフォームをお考えの方も多いでしょう。

デザインや機能性などを考える前に、まずはユニットバスのサイズ選びが重要になってきます。

基本的な壁、床、天井の高さの把握はもちろんですが、現場調査の際には床下寸法や天井裏の高さまでが徹底的に計測されます。

あまり知られていないユニットバスのサイズについて考えてみましょう。

ユニットバスの基本的なサイズ表記とは?

ユニットバスのサイズを考える際には、壁や床の寸法や天井の高さという基本的なサイズの確認が必要になると言われています。

実際に、商品カタログなどで「1216」や「1620」という数字とともに0.75坪や1.0坪という表記があり、どう見たらいいか困ったことはないでしょうか。

まずは、ユニットバスの基本的なサイズ表記についてご説明しておきましょう。

ユニットバスのサイズは浴室の内径の幅と奥行きの寸法を略したもので表されていて、全メーカーにおいて共通表記となっています。

例えば、「1216」と表記されているユニットバスの場合は、内径の寸法が短辺1200mm×長辺1600mmとなります。

また、浴室サイズは0.75坪や1.0坪というように、床面積で表すのが一般的とされています。

1.0坪を2畳分の約182cm×182cmの正方形となるとして計算してみましょう。

1.0坪用と表記されたユニットバスは、約3.31平方メートルの空間内に本体の設置が可能ということを表していることになります。

しかし、壁の厚みなどを考えるとあくまでこの数字は目安にすぎないということが重要です。

基本的なサイズ表記を根底に、今回はユニットバス設置時のサイズや高さにおける注意点について考えていきます。

一般的なユニットバスのサイズは?

基本的なユニットバスのサイズ表記が分かったところで、今度はその種類の多さについて述べていきます。

各メーカー毎に少しずつ違いはあるとはいえ、ユニットバスのサイズ展開は幅が広く、商品カタログの一覧を見てもたくさんありすぎて困ってしまいます。

しかし、実際に使用されるユニットバスのサイズはある程度限られていると言われていますので、一般的なものをご紹介しておきます。

●戸建て用一般サイズ・・・1216サイズ(0.75坪用)もしくは1616サイズ(1.0坪用)

●マンション用一般サイズ・・・1418サイズ(0.75坪用)もしくは1620サイズ(1.0坪用)

上記で挙げたサイズの中でも、戸建て用としては1616サイズ(1.0坪用)、マンション用としては1418サイズ(0.75坪用)の使用が特に多いとされ、どのメーカーでも用意しているサイズと言っても過言ではありません。

すでにユニットバスをご使用のご家庭でしたら、自分で今お使いのユニットバスの壁、床、天井の高さなどの内径をざっと測ってみてもいいでしょう。

上記のいずれかのサイズに当てはまるかもしれませんね。

これらの一般的なサイズをある程度理解しておけば、複数あるユニットバスのサイズ選択がしやすく、購入時の値段の相場などの目安にもなるはずです。

戸建て用とマンション用!違いはユニットバス設置に伴う高さ

ユニットバスのサイズには、戸建て用とマンション用の2種類が用意されているのは何故でしょうか。

実は、戸建ての浴室はマンションの浴室と比較すると床下や天井部分が高くなっていることがあるのです。

逆に、マンションの浴室は床下や天井の高さが低めの構造のものが多いとされています。

具体的な数字を挙げてみますと、戸建てのユニットバス内の有効高さ寸法は約2200mmです。

一方で、マンションのユニットバス内の有効高さ寸法は約2000mmと言われていますので、20cmほどの差があることになります。

このように、ユニットバス設置に伴う全高の違いが、戸建て用とマンション用の2種類のサイズ展開がある理由になっているのです。

また、戸建て用のユニットバスに限り、同じサイズ内でも小さいことがあると言われています。

これは、一般的な木造戸建ての尺度に合わせたサイズとなるからです。

さらに、同じ戸建てであっても、鉄筋やコンクリート造りのものは木造戸建てと異なる尺度を使用することが多く、マンション用サイズのユニットバスが適応する場合などもあり、注意が必要になります。

ユニットバス設置で重要なサイズ!「必要設置寸法」とは?

ユニットバスのメーカーカタログには必ず図面が載っていて、「必要設置寸法」が記載されています。

ユニットバスのサイズを考える際に、壁や床の寸法や天井の高さという基本的なサイズの確認が必須になりますが、これに加えて、ユニットバスの設置となるとどうしてもこの「必要設置寸法」を把握しておかなければなりません。

さて、この「必要設置寸法」とはどういったものなのでしょうか。

簡単にまとめると、ユニットバスを設置するために必要な空間のサイズということになります。

ユニットバスには床下の有効寸法と天井裏の有効寸法がそれぞれあり、この合計を「必要設置寸法」内に納めなければ設置ができないとされているのです。

こちらの寸法は天井点検口から計測するのが一般的ですが、従来のタイル張りの浴室などではとても分かりにくいため、リフォーム会社や建築会社などに現場調査を依頼することをおすすめします。

ユニットバスを設置するなら床下寸法や天井裏の高さに注意!

ユニットバスの特徴として、現場では組み立て作業のみで、加工作業はできないということが挙げられます。

この特徴から、ユニットバスの設置において、制約を受けることがあることも理解しておかなければなりません。

一般的によく起こりうる事例として、床下寸法が足りないことでバリアフリー仕様を諦めざるを得ないことが挙げられます。

このような状況は、特に、マンションや鉄筋、コンクリート造りの戸建てで多いとされています。

もう1つ挙げられるのが、浴室の天井裏に動かせない換気ダクトや梁がある場合です。

こういったものがあると、ユニットバスの天井の高さや換気扇の設置などに影響が出てくるとされているのです。

ユニットバス自体の天井を下げたり、換気扇のサイズ変更や位置変更などの対処策を試みても無理なようでしたら、ユニットバスの設置が不可になることもあると言われています。

ユニットバスを設置する前に、床下寸法や天井裏の高さに注意が必要になることもしっかり把握しておきましょう。

床下寸法や天井裏の高さだけじゃない!ユニットバス設置における注意点

前章で取り上げた床下寸法や天井裏の高さ以外にも、ユニットバスを設置する場合に気をつけなければならないことがあると言われています。

まず、マンションなどの浴室で特に問題になるのが、ユニットバスの設置スペースに通っている配管類です。

配管移動などで対応するのが一般的ですが、どうしても無理な場合は、ユニットバスのサイズ変更や床の高さを変えることになります。

また、ユニットバスの窓際に建物の梁が干渉している場合も要注意です。

「梁カット部材」と呼ばれるオプション部材を使用しても対応しきれない場合、こちらもユニットバスのサイズ変更、もしくは天井高を下げることになると言われています。

さらに、窓つきの浴室では、ユニットバスの壁パネルを窓に合わせてカットしてオプションの窓枠を付けるという、基本の対処策が上手くいかない場合、窓自体の工事が必要になることもあると言われているのです。

マンションでも戸建でももとの建物の構造は様々です。

きちんと現場調査を行なってその建物に適したサイズのユニットバスを選び、必要ならば細部の調整のための工事を行う必要があることも、しっかりと理解しておきましょう。

ユニットバス選びは現場調査が重要!

ユニットバスを設置するとなると、まずはもとの建物の浴室に適したサイズを考えることになります。

基本的な壁、床、天井の高さというサイズに加えて、床下寸法や天井裏の高さなども必要になってきます。

また、配管や梁の干渉具合、窓の形状などによってもユニットバスサイズが変わってくることもあるとされています。

リフォーム会社や建築会社の現場調査にできれば同行し、きちんと状況を把握しておくことが大切です。