人気のベッド用すのこ!使用される木材4種の特徴を徹底解説

最終更新日:2019/06/27

寝汗や室内の環境、メンテナンスがしにくいことからも、ベッドには湿気が溜まりやすいものです。

主に湿気対策としてベッド用のすのこに人気が集まり、様々な「すのこベッド」や「すのこマット」が販売されていますね。

ベッド用のすのこに使用される代表的な木材を取り上げて、その特徴をまとめてみました。

安眠、防虫効果、インテリアとしての美しさなど、ベッド用すのこだからこそこだわりたい方必見です。

すのこって一体どんなもの?

ホームセンターや100均で、低価格で手軽に購入できるすのこ。

このすのこをDIYで切断、接着、塗装などの加工を施し、収納家具や自作のベッドを作ったりする方も多いでしょう。

そもそも、すのこはどういうものかご存知でしょうか

角材の上から薄い板材を間隔をあけて横に並べて打ち付けたものの総称が、すのこと呼ばれています。

住宅のあらゆる場所に重宝され、例えば、古い家屋の台所の流しなどで使用されているのを見かけたことはないでしょうか。

その他、浴室などのコンクリート床の上に置いて水で滑るのを防止したり、押入れの床部分や奥の壁面に沿って置き、通気をよくしてカビを防ぐために利用されたりしています。

また、このすのこをベッド用に使用することもあります。

「すのこベッド」や「すのこマット」という商品が多数販売され、人気が集まっていますよね。

今回はこのような、ベッド用に使用するすのこについて詳しく考えてみましょう。

ベッド用にすのこが向いている理由

前章で軽く触れてみましたが、なぜベッド用にすのこを利用するのでしょうか。

ここでは、すのこの特性について考えてみましょう。

まず、すのこは板に隙間ができている分、一般的な板よりも通気性がよくなると考えられます。

この「通気性がよい」というのが大きなポイントになってきます。

人は眠っている間にコップ1杯もの寝汗をかいているのをご存知でしょうか。

たっぷりかいた寝汗の1部は布団やマットレスなどに吸収され、その結果、ベッド全体に湿気が溜まってしまいます。

特に、風通しの悪いベッド下などには湿気がどんどん溜まり、カビを発生させたり、ダニの繁殖しやすい環境を作り出してしまいます。

つまり、ベッド用に通気性のよいすのこをマットレスの下に敷くことで、湿気対策となるのです。

また、通気性がよいということは、夏場などの寝苦しい季節でも、ある程度はマットレスの下部分の空気が動き、涼しく感じるとも言われています。

さらに付け足すのなら、板の厚みが2cmほどの分厚いすのこなどもありますので、このようなものを使用した場合は、一般的なベッドの床板よりさらに強度が増すことも挙げられます。

このように、すのこの特性を実に上手く利用したものが「すのこベッド」や「すのこマット」ということになります。

「桐」の性質はまさにベッド用すのこ向き!

ここからは、ベッド用のすのこによく利用されている木材を4種類挙げ、それぞれの特徴についてまとめてみます。

まず1つ目は、桐です。

桐は、日本の気候や風土に適した木材とされ、様々な家具に利用されています。

湿度が上昇すると膨張して湿気の侵入を防ぎ、逆に空気が乾燥すると収縮して通気性がよくなります。

この特性を取り入れた家具の代表として、桐箪笥が挙げられます。

もちろん、湿気の溜まりやすいベッドに使用するのにも、とても重要な特徴といえます。

また、国内で採れる木材の中でも「群を抜いて軽い」というのも、ベッド用のすのこには嬉しい特徴です。

力のない方でも、比較的簡単に持ち運ぶことができます。

さらに、桐は熱伝導率が低い木材であるとされています。

これはつまり、断熱効果が優れているということになるので、冬場の寒い時期に冷たすぎず、夏場の気温の高い時期でも熱くなりにくい木材だと言えるのです。

桐素材のベッド用すのこを使用すれば、暑くて寝苦しい夏場も、底冷えして眠れない冬場でも、適度な温度を保ち、快適な眠りに導いてくれることでしょう。

安眠効果が期待できる!香り高い「檜」素材のベッド用すのこ

ベッド用のすのこに使用されている木材の2つ目として、檜を取り上げます。

高級木材とされる檜は、「柔らかく加工しやすい」という特徴があります。

そのうえ強度も高いことから、建築用木材として利用されてきました。

整った木目と光沢感のある白い木肌の見た目がとても美しいことから、国産檜を使用し、無塗装で木の風合いを大切にしたすのこベッドなどは、お部屋のインテリアにこだわる方にとても人気の商品だと言われています。

