ご自宅に大理石の床やキッチンシンクがあると、洗練された雰囲気になって素敵ですね。
高級感が最大の魅力である「大理石」は、どのようにメンテナンスしていくべきなのでしょうか。
大理石の種類や使用場所、汚れによって掃除方法は異なるので、それぞれ解説していきます。
まずは、大理石のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
大理石のメリット・デメリットってなに?
豪華で高級感のある仕上がりになる大理石。
ここでは、床に大理石を導入することのメリット・デメリットを見ていきます。
<大理石の床~メリット編~>
○ホコリが目立たない
大理石には模様や光沢があるため、床にホコリが落ちていても気になりづらいという意見が多くあります。
これなら普段の掃除が楽になるでしょう。
○空間が明るくなる
照明の光を反射するので、空間全体が明るく感じられるようになります。
○耐震性がある
品質維持力に優れているため、高い耐震性が見込めます。
<大理石の床~デメリット編~>
●素材がかたい
小さなお子さんや高齢者がいらっしゃるご家庭では、転倒事故に注意が必要です。
また、床がかたいと足腰にも負担がかかりやすいでしょう。
●冬場は寒い
大理石は、ひんやりとした素材です。
夏場には涼しく感じるかもしれませんが、冬場はスリッパなしで歩くことが厳しくなります。
そのため、必要に応じて、床暖房の設備を検討したほうがいいでしょう。
このような特徴が挙げられましたが、いかがでしょうか。
上記でご紹介した「大理石」というのは、あくまでも天然のものを指します。
次項では、大理石の種類について学んでいきましょう。
天然・人造・人工!大理石の種類をチェック
建材として用いられる大理石は、大別すると三種類になります。
掃除やお手入れをしていく前に、それぞれの違いを理解できるようにしておきましょう。
【天然大理石】
石灰岩が結晶化することで大理石が生まれます。
自然岩を採石したものは、天然大理石です。
色調や模様によって、名前がつけられています。
(スイスホワイト、アラベスカート、エンペラドールダーク、ティーローズなど)
長年の使用で劣化したとしても、研磨することによって新品同様の輝きを取り戻します。
【人造大理石】
天然大理石を粉砕し、そこに人造の材料(樹脂やセメント)を混ぜてつくられています。
製造方法によって特性には幅がありますが、天然ものよりも低コストなことが魅力の一つになります。
【人工大理石】
天然大理石は一切含まれていません。
その成分は、主に樹脂(アクリル系もしくはポリエステル系)となっており、汚れに強いという特長があります。
それぞれの違いについて、把握できたでしょうか。
玄関や床には天然大理石を、キッチンシンクや浴槽には人工大理石が使われることが多いです。
人造大理石においては、幅広い使われ方をしています。
天然大理石や人造大理石の床の掃除方法
ここからは、大理石の掃除方法についてご紹介していきます。
まずは、床掃除です。
床の材質が天然大理石や人造大理石だった場合、以下を参考にしてみましょう。
【用意する物】
・掃除機
・刷毛
・中性洗剤
・水
・スプレーボトル
・スポンジ
・ブラシ
・タオル(2枚)
・ドライヤー
【作業手順】
①掃除機でゴミやホコリを吸い取る
②刷毛で細かいゴミやホコリを取り除く
※目地や隙間まで、しっかりと掃除してください。
③中性洗剤を水で薄め、スプレーボトルに入れる
④掃除する場所に③を吹きかける
⑤スポンジやブラシでやさしく磨く
※スポンジやブラシは、なるべくやわらかい材質のものを選びましょう。
⑥タオルに水を含ませる
⑦かたく絞ってから、丁寧に拭き上げていく
⑧タオルで乾拭きする
※ドライヤーを使えば早く乾かすことができます。
これで作業は完了となります。
次項では、気になる注意点をご紹介していきます。
天然大理石の床掃除で注意すべきこと
床材が天然大理石や人造大理石だとしたら、次のポイントに注意してください。
<必ず中性洗剤を使用する!>
天然大理石には炭酸カルシウムが含まれているため、酸に弱くなります。
そのため、植物系の中性洗剤を使って掃除するのがおすすめです。
<大量の水分はNG!>
水分によって変色する恐れがありますから、必ずしっかりと拭き取るのが鉄則です。
<かたい材質の掃除用品は使わない!>
前項で登場した「刷毛」「スポンジ」「ブラシ」「タオル」などは、やわらかいものを使いましょう。
大理石が傷ついてしまうと、そこからシミができるので要注意です。
<漂白剤は使用しない!>
漂白剤を使用してしまうと、大理石特有の美しい模様が消えてしまうことも考えられます。
また、変色や劣化にもつながるので、自己判断での使用は避けてください。
<汚れを発見したら早めに対処する!>
汚れをそのままにしておくと、自分では対処できないような状態になってしまうかもしれません。
これは何事にも通じますが、即座に対応することで被害は最小限にとどめられます。
次項では、プロの業者に床掃除を依頼するケースについて考えてみましょう。
大理石の床にひどいシミ!そんなときは業者に頼むと安心
掃除だけでは落ちないようなシミや汚れがついてしまったら、専門の業者にメンテナンスを依頼してみましょう。
素人が間違った方法で対処すると、大理石が傷んでしまう恐れがあるからです。
大理石を専門に扱っているクリーニング業者なら、床のシミ抜きだけでなくコーティングや研磨まで幅広いサービスに対応しています。
依頼するまでの流れとしては、「問い合わせ→相談→テスト施工→見積り→施工」となるのが一般的です。
業者によって価格設定やサービス内容、オプションはさまざまなので、何社か候補を挙げておくといいでしょう。
また、口コミや評判などもリサーチしておけばトラブル回避につながりますね。
こうしたプロの手にかかれば、大理石は輝きを取り戻せるはずです。
状態が悪化していく前に、早めに相談してみましょう。
キッチンシンクが人工大理石なら!掃除やお手入れ方法を伝授
最後に、人工大理石を使ったキッチンシンクの掃除方法をご紹介します。
人工大理石は主に樹脂でできており、酸にもアルカリにも強くなります。
しかしながら、傷がつきやすいという特徴に変わりはありませんから、それなりの注意が必要です。
床掃除のときと同様、慎重に作業してくださいね。
<①普段のお手入れからはじめる>
毎日のお手入れには、「中性洗剤」と「スポンジ」を使います。
シンクや天板まで全体的に掃除したところで、しつこい汚れを見つけたら次のステップにうつります。
<②落ちにくい汚れを落とす>
なかなか落ちない水垢や着色汚れには、「メラミンスポンジ」が効果的です。
メラミンスポンジに水を含ませて、軽くこすっていきましょう。
それでも落ちないようでしたら、「クリームクレンザー」を用意します。
メラミンスポンジにクリームクレンザーをつけて、同じくこすってみてください。
<③水で流して乾拭きする>
水でしっかりと洗い流したら、乾いた布巾で拭いていきます。
洗剤や水分が残らないように、隅々まで拭き上げてくださいね。
大理石の汚れは早めに掃除したほうがいい!
洗練された空間づくりに欠かせない大理石ですが、非常にデリケートな素材のため扱いには注意してください。
自分では対処できないようなシミや汚れの場合、専門の業者に頼むことも視野に入れましょう。
キレイな状態をキープしたいのであれば、こまめな掃除やお手入れが有効です。
美しい光沢感をいつまでも楽しめるよう、努力していきましょう。