既製品のスツールをオシャレなアンティーク風にリメイク!

最終更新日:2020/06/28

アンティークな家具や雑貨は、使い込まれた風合いがオシャレですよね。

しかし、アンティークとは、ただ古いというだけでなく、骨とう品や古美術品という意味もあり、実際に手に入れるとなると、とても高価なものになります。

そこで、今回は「アンティーク風」にリメイクする方法をご紹介しましょう。

既製品のスツールも、ちょっとした工夫でアンティーク風にできますよ。

スツールの座面を換えるだけでオシャレなアンティーク風に!

スチールの脚にプラスチックの座面というよく見かけるスツールも、座面を換えるだけでオシャレなアンティーク風スツールにすることができます。

【スツールの座面を換える】

①スツールの座面の裏側の構造を確認し、ネジを外し、座面を取ります。

②座面を台紙に写し取り、ネジの場所も入れておきます。

③台紙を座面にする木に貼り、台紙に合わせて切っていきます。

④ネジ穴の位置は、目打ちを刺し込み印をつけておきます。

⑤座面を紙やすりで磨き、滑らかにします。

⑥座面に「ステイン」を塗って、よく乾かします。

⑦完全に乾いたら、目打ちでつけた印を元にネジで座面を固定して完成です。

座面は元の座面とのバランスを見て、丸でも四角でも、好みに合わせたものにしても良いでしょう。

座面に塗る「ステイン」は、木目を際立たせる塗料のことですが、後ほど詳しくご説明します。

スツールの座面に向く木材は、やわらかくて軽い「SPF材」、強度が高くやわらかで加工性に優れた「パイン」、木目がきれいで加工しやすい「スギ」などがおすすめです。

SPF材とは、Spruce(スプルース=ベイトウヒ)、Pine(パイン=松)、Fir(ファー=もみ)の3種の針葉樹を混ぜて作った木材のことです。

スツールをオシャレなアンティーク風に仕上げるには?

それでは、スツールをオシャレなアンティーク風にするためのポイントをご紹介しましょう。

【塗料でアンティーク風に仕上げる】

木材の仕上げ剤と言えば、「ニス」を思い浮かべる方が多いと思います。

しかし、木材をアンティーク風にするには、前述した「ステイン」の方が向いています。

ニスは「膜を作って色持ちや耐久性を高める」ことが目的なので、木目の良さが活きません。

一方、ステインは「自然な木目を活かす」ことが目的なので、木材に浸透し、より木の良さを引き出すことができます。

深く美しい木目を際立たせることで、使い込まれた風合いを出すことができるのです。

ステインには、水性と油性があり、水性のステインは水で薄められるので、扱いも後処理も楽ですが、アンティーク風に仕上げるには、油性の「オイルステイン」がおすすめです。

