大切なピアノを引き立たせてくれるピアノスツールを手に入れるために、アンティーク家具を探している人はいらっしゃいますか?
ピアノスツールは、その名の通りピアノを弾くために作られたものですが、予備のスツールや収納スツールとしても使えます。
ただ、アンティークのピアノスツールは優雅で趣があるので、芸術品として飾っておきたくなるかもしれません。
そこで、アンティーク家具を賢く買うコツやデザインの特徴、お手入れ方法についてお伝えします。
アンティークなピアノスツールとは
アンティーク家具は、長く使い込まれてきたものならではの格調高さ、上品な趣があります。
ピアノを引き立たせてくれるようなエレガントなピアノスツール。
クッションの布地や脚の装飾などが繊細な印象のアンティークなスツールなら、ピアノと並べても見劣りしないでしょう。
座る人さえも優雅に見せてくれるかもしれませんね。
ピアノスツールには、丸型や四角い座面の一人用サイズと、長方形の大きなサイズがあります。
丸い座面のピアノスツールは、回転させて高さ調節ができるものもあり、大人も子供も使えて便利です。
一方、四角いものは高さ調節ができないことが多いですが、座面がパカッと開いて収納できるタイプがあります。
楽譜などが収納できる実用的なデザインです。
日本製にもピアノスツールはありますが、どちらかと言うと実用性を重視してデザインされる傾向があり、シンプルな形のものが多いようです。
英国などヨーロッパ製のピアノスツールの中から可憐で美しいデザインを探し、運命の一品に巡り合ってみませんか。
アンティーク家具に使われる木材!
アンティーク家具の中からピアノスツールを選ぶ時に、木の美しさにこだわる人も多いでしょう。
アイアン製でもビンテージ感は出ますが、部屋をあたたかみのあるインテリアで統一したいなら木製のスツールがおすすめです。
高級な木材と、比較的安価な木材がありますので、ぜひ見分けていただきたいと思います。
●マホガニー
マホガニーはアンティーク家具に使われている木材の中でも、ランクが高い種類です。
以前使われていたキューバンマホガニーなどの木材は、あまりに人気が高く乱獲されてしまい、今では伐採が制限されている状態です。
近年では、他の木材がマホガニーとして使われています。
古き良き時代に使用されたマホガニーは、アンティーク家具だからこそ見ることができる木材と言えるでしょう。
●ローズウッド
こちらも高級な素材で、深みのある色合いが魅力的です。
マホガニーと似ていますが少し紫がかっています。
●ウォールナット
少し赤みがかった落ち着いたブラウンで、重厚感を感じる木材です。
硬く頑丈で、今でも多くの家具に使われます。
アンティーク家具の中には、ウォールナットの芸術的な木目が見られるものもあり、高く取引されています。
●オーク
英国のアンティーク家具でよく見られる素材です。
明るくナチュラルな雰囲気の木材で、耐久性が高く、アンティークにしては安い価格で販売されていることもあります。
アンティークなピアノスツールをできるだけ安く買いたいなら
アンティーク家具の値段はピンからキリまであります。
5万~7万円で買えるピアノスツールもあれば100万円のスツールもあります。
この違いを見分けるのは難しいのですが、できるだけ安いアンティーク家具を買いたいなら、下記の点を注意して見るといいでしょう。
○装飾が凝っているか
アンティーク家具と言えば彫り細工で、ピアノテーブルの脚にも美しい彫刻が施されています。
「本物」は工場で大量生産されたものではなく、職人の手で生み出された装飾なので、その技術が高いほど値段も高くなります。
同じような形と大きさのスツールでも、この装飾の違いで数万円の差が出てきます。
もし安いピアノスツールが欲しければ、装飾がシンプルなものから選ぶといいでしょう。
○リペア・リストアについて
アンティーク家具は、使ったままの状態で販売されていることもあります。
また、見た目だけ美しくお直しして、実用的な面での修理をしていない場合もあります。
飾っておくだけならそうしたものでも問題ありませんが、実際に使うならしっかりリペアされたものがいいでしょう。
リペアとは修理のことで、暮らしの中で安全に使いたいなら欠かせません。
そして、リストアとは、アンティークとしての価値を守りつつ修理することです。
同じ材料で、同じ接着方法で修理されたリストア品は、単なるリペア品より価値が高く、高値で取引されます。
アンティークなピアノスツールの脚に注目!
