近年、DIYで自宅の家具を作る方が増えていますが、中でも加工しやすいすのこは非常に人気の高いものです。
棚や壁掛けラックなどすのこは様々な方法で活用されていますが、加工のしやすさから扉に使う方もたくさんいらっしゃいます。
今回は、すのこを使った様々な扉の作り方をご紹介しましょう。
すのこで扉を作るメリット
すのこがDIYに向いていると言いましたが、扉を作るのにすのこを使用するメリットがあります。
ここでは、すのこを扉に使用するメリットをご紹介しましょう。
すのこは、ホームセンターや100均など様々な場所で販売されているため、比較的手に入りやすいものです。
木材などはホームセンターでも切り出してもらう必要がありますが、すのこの場合は様々なサイズのものが販売しているため好きなサイズを選んでそのまま購入することができます。
自分でカットする場合でも薄型のものならばカッターでカットすることができますし、頑丈なものでも簡易的な小さなのこぎりで十分にカットできます。
サイズさえ合えば、そのまま使用できるのも手間が掛からないので嬉しいポイントです。
また、すのこは隙間があるので通気性が良く、扉として使っても中に湿気がこもらないのがメリットと言えます。
隙間にも様々な大きさがありますが、多くは隙間があっても目隠しとしてしっかりと機能していますので、その絶妙な形が人気の理由でもあるでしょう。
そして、すのこの扉はインテリアとしても人気が高いものです。
1枚板でDIYをすると、よほど慣れている方でない限りおしゃれな扉を作るのは難しいものですが、すのこはその形状で簡単な扉でもおしゃれなイメージを与えてくれます。
このように、すのこで扉を作るのはメリットがたくさんあるのです。
それでは、次の項からすのこの扉の作り方をご紹介しましょう。
すのこを使った基本の扉の作り方
すのこを使って作る基本の扉は、それほど多くの材料を必要としません。
必要なサイズにカットされたすのこと取っ手となる金具、そして蝶番にマグネットキャッチがあればすぐに作ることができます。
マグネットキャッチというのは、扉を閉めた時に浮いてしまわないよう扉と棚にそれぞれマグネットの部品を付けて、閉まった時にマグネット同士がピタリと付く仕組みとなっています。
他にローラーキャッチというローラーに部品が入り込んで留める仕組みのものもありますので、好みのものを選ぶと良いでしょう。
どちらも通信販売などで安価に購入することができます。
<作り方>
①すのこのカット面を紙やすりなどで滑らかにする
②すのこに蝶番と取っ手を付ける
③位置を合わせて棚にも蝶番の反対側を付けて取り付ける
④マグネットキャッチかローラーキャッチを取り付ける
この4ステップのみとなります。
蝶番の数は小さな扉であれば2個程度、縦に長い扉であれば3個付けても良いでしょう。
一般的なお部屋の扉は2個ですが、DIYで使用する蝶番は小さなものが多いので、扉のサイズに合わせて開け閉めに問題がないような量を見極めるようにしましょう。
マグネットキャッチやローラーキャッチは位置が合わなければ意味のないものですから、しっかりと填まるように確認しながら進めるようにしましょう。
どのお部屋にも合わせやすいカラーボックスに扉を付けてみよう
すのこの扉は様々な棚に合わせることができますが、特に合わせやすいものといえばカラーボックスが挙げられます。
カラーボックスはすのこと同じくDIYで人気の材料ですし、シンプルな形なのでどのお部屋でも合わせやすいのがポイントです。
また、カラーボックスは安価に手に入れることができますので、DIYのデビューとしても向いていると言えます。
カラーボックスに扉を付ける時は、主に2つの方法があります。
・カラーボックス全体に1枚の扉を付ける
・カラーボックスの棚ごとに1枚ずつ扉を付ける
全体に1枚の扉を付ける場合、前項でご紹介したように縦に長い扉を作成し、蝶番を3つほど使用して取り付けると良いでしょう。
しかし、棚ごとに扉を付けるのならもう少しアレンジを加えることもできます。
1枚扉と同じように小さな開き戸を複数枚付けるのも良いのですが、下から上に開くタイプの扉を付けてみるのも良いでしょう。
作り方は開き戸とほとんど同じで、蝶番を付ける位置が上になるだけです。
すのこの脚が付いている部分を表側として使用して、取っ手代わりにしてみるのも楽しいかもしれませんね。
ただし、すのこの裏側はきれいに加工されていないことがあるので、ペイントしたりウォールステッカーを貼ったりするとよりきれいに仕上がります。
この方法だと、マグネットキャッチやローラーキャッチを付けなくても扉は重力で下に下がるので、開き戸ほど浮きが気になることもなく省略できる場合があります。
もちろん、気になる方はしっかりと取り付けるようにしましょう。
赤ちゃんがいる家には階段ゲートを!簡単な作り方は?
