トイレは狭い空間ですが、毎日何度も使用する場所なのでできればおしゃれにしたいものです。
限られた空間で劇的な変化を望むことは難しいのですが、今あるものに少し手を加えるだけでも雰囲気を変えることは可能になります。
ここでは、シンプルなトイレの照明を手作りでアレンジして、おしゃれに見せる方法をご紹介します。
トイレの照明でおすすめの色は?
トイレの照明をアレンジする前に、まず照明に取り付ける電球の色から考えてみましょう。
照明の色を大きく分けると、寒色系の青白い明かり、白っぽい明かり、暖色系のオレンジ色の明かりがあり、その間に中間色がいくつかあります。
最も青白っぽい明かりは昼光色と呼ばれ、オレンジ色の明かりは電球色といいます。
その間に昼白色、白色、温白色などがあります。
一般的なトイレに使われる照明は、白寄りの中間色である昼白色や、オレンジ色の電球色が使用されることが多いものですが、自宅のトイレならば電球色の使用をおすすめします。
その理由は、トイレはリラックスして入る場所であり、何か作業をする場所ではないからということが大きいでしょう。
また、昼白色は明るく細部まで目が行き届くために、汚れが目立ってしまうという理由もあります。
他にも、昼白色だと明るすぎて、夜中にトイレへ入った時に目が冴えてしまうというような理由も考えられます。
このように、いくつかの理由から、トイレの照明は電球色が向いていると考えられます。
しかし、昼白色や昼光色のように白っぽい明かりを好む方ももちろんいらっしゃるでしょう。
トイレの照明を白っぽくするのなら、手作りのシェードを使って明るさを控えたり、夜に使用するために天井とは別に光源の少ない照明を置いたりすることで、十分に対応することができます。
自宅のトイレの雰囲気をどのようにしたいのかと同時に、照明の色も併せて考えてみましょう。
トイレの照明はシェードを変えるだけで簡単に変身!
それでは早速、トイレの照明をアレンジする方法をご紹介しましょう。
今回は、シェードを変えることを基準としたアレンジ方法について書いていきます。
そのため、照明はシェードが使える吊り下げタイプの照明を対象とお考えください。
まず、照明を変身させる方法で一番簡単なのが、シェードを付け替えることです。
シェードが付いているタイプのものが対象となります。
リビングやダイニングとは異なり、トイレに使用される照明はシンプルなものが多く、普通に使っているとどんな形の照明なのか意識することもほとんどありません。
そのため、シェードに変化を付けるだけで印象を変えることができるのです。
もちろん、トイレに使えるサイズの照明でも、探せばおしゃれなシェードはたくさんあります。
しかし、費用はできるだけ抑えたいものです。
そこで、100均でも揃うものをシェード代わりに使ってみてはいかがでしょうか。
例えば、100均では様々な形の籐のカゴが販売されています。
底面をくり抜いてひっくり返すだけで、可愛らしい籐製のシェードに早変わりします。
カゴの周りをリボンで飾ったり、色を縫ったりしても良いでしょう。
また、アイアンカゴや穴の開いた鉢を使ってシェードを作れば、自分で穴を開ける必要もないのでもっとお手軽にシェードを作ることができます。
アイアンフレームだとクールな印象のトイレに、鉢を使えばカントリー調のやさしい雰囲気のトイレになりそうです。
「手作りをしたいけれど器用じゃない」とシェード作りに踏み出せない方には、難しい作業ではないのでおすすめしたい方法です。
風船を使った手作りシェードで幻想的なトイレに
さて、ここでは一から手作りするトイレの照明についてご紹介します。
シェードというとお椀をひっくり返したような電球が見えるタイプのものと、円形など電球をすっぽりと覆ってしまうタイプのものがあります。
ここでは、円形のシェード作りを見ていきましょう。
材料は、こちらも100均などで揃えられる風船、ボンド、刷毛を使用します。
シェード本体に使う材料は自分の好みで、麻紐、毛糸、和紙などから選んでみましょう。
どの材料でも作り方は同じです。
<作り方>
1.ボンドは伸ばしやすいように水で溶いておき、風船を元々のシェードと同じか、少し大きめに膨らませる
2.風船へ水で溶いたボンドを刷毛で塗って麻紐や毛糸などをクルクルとランダムに巻いていく
3.ボンドが乾くまで1日程度置いてから風船の空気を抜いて取り出し完成
2では、ランダムとはいえ偏りが出すぎないように、厚みが大体均一になるようにしましょう。
また、風船の結び目部分は照明を入れる場所になるので、少し口を開けたままにしておきます。
和紙の場合は適度なサイズに千切って、ボンドを塗った上からペタペタと貼っていきます。
麻糸や和紙の隙間から漏れるやわらかい明かりは、トイレを幻想的な雰囲気にしてくれます。
完全にカバーする円形のシェードならば多少光量も抑えられるので、白っぽい明かりでも清潔感があって美しく見えるでしょう。
手作りのビーズカーテン風シェードで美しく揺れる照明を
次にご紹介するのは、ビーズを使って手作りする照明のシェードです。
トイレは狭いので、天井が高く見えてしまうこともあります。
そのため、天井に付いた照明よりもペンダントライトのように吊り下がるライトの方が存在感を発揮してくれます。
しかし、ライトそのものを交換すると手間も費用も掛かるため、ビーズを使って吊り下がるシェードを作ってみてはいかがでしょうか。
用意するものは、ビーズ、ビーズ用の糸かテグス、リング状の土台、土台に巻く布(リボン)、布用のボンド(両面テープも可)です。
土台には、鞄の持ち手や刺繍枠など最初からリング状になっているものを使用するのも良いのですが、照明にピタリと合うサイズを探すのは大変です。
その場合は、ワイヤーを照明に合うサイズでグルグルと三重くらいに巻いてテープで留めて、土台のリングを作ると良いでしょう。
1.土台となるリングに布を巻いてボンドで留める
2.糸やテグスにビーズを通して、好きな長さまで揃える
3.ビーズの列を必要本数だけ作る
4.土台に3を均等に縫い付ける(多い方が豪華に見える)
5、土台に使ったワイヤーの残りを使って照明のソケットに吊るせるようなストッパーを作る
5について、天井に直付けのシーリングライトやダウンライトの場合には、土台のワイヤーを画鋲などを使ってそのまま天井に付けても良いでしょう。
やり方としては、ワイヤーを10cm程度にカットして土台に巻き付けて余った部分を丸め、そこに画鋲を使って天井に留めます。
重いものではありませんが、落下すると下に人がいたり便座があったりと困ることが多いので、安全のために3ヶ所くらいは留めた方が良いでしょう。
間接照明でトイレをスタイリッシュな空間に
完全に手作りのシェードならば好みの通りのものができますし、達成感もあるものです。
しかし、照明自体ではなく照射方法でおしゃれに見せる方法もあります。
それが、間接照明です。
間接照明は、天井や壁などを使った反射光を利用したやわらかい明かりのことなので、照明そのものはおしゃれである必要はありません。
そのため、シンプルで安価なものでも十分に楽しむことができます。
まず、オーソドックスな置き方としては、便器の後ろに照明を設置することです。
その時に照明は背面の壁に向けて置くことで、適度に暗く適度に明るくもあるリラックスできるぼんやりとした明かりが浮かび上がります。
また、トイレに棚がある時には棚の上を使うと良いでしょう。
そのまま置き型ライトを置くだけではただの照明となってしまうので、クリップライトのように一方向へ向けられるタイプのものを選んで、天井や壁に合わせて照射します。
ただし、そのまま棚の上に置くだけではライトの裏側が丸見えになってしまうので、フェイクグリーンなどで上手に隠すようにしてみましょう。
照明の色を白っぽくしても、間接照明ならば明るすぎることもありません。
ほんのり明るく清潔感のある空間になることでしょう。
照明を手作りでアレンジする時の注意点とは
ここまで、トイレの照明を手作りでアレンジする方法や、照明の位置を変えて間接照明を作る方法についてご紹介しました。
しかし、照明は熱くなるものなので、燃えやすい紙や布を使ったシェードを手作りしても問題はないのかと心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに、白熱電球など温度が高くなる照明に関しては、近くにあるものが燃えて火災になったというケースもなくはありません。
そのため、照明を手作りする時には、以下の点に注意するようにしましょう。
・照明はLEDライトを使用するのが望ましい
・シェードを作る時には照明からの距離を取り、熱がこもるので密閉しない
・紙や布、糸などが剥がれないようにしっかりと接着する
・指定以上のワット数の電球は決して使用しない
白熱電球イコール危険だというわけではありませんが、LEDライトと比べると比較的熱がこもりやすい性質があります。
そのため、手作りのシェードを付ける時にはLEDライトの方が望ましいと考えます。
また、照明に近すぎたり、紙や布が剥がれて電球に触れたりするのも危険なので注意が必要です。
さらに、手作りに限ったことではありませんが、シェードを付け替える時に電球を変える方もいらっしゃるでしょう。
その時に、誤って指定ワット数以上の電球を付けてしまうと照明器具の故障や火災の原因となります。
照明そのものの取り付けにも十分に配慮するようにしましょう。
安全に手作り照明を楽しもう
狭いトイレでも、照明ひとつで様々な楽しみ方があることが分かりました。
ただし、照明は電気を使う器具であることから、作り方や使用方法によっては危険な事故に繋がる可能性もあります。
おしゃれにしたいと楽しみながら始めた手作りの照明で、照明の故障や火災を招いてしまうのは悲しいことです。
まず第一に安全性を考えて、ずっと使用できる素敵な照明を作ってみましょう。