引っ越し時や不要になり処分する際のベッドは、家具のなかでは大きい部類になります。
そのままのサイズでは部屋の出入口を通過できず、解体しなければならない場面もあるでしょう。
解体は引っ越し業者や処分業者に依頼もできますし、「自分でやってみよう!」という方もいらっしゃるはずです。
また、ベッドには鉄製や木製など、さまざまな材質や構造があります。
ここでは、比較的多く使われている木製ベッドの解体方法についてご説明します。
木製ベッドを解体する前に!基本的な構造を知ろう
ベッドを解体する前に、作業がスムーズにいくよう「構造」を把握しておきましょう。
すると、解体方法も理解しやすくなります。
木製ベッドにも、フロアベッドやローベッド、シングルベッド、ダブルベッドなど、さまざまな構造とサイズ感がありますが、ベーシックなタイプについてご説明します。
基本的には、頭側になるヘッドボードと足元側のフットボードをサイドフレーム(両側)で繋ぎ合わせた構造になっています。
床材は、サイドボード上に木製のスノコや合板を設置し、その上にマットレスをのせたものが一般的です。
ヘッドボードには、本などが置ける棚や小物入れ、コンセントや照明器具などが備え付けられているベッドがあります。
また、床材の下が収納スペースとなっていて、サイドフレーム部に引出しが設けられているタイプがあったり、床材部が跳ね上がるものは、床材下の収納スペースを覗けます。
それ以外には、足の付いたタイプや、ロフトタイプのベッドなどがあります。
引っ越し時のベッド解体への準備
引っ越し時のベッドの解体では、引っ越し先での組立てを考慮した解体方法が良いでしょう。
解体に必要な工具類は、あらかじめ準備しておいてください。
解体したパーツには養生テープなどを貼り付け、その上にどの部分のパーツなのかをマジックなどで書くようにしましょう。
接続金具類は、透明ビニール袋などに入れて、どの箇所の金具なのかわかるようにしておきます。
むやみに解体してしまいますと、組立てのときに手こずることになりますし、接続金具などを間違えてしまうことになりかねません。
また、複雑な場所などは必要に応じて、解体前の状態をスマホなどで写真撮影をしておくのも良いでしょう。
それから、引っ越し先で使用するベッドですので、損傷のないように解体をすることも大事です。
段ボールやクッションマットなどで、ベッドやベッド周辺、床や壁への損傷防止の養生も必要になります。
解体をしていくうえで、パーツの転倒も考えられますので、倒れそうなときは対策をとるか、誰かに手伝ってもらいましょう。
不要になったベッドを解体する方法は?
引っ越しや移動のみだけでなく、ベッドが不要になったときも解体は必要です。
引っ越しなどとは違い、不要になってベッドを解体する場合は、方法や損傷をあまり気にせず作業できるでしょう。
いらなくなったベッドの状態を気にする必要はありませんが、部屋の床や壁への損傷は避けなければなりません。
賃貸だと後々、修理費などの問題になりかねませんから、段ボールやクッションマットなどを使い、床や壁を傷や汚れから守りましょう。
また、処分目的の解体ですから、お住まいの自治体に処分できるサイズなどの基準を問い合わせてみてください。
解体するベッドは、処分しやすいように基準に沿って分別解体をしていくとスムーズです。
木部や金属部、照明器具など、しっかりと分別解体しましょう。
また、マットレスの解体が困難なときは、専門業者へ処分を依頼してみてください。
基本的なベッドの解体方法
いろんな形状や付属品などが備えられたベッドがありますが、基本的な部分の解体方法としてご説明します。
まず、解体作業を行うスペースを確保して、収納引出しなどは取外し、照明付きの場合はコンセントを抜きます。
次にマットレスを外しますが、大きくて意外に重いので、誰かに協力をお願いしましょう。
一般的なマットレスは、上から床材の上に置かれてるだけになります。
マットレスを降ろすと床材のスノコが見えますが、マットレス同様に上からフレームに置かれてる状態ですので持ち上げて外しましょう。
ここまでくると、ベッドフレームを内側から覗け、ボルトやネジ、接続金具まで見えます。
六角レンチやドライバーなどで全てを緩めて外すことになりますが、一度で外さずに対角線上で順番に緩めてしまってから外しましょう。
一部だけを外してしまうと、まだ緩めていない部分に荷重がかかり、接続金具やボルト、ネジなどが変形、損傷することがあります。
また、ヘッドボードに収納棚や照明などが付いてるベッドは、はめ込み式になっているものがあります。
はめ込み部が、きつく噛みこんで外れにくい場合は、木製やプラスチック製のハンマーで軽く叩いて外しましょう。
マットレスの処理!解体方法は?
ベッドの解体をしていくうえで、マットレスの解体も必要なときがあるでしょう。
引っ越しや移動など、これからも使用する場合はそのまま運ぶことになると思います。
処分の場合は、粗大ゴミとして処分場まで運搬できる車でもあれば、そのまま処理できるはずです。
しかし車がなければ、小さく解体して処理するか、業者への依頼となります。
マットレスを処理する際には、いろんな素材や構造のものがありますが、自分での解体も可能ではあります。
一般的なスプリングの入ったマットレスの解体は、布などの各素材とスプリングである金属部などを分けて処分していきます。
まず、表面を覆っている布部外周付近の縫い目辺りを、カッターなどで切って中身を出しましょう。
作業するときは、ほこりなどが飛び散るおそれがありますので、床への敷物を用意してください。
中身を確認すると、いくつかの層になっていますので、それぞれを層ごとに分別解体していきます。
万能はさみやニッパーで細かく切り刻んで、家庭ごみとして処分できるサイズにしましょう。
処分できるサイズや分別方法については、お住まいの自治体の基準に従ってください。
ベッド解体での注意事項
重複する部分は多いですが、ベッドの解体方法で注意しておきたいポイントをお伝えします。
解体前に確認しておきましょう。
●解体前の写真を撮影しておいて、次の組立てをするときの見本にしましょう。
※接続金具類の接写もあると、なお良いです。
●レンチやドライバーなどの工具は確かなもの、サイズの合ったものを使用しましょう。
※工具のサイズが合っていないと、ボルトやネジを傷めるおそれがあります。
●ボルトやネジを無理やり緩めることはやめておきましょう。
●取り外したボルトやネジ、接続金具などは紛失しないように袋に入れて保管しましょう。
●解体するときは床や壁、解体するベッドの損傷に気を付けましょう。
※ベッドのフレームなども無理に分解すると損傷のおそれがありますから、気を付けてください。
●床や壁に、クッションマットや段ボールなどで損傷防止対策をしてから解体作業をしましょう。
※マットレスの解体のときは、ほこりなどの飛散防止シートを敷くと掃除がしやすいです。
●スプリングなどを切る場合は、保護メガネや手