すのこの扉は棚だけではなく意外な場所でも活躍します。
家の中で使用する扉として使うこともできるのです。
例えば、赤ちゃんのいる家庭では、ハイハイが始まる頃だとお母さんは赤ちゃんから一瞬でも目を離すことができません。
階段やキッチンなどあらゆるところに危険があるものです。
そこで、赤ちゃんが階段を昇ってしまうことのないよう、すのこでゲートを作ってみましょう。
扉自体の作り方は基本の通りで問題ありません。
しかし、階段には扉を取り付ける柱がありません。
そのため、ディアウォールを使用して簡易的に柱を立てる必要があります。
ディアウォールは2×4木材を床と天井に突っ張るために使用するアジャスターのことで、木材にセットするだけなので家に傷を付けることなく柱を立てることができます。
すのこで作った扉を立てた柱に蝶番で取り付けることでゲートを作ることができます。
ただし、ゲートとして使用する場合には簡単に開いてしまわないように鍵も取り付けたほうが良いでしょう。
マグネットキャッチやローラーキャッチの代わりに、扉と柱を繋ぐ打掛錠を扉の上のほうに取り付けると、赤ちゃんは届かないので開けることができません。
柱を立てることにより階段の入り口が少し狭くなってしまいますが、一時的なことですし赤ちゃんの安全を守るためにはぜひ付けてみることをおすすめします。
すのこは頑丈なものを選べば、ペット用ゲートとしても使うことができます。
家だけじゃない!外も守れるすのこの扉の作り方
すのこの扉が使用できるのは、家の中だけに限ったことではありません。
例えば、家の裏側へと続く塀との間のスペースや、庭の入り口などにも使用できます。
庭に扉を付けると、自宅のペットが出ていかないようにゲートとしても使えますし、外から侵入してくる動物の出入りを制限することもできます。
また、インテリアとして楽しむこともできるので、少し華やかなペイントをしてみたり、ボードを掛けて飾ってみたりするのもおすすめです。
近年は門を作らないオープン外溝の家も増えてきていますが、その場合でも家のサイドに扉を付けることでプライベートな空間へ人の出入りがないように防ぐ効果もあります。
扉の作り方は、前項でご紹介した階段ゲートと同じように打掛錠を設けるようにするとパタパタと開くことがないので安心です。
ただし、外には天井がないので木材を突っ張って柱を作ることはできないため、扉と同じくらいの高さの木材を杭のように地面に差し込むようにして、蝶番を付けるようにします。
家の周りが全面コンクリートの場合には、柱をコンクリートにビス留めするための専用の金具や道具が必要となりますので、初心者では少々難しいかもしれません。
家の外溝を担当された工務店などにコンクリートの厚みなど、詳しい内容を確認してからのほうが安心して作業することができるでしょう。
すのこを使って扉を作る時の注意点
ここまでは、すのこを使った扉の作り方をご紹介してきましたが、最後に扉を作る時の注意点に触れてみましょう。
まず、すのこには短いものですが基本的に脚が付いています。
そのため、棚の扉を作る時に裏側へ脚を入れるとビタリと閉まらなかったり、中のものに触れてしまう可能性があります。
脚の位置が棚に対してどのようになるのかをしっかりと確認し、不要な場合には削るなどの処置を取りましょう。
また、すのこは100均やホームセンターなど様々な場所で手に入れられる一方で、すのこ自体の強度はものによって大きく異なります。
あまり安価なものを使用すると、長く使うことで割れたり折れたりする可能性がないとは言えません。
厚みなども違いますから、人が通る場所の扉やゲートを作る時にはできるだけ丈夫なものを使用して、取り付ける柱の強度などもしっかりと確認をするようにしましょう。
すのこの隙間が大きいものの場合は圧に弱い可能性もありますので、2枚をずらして重ねるなどの工夫をするのも良いですね。
カラーボックスなどに付ける場合は、むしろ軽いもののほうが使いやすいです。
それぞれの場所にあった適切なすのこを選んで、楽しく安全に制作を楽しんでみましょう。
すのこの扉は場所を選ばずに使うことができる!
すのこを使った扉はキッチンや玄関など様々な場所に設置できます。
親しみやすく合わせやすい色味のすのこは、シンプルで和にも洋にも合わせやすい素材です。
すのこを上手にアレンジして、オリジナルの扉作りを楽しんでみましょう。