アンティークなピアノスツールの脚のデザインには、いくつかの種類があります。
それを知っておくと、検索したりお店の人に聞いたりする時に便利なので、代表的な種類を4つご紹介します。
●カブリオールレッグ(猫脚)
脚が優美な曲線を描き、S字を描いて猫の脚のように見えることから、猫脚と呼ばれています。
姫系インテリアとしても人気がある家具のデザインです。
●バーリーシュガーツイストレッグ
まるで木をねじったように見えるデザインです。
シンプルに、「ツイストレッグ」と呼ばれることもあります。
「ねじり飴」が名前の由来で、17世紀に流行したデザインの一つです。
●ボビンレッグ
玉が縦に連なったようなデザインの脚です。
遠目から見るとバーリーシュガーツイストレッグに似ています。
●バルボスレッグ
植物の球根のような形に膨らんだ部分があるデザインです。
大きさは様々ですが、16世紀頃には彫られていたデザインで、格調高い雰囲気がただよっています。
ピアノスツールの座面は大切
ピアノスツールの座面には、クッションが付いていることが多いです。
アンティークチェアの中には板座面のものもありますが、長時間ピアノを楽に弾くためにはクッションが必要です。
もちろん、板座面にクッションを敷いて座ることもできますが、背もたれの無いスツールだとクッションが落ちてしまうこともあるでしょう。
そのため、クッションが付いていて座り心地のいいスツールがおすすめです。
クッションの張地によってピアノスツールの印象は変わります。
部屋のアクセントとしての存在感を期待するなら、華やかな柄の張地を選んでください。
リペアやリストアで座面のお直しがされていれば、ヘタリの無い状態で使用できます。
また、座り心地は実際に座ってみて確かめるのがおすすめです。
アンティーク家具を綺麗な状態で使おう
アンティーク家具は、セットで同じものを購入するのではなく、選び抜いた一点ものを組み合わせて使うことが多いでしょう。
違う形、違う色合いでも、アンティーク家具同士なら不思議と統一感が生まれます。
ぜひ、こだわりの一品を見つけてみてください。
最後に、ピアノスツールのお手入れ方法についてお伝えします。
まず、木材でできた脚ですが、普段からホコリを拭き取り、みすぼらしい状態にならないように掃除してください。
やわらかい布で乾拭きするといいでしょう。
また、木材はカビが発生することもあるので、水拭きをしたり湿気の多いところに置いておいたりすると、すぐに劣化するおそれがあります。
落ちにくい汚れは、中性洗剤を水で薄めた液体を布に付けて絞り、それで拭き取った後に乾拭きして仕上げましょう。
次に座面の張地ですが、やわらかいブラシでホコリや髪の毛などを落とすようにしてください。
落ちにくい汚れは中性洗剤を薄めた液体が役に立ちます。
布にそれを染みこませたら、優しく叩くようにして汚れを浮かせて、仕上げに別の乾いた布で乾拭きします。
さらに、定期的にスツールの安全性を確かめるのも大事なことです。
接合部分のゆるみ、グラつきが無いか確かめてください。
もし気になるところがあったら使用を控え、早めに修理に出しましょう。
大切にしたくなるアンティーク家具を選ぼう
アンティーク家具を選ぶ時に知っておくと役立つ豆知識をお伝えしました。
木材の種類、脚の装飾、クッションの張地など、様々な部分に注目して選んでみてください。
購入したら、こまめにお手入れしながら状態を確認し、大切に使いましょう。
アンティーク家具は、実物を見なくてもネット通販で購入できます。
しかし、通販でもオークションなどでも、まれに偽物が混ざっていることがあります。
商品の不具合を修理せずに販売していることもあります。
そうしたものを高値で買わないように、アンティークの世界に精通した目利きのプロと交流し、自分自身の見る目も磨いていくことが重要です。