古来より日本で防腐剤として使われてきた「柿渋(かきしぶ)」も、時間が経つことで風合いが増していきますが、こちらもステインと同じように浸透型の塗料です。

【キズをつけてアンティーク風に仕上げる】

アンティーク風に仕上げるポイントとして、あえてキズをつけるという方法もあります。

金づちややすりなどで表面にキズをつけることで、使い込まれた風合いを出すのです。

キズをつけたあと、ステインを塗ると、オイルの染み込みに差が出てオシャレな仕上がりになります。

既製品の木材スツールをオシャレなアンティーク風に

既製品の木製のスツールをステインを塗るだけで、オシャレなアンティーク風に仕上げてみましょう。

【木製スツールをアンティーク風に仕上げる】

①スツール全体を紙やすりで磨きます。

既製品には、木の表面に接着剤や油分がついている場合があるので、それらを取り除きます。

表面を研磨することで、ステインの染み込みが変わってくるので、しっかり丁寧に行いましょう。

②木材についた木くずを乾いた布できれいに拭き取ります。

③ビニール手袋をして、ステインをよく混ぜます。

よく混ざっていないと、塗ったときにムラができてしまうので注意してください。

④筆や細いブラシを使って、スツールの裏側の継ぎ目など、細かい部分を最初に塗っていきます。

⑤面積が広い座面や脚の部分は刷毛などを使って、一気に塗りましょう。

⑥乾いた布を使って、ステインを刷り込みながら、余分なステインを取り除きます。

色が薄い場合には、2度、3度と塗り、好みに合った色にしてください。

⑦耐久性や色持ちを良くするために、仕上げ剤を塗って乾燥させれば完成です。

シャビーシックでオシャレなアンティーク風スツールを作る

次は、塗料を使って、シャビーシックでオシャレなアンティーク風のスツールを作りましょう。

シャビーシックとは、「古さのなかの上品さや洗練された感覚のこと」を言います。

もともとシャビーとは、「みすぼらしい」「卑しい」という意味がありますが、「熟練」「技術」を表すシックをつけることで、プラスの意味に転じた言葉です。

それでは、やり方を見ていきましょう。

今回ご紹介するのは、くすんだグリーンを基調にした、シャビーシックなアンティーク風スツールです。

【シャビーシックなアンティーク風に仕上げる】

使う塗料はイメージによって変わってきます。

基本的には、ターコイズ、チャコール、ミントなどが良いでしょう。

ホワイトを入れると古びた感じが出しやすいので、ホワイトもプラスします。

いずれも半ツヤなど、光沢をおさえたものを選んでください。

それでは、ビニール手袋をして刷毛を使い塗料を塗っていきましょう。

順番はどの色からでも構いません。

1色目を塗ったら、乾かないうちに2色、3色と塗り重ねていきます。

このとき、「完全に重ねない」ということと、「ベタ塗りにしない」ことを心掛けてください。

バランスを見ながら、ざっくりランダムに塗っていきましょう。

刷毛がないときは、キッチン用のスポンジを切って使ってください。

塗り終わったら、しっかり乾燥するまで1日置きましょう。

シャビーシックでオシャレなアンティーク風スツールを仕上げる

スツールに塗った塗料が完全に乾いたら、仕上げをしていきましょう。

今はまだ、グリーン系とホワイトの塗料がまだらに塗られただけのスツールなので、オシャレ感もアンティーク感もゼロだと思います。

ここから、長年使い込んだような風合いを出すために、サンディング作業を行います。

サンディング作業とは、やすりをかけて表面を削ることです。

紙やすりで削るという方法もありますが、電動ヤスリを使うと作業が早く行えます。

乾いた塗料をやすりで削っていくのですが、このとき、ランダムに塗った塗料が色ムラとして顔を出し、使い込んだ風合いを出してくれます。

また、より強くサンディングをするとアンティーク感が増す仕上がりになります。

全体にアンティーク感が出たら、最後にミディアムブラウンのステインを塗りましょう。

乾いた布にステインを含ませ、色が浸み込み過ぎないようにしながら、拭き取るようなイメージで仕上げていきます。

サビ感を出したいときは、キッチン用のスポンジにステインを含ませ、何箇所かポンポンとつけておくと、古びた質感が出せます。

しっかり乾かしたら完成です。

家にあるものでスツールをオシャレなアンティーク風に

最後に、家にあるもので既製品のスツールをオシャレなアンティーク風にしてみましょう。

【酢+スチールたわし】

これまで何度か登場してきたステインですが、自分で作ることができます。

容器に酢を入れ、スチールたわしを浸し、一晩そのままにしておくと、たわしがサビて酢が変色します。

この赤サビによって変色した酢がステインです。

ここでのポイントは、「金属100%のものであること」と「繊維が細かいもの」を選ぶということです。

そうすることで、早く良質なステインが作れます。

あとは、通常のステインと同じように使ってください。

【酢+水+重曹】

家にある掃除用の重曹を使って、アンティーク風のオシャレなスツールを作りましょう。

水と重曹を3:7の割合で混ぜます。

ドロッとするくらいの濃さに調整して、スツールに塗っていきます。

霧吹きに酢を入れて、全体に吹きかけ、5~10分ほど置いたら、ワイヤーブラシでゴシゴシと全体を擦り、表面を削ります。

擦り終わったら、水で洗い流して乾燥させて完成です。

仕上げにステインや仕上げ剤を塗ると、耐久性も良くなり、見た目も美しくなります。

まとめスツール オシャレ アンティーク

今回は、既製品のスツールをオシャレなアンティーク風に仕上げる方法をご紹介しました。

買うと高いアンティークですが、アンティーク風に仕上げることは、簡単なDIYでできます。

ステインを塗るだけでも、簡単にアンティーク風に仕上げることができるので、ぜひ試してみてください。

また、そのステインも自分で作ることができるので、こちらも合わせて試してみてください。