もちろん、檜も水や湿度に強い性質を持ちあわせていることから、湿気対策としてベッドに使用するすのこに大変適した木材であると言えます。

さらに、檜はその香りに特徴があります。

檜風呂などでその香りを堪能されている方も多いでしょう。

檜の香り成分「ヒノキチオール」には自律神経を安定させ、ストレス緩和や安眠効果が期待できるとされているのです。

また、この香りには抗菌効果や防虫効果もあると言われ、特にダニの繁殖を抑制する成分を含んでいることでも有名ですね。

通気性に優れていることに加えて、その香りに防虫効果や安眠効果まで期待できる檜は、ベッド用のすのことして、とても優秀な木材と言えます。

住宅用建築材の代表!「杉」もベッド用すのことして大活躍

3つ目のベッド用すのこの代表木材は、杉です。

杉は、日本で1番多く植林されている木であることから、その木材は安価で手軽に手に入ると言われています。

木材が安価であることから、もちろん杉を使用した「すのこベッド」や「すのこマット」も手を伸ばしやすい価格のものが揃っています。

杉が国内で最も多く育てられているのは、木目がまっすぐで空気をたくさん含む性質であることから断熱性に優れているため、住宅用建築材として広く用いるからです。

このような杉の特徴が、ベッド用のすのこにもとても適しています。

杉は木の細胞と細胞の間にたくさんの水分を含んでおけることから、高い調湿効果があると言われています。

また、他の木に比べて大量の呼吸をすることも大きな特徴です。

実は、杉は「喘息の原因となる有害物質の吸着、固定化に優れている」という研究結果も報告されているのです。

さらに、杉独特の甘い香りにも、自律神経をはじめ精神を安定させる効果があることから、安眠効果が期待できますね。

安価でもベッド用すのこに適した性質を多くもつ杉は、初めて「すのこベッド」や「すのこマット」を購入する方や、どんなものを購入したらいいのかお悩みの方にまずおすすめしたいものです。

お洒落なだけじゃない!「パイン材」がベッド用すのこに使用される理由

最後になりましたが、ベッド用のすのこにはパイン材も適していると言われています。

パイン材は日本の松にあたる木材で、とても柔らかいという特徴があります。

心地よい肌触りに加えて素朴な節にも魅力があり、年月を重ねると艶やかな飴色に変化して、使えば使うほどに味わい深くしっくりと馴染むことから、家具材として多く使用されています。

特に、北欧家具に好んで使用される木材としても有名ですね。

また、このパイン材も針葉樹特有の香りの成分を含むと言われています。

森林浴を感じさせるようなリラックス効果が得られることで注目されています。

様々な研究結果からこの香りは、「フィトンチット」と呼ばれる成分で植物が傷付けられた際などに放出されるものだということが明らかになっています。

さらに、殺菌性のある揮発性物質であることから防虫効果が期待されます。

人気の北欧テイストのインテリアなどとも調和がとれ、防虫、安眠効果を兼ね備えるパイン材も、ベッド用のすのこにぴったりの素材ですね。

ベッドの湿気対策にプラスアルファ!木材の特徴を把握してすのこ選びに役立てよう

すのこはその形状から、通気性がよく湿気対策に適しているとされ「すのこベッド」や「すのこマット」などにも取り入れられています。

ベッド用すのこに利用される木材には、桐や檜、杉、パイン材などが挙げられます。

どの木材を使用したすのこがベッド用に適しているのでしょうか。

木材の硬さや肌触り、香りやその成分が人にもたらす効果などを把握し、ご自分のベッドに最適なすのこを探す手掛かりにしましょう。