ユニットバス内で「すのこ(簀子)」を取り入れていると、湿気が溜まりやすいせいか、だんだんとカビが生えてしまうことがあります。
すのこにカビが発生すると、見た目は悪くなりますし健康上にも良くありません。
そこでこの記事では、すのこに生えてしまったカビへの対処法をご紹介していきます。
さらに、効果の見込める予防法や代替アイテムについても触れますので、ユニットバス物件にお住まいの方は参考にしてみてください。
ユニットバス空間に「すのこ」を取り入れている人は多かった!
バスタブやシャワーだけでなく、洗面台とトイレまで一緒になっているタイプのユニットバスは、賃貸物件によく見られます。
家賃相場は比較的安い上に、まとめて水回りがお掃除できるなど、うれしいメリットのあるユニットバス物件ですが、湿気の多さに悩まされている方は大勢いらっしゃるようです。
トイレットペーパーがすぐに湿ってしまったり、カビや水垢が発生しやすいなど、ユニットバスの構造上による欠点が指摘されてしまいます。
その中でも、「すのこにカビが生えてしまった」という声は多いようです。
ユニットバスにおいて、すのこはさまざまな使われ方をしています。
一般的なのは、洗面台の手前やトイレ横にある、床スペースに敷く方法です。
こうすることで、ユニットバスの床面をスリッパなしでも快適に歩けるようになります。
また、トイレタンク上に自作のすのこラックを置いているケースもあり、収納の少ないユニットバスでは、意外な使われ方をしているようです。
すのこにカビが生えやすくなるのは、床面に敷いているときでしょうか。
シャワーを浴びてバスタブから出たときなどは、足元に敷いたすのこに水がかかりやすくなります。
次章からは、すのこにカビが生えてしまったときの対処法をご紹介していきましょう。
カビが発生しやすい木製すのこ!その対処法は?
カビの発生条件は、「温度」「湿度」「養分」「空気」です。
ユニットバスでは、これらの条件が揃いやすくなるため、より一層カビには注意していきたいですね。
木製すのこはデリケートな素材なので、油断していると奥深くまでカビ菌が入り込んでしまいます。
そのまま放置していれば、あっという間に被害が拡大していくので早めの対処が必要です。
それでは、カビの落とし方を見ていきましょう。
<カビの落とし方~木製すのこの場合~>
【用意する物】
・マスク
・ゴム手袋
・アルコール除菌スプレー
・ティッシュ
【作業手順】
①はじめにマスクとゴム手袋を装着する
カビ菌を吸い込まないようにマスクを装着しましょう。
手が荒れやすい方は、ゴム手袋の使用もおすすめします。
②ティッシュにアルコールスプレーを吹きかける
③(2)のティッシュでカビの生えているところを拭く
このとき、一度使用したティッシュは再利用しないようにしましょう。
新しいティッシュで拭き取り作業を進めていくことが肝心です。
④木製すのこを敷いていた周辺も拭き掃除する
ユニットバス内にカビ菌が広がらないようにするためです。
⑤乾燥させる
木製すのこを室外へと運び、風を当ててあげましょう。
扇風機の風でも構いません。
天気が良ければ、数時間で乾くと思われます。
これでも落とし切れないシミができてしまったら、木材専用のカビ取りスプレーを用意します。
ただし、カビ取りスプレーは効き目が強いので、木材の傷みや変色が気になるときには、目立たない部分で試してみることをおすすめします。
プラスチック製すのこにカビが生えてしまったときの対処法を伝授!
前章では、木製すのこを取り上げましたが、人工物であるプラスチック製すのこにもカビは生えます。
「ユニットバスは湿気が多いけど、プラスチック製すのこならカビの心配はないだろう」と思い込んでいた方は要注意ですね。
カビは木材だけでなく、プラスチックであっても繁殖してしまうのです。
そこで、プラスチック製すのこにカビが生えてしまったときの対処法をお伝えします。
市販のカビ取り剤も使用できますが、脱色してしまう恐れがあるため、今回は「酢」と「重曹」を用いた対処法をご紹介させていただきます。
<カビの落とし方~プラスチック製すのこの場合~>
【用意する物】
・マスク
・ゴム手袋
・酢
・水
・スプレーボトル
・重曹
・スポンジまたはブラシ
【作業手順】
①木製すのこのときと同様に、マスクとゴム手袋を装着する
②酢と水をスプレーボトルに入れる
酢1:水2の割合です。
③(2)をカビの生えているところに吹きかける
④その上に重曹を振りかける
⑤そのまま数時間放置する
⑥スポンジやブラシでこする
⑦水で洗い流す
このとき、しっかりと酢の成分を洗い流すようにしましょう。
⑧乾燥させる
こちらの方法であれば、色のついているプラスチック製すのこでも安心して作業することができます。
ユニットバスのすのこ!事前のカビ予防を欠かさないで!
