カーペットの素材や織り方に注目!繊維にこだわる選び方

最終更新日:2019/03/01

カーペットには、さまざまな役割と効果があります。

触れた時に心地よく感じ、リラックスムードを高めてくれますし、敷き詰める面積が大きいため、お部屋のイメージを大きく変えることができます。

また、防音効果、保温効果にも優れています。

お部屋にぜひ取り入れたいカーペットですが、さまざまな素材で作られていることをご存知でしょうか?

カーペットの繊維や織り方に焦点をあてて、賢い選び方を探ってみましょう。

素材からこだわるカーペットの選び方!ウールをおすすめする理由

カーペットの素材として使われる繊維には多くの種類があります。

それぞれの特徴を知ることで、自分の好みに合ったカーペットの選び方ができるようになるでしょう。

【ウール】

羊の毛から作られたウールは、温かいだけではなく保湿効果もあります。

繊維自体が湿気を吸い込んでくれますし、適度に吐き出してくれるため、表面はジメジメせずにサラッとした質感を保ちます。

また、ホルムアルデヒドと結びつくアミノ酸を含んでいるため、空気をきれいにしてくれる効果も期待できます。

水をはじく性質もあり、汚れにくく燃えにくいので、お手入れも楽な素材です。

染めやすいうえに色落ちしにくく、自然なツヤ感も魅力です。

さらに音の吸収効果もあり、騒音対策としてもおすすめです。

このように、ウールには数多くのメリットがありますので、カーペットの素材として昔から親しまれてきたのです。

丈夫で扱いやすい素材!ナイロンとアクリル

次に、カーペットの素材として多く使われている丈夫な繊維をご紹介します。

【ナイロン】

ナイロンは、カーペットの素材の中でも耐久性の高い合成繊維で、引っ張ったり摩擦をかけたりしても強度を保ちやすい繊維です。

油汚れや薬品による汚れに強く、カビや虫が発生しにくいというメリットもあります。

ナイロンを使ったカーペットは、その頑丈さから、オフィスやホテルなどに採用されることも多いです。

【アクリル】

アクリルも、ナイロンよりは劣りますが頑丈な合成繊維です。

光による色あせが起こりにくく、鮮やかな発色を長期間楽しむことができる点も魅力です。

油やカビ、虫による劣化も起きにくく、摩擦にも強く、吸湿性が低いのが特徴です。

吸湿性が低いということは、何か飲み物をこぼしてもしみこみにくく、すぐに拭き取ればシミになりにくいということです。

ただし耐熱性も低いため、高温の環境下では変質する可能性があります。

また、毛羽立ちやすいということも覚えておきましょう。

ナイロンもアクリルも、ウールとは異なるメリットを持つ素材で、多くのカーペットに使用されていますので、安さを重視した選び方をされる場合には候補にあがります。

公共施設で敷かれているカーペットの素材

次に、化学繊維の中でも有名な繊維についてご紹介します。

【ポリエステル】

カーペットの素材としてもポリエステルが活用されているということを、ご存知ない方もいらっしゃるかもしれません。

ポリエステルのメリットは、何と言っても安いことです。

繊維の中でもトップクラスのリーズナブルさ、加工のしやすさが特徴です。

また、シワになりにくく、ムダな毛が出てくることが少ないこと、虫がつかないこともメリットとして挙げられます。

公民館などの公共の施設で多く採用されています。

ポリエステルのカーペットといっても、高級感を諦めなくてはいけないわけではありません。

ウールやシルクのように見える加工を施したポリエステルカーペットもあります。

安くて見栄えもいいカーペットが欲しい時に、候補に挙がることも増えているようです。

ただし静電気が起こりやすく、アクリルやナイロンと比較すると吸湿性に劣ります。

「素材からこだわる選び方」という観点から見ると、ウールやナイロンの方がおすすめです。

ポリプロピレンとレーヨンの特徴!素材のデメリットも知ろう

【ポリプロピレン】

軽量かつ丈夫で汚れにくいポリプロピレンですが、触り心地はあまりよくありません。

フカフカとした弾力性やあたたかみもなく熱にも弱いため、ご家庭で使うカーペットの素材としては、あまりおすすめできません。

工場などで使われる硬いカーペットなのです。

カーペットの賢い選び方として、「この繊維が含まれていない」ということをチェックすることもポイントです。

【レーヨン】

レーヨンは、化学繊維の中では一番高級な繊維だと言えるでしょう。

吸湿性に優れていて熱に強いので、高温多湿な環境でも重宝します。

光沢があって触り心地もよいのですが、カーペットというよりはラグやマットなどに使われます。

あたたかく、弾力性もありますが耐久性が低く摩擦に弱い繊維です。

また、水に濡れると縮みやすく、強度が落ちてしまいます。

縮んでシワができてしまわないように、洗い方に気を配る必要があります。

カーペット通になれる!?織り方に注目した選び方

カーペットには、さまざまな素材がありますので、見た目だけではなく品質も重視した選び方を意識することは重要です。

次に注目するのは、カーペットの織り方です。

機械で大量生産されるような織り方のカーペットは、安く販売されていることも多いですが、耐久性を考えると不安点もあります。

たとえば、タフテッドと呼ばれる作り方ですが、これは「織る」というよりも「植える」方法で作られます。

基本となる布にパイルを植え付けていく作り方で、弾力感があって見た目が美しい物もありますが、耐久年数は長くても5年と言われています。

一方で、中国緞通(ちゅうごくだんつう)という織り方は、職人の手作業で糸を一本一本結び付けながら織っていきます。

モコモコとした厚みやなめらかな光沢感があり、強度と柔軟性を併せ持つ素材です。

こうした織り方で丁寧に作られたカーペットは、きちんとお手入れしていれば何十年もの間、品質を損なうことなく使うことができます。

また、パキスタン絨毯も、手作業で手間をかけて作られる高品質なカーペットです。

「しなやかで丈夫」「軽くて扱いやすい」「何十年も使用できる」など、メリットが多い織り方です。

この他にも、ウィルトン織、ダブルフェース織、ジャカード織など、さまざまな織り方があります。

一生ものの価値があるカーペットが欲しいのか、安くて使い勝手のいいカーペットが欲しいのか考慮して選びましょう。

照明を意識した選び方!後悔しないために

素材や織り方について見てきましたが、最後に色のバランスを意識したカーペットの選び方を考えてみましょう。

まず、お部屋の照明の色合いや強さを考える必要があります。

一部の青いカーペットの場合、白熱灯に照らされると黒っぽく見えてしまうことがあります。

また、明るい色合いのカーペットの場合、壁や天井が暗い色だと照明によって若干影響してしまい、本来の美しさを損なう場合があるでしょう。

暖色系の間接照明で室内を薄暗くしたい場合にも、カーペットによっては合う色味と合わない色味があると考えられます。

このように照明や壁の色、天井の色などをしっかりイメージしてからカーペットを選ぶことが大切です。

その他の注意点としては、カーペットの面積が広いと見本を見て確認した時よりもインパクトが大きくなることがあります。

「明るい色合いのカーペットがいい」と考えて、見本だけを見て選んで実際に敷き詰めると、想像以上に派手だったり色合いが違って見えることがありますので注意してください。

高品質でコスパのいいカーペットを選ぼう

カーペットに使われる繊維の中でおすすめなのはウールです。

使ってみると実感できる、たくさんのメリットがあります。

しかし、高価な商品が多いためコスパを重視するなら、ナイロンやアクリルを使ったカーペットも候補にあがります。

触り心地を重視しなければ、ポリプロピレンでもいいでしょう。

カーペットの素材にこだわって、満足できるお買い物をしてください。