これまで、素材別にすのこのカビを落とす方法についてご紹介してきました。
一度カビが生えてしまうと再発する可能性もありますから、事前の予防策に力を入れていきましょう。
木製すのこを使用する場合、表面に防水剤やワックスなどを塗るのがおすすめです。
水分がはじけるように加工しておくことで、ある程度カビの発生を抑えられるようになります。
また、腐りやすい木材を使用しているすのこは避けましょう。
「モミ」「スプルース」「ベイツガ」などは、腐朽菌に対してあまり抵抗力がありません。
一方、腐りにくい木材として挙げられるのは、「ヒノキ」「ヒバ」「クリ」です。
中心に近い心材ならば、より水分は染み込みにくくなります。
そして、木製すのこ、プラスチック製すのこのどちらにも有効な対策は、使用後に乾かすということです。
できればユニットバス内で乾かすのではなく、水分を拭き取ってから室外へ移動させましょう。
数時間ベランダなどで風を当てるだけでも、カビ対策としては効果を発揮します。
カビには湿気対策を!ユニットバスの換気扇は一日中回しておこう!
「いちいちユニットバスからすのこを移動させるのは面倒…」と思われるようでしたら、ユニットバスの換気扇は一日中回しておきましょう。
そうなると、電気代が気になるかもしれませんが、一ヶ月間ノンストップで回し続けたとしても、300円程度で収まると言われています。
(※換気扇の種類や住居環境によって、電気代は多少前後します)
月に数百円で湿気の悩みから解放されると思えば、安い出費なのではないでしょうか。
換気扇をつけたままにしておくと、ユニットバス空間は驚くほど快適になると言います。
これなら、トイレットペーパーが湿気っぽくなることも防げるかもしれませんね。
湿気を減らすことができれば、さまざまな問題が解決します。
換気扇以外の湿気対策としては、
・トイレの蓋は閉めておく
・お風呂のあとは、シャワーカーテン、壁、床の水分を拭き取る
・除湿器を併用する
といったところでしょう。
日頃からこのような対策を行って、ユニットバスのすのこをカビから守っていきましょう。
ユニットバスの床面におすすめ!すのこの代用品を紹介
ユニットバスの床面には、すのこ以外のものを敷いてみるのも良いかもしれません。
そこで、すのこよりもカビを心配することなく使えそうなアイテムをまとめてみました。
●超極細繊維バスマット
丸洗いできるバスマットなら、清潔に保ちやすくなるはずです。
超極細繊維を使用したバスマットは、高い速乾性や吸水性に期待できます。
また、表面はフワフワとしているので、踏み心地の良さは抜群です。
ユニットバスでは、なるべく裏面に滑り止めがついているものを選びましょう。
●珪藻土バスマット
天然の鉱物(植物性プランクトン)である珪藻土バスマットには、湿度調整効果や脱臭機能が備わっています。
水にぬれたまま足をのせても、すぐにカラッと乾いてくれるのでカビも発生しにくくなります。
●ラバー滑り止めマット
ラバー滑り止めマットは、汚れたら水で流すだけで簡単にメンテナンスすることができます。
丸めて持ち運ぶことができる、かさばらずに収納できるという手軽さも、おすすめポイントです。
転倒事故防止のためにも、ぜひ取り入れたいですね。
ユニットバスにすのこを敷くならカビ対策が必要!
水回り設備が密集しているユニットバス空間は、湿気が溜まりやすくなるためカビの発生に注意しましょう。
すのこがあると快適になりますが、メンテナンスを怠ればすぐにカビが生えてしまいます。
素材ごとの対処法を把握した上で、日頃の予防策を実践してください。
快適なユニットバス空間を維持するためには、毎日の心掛けが大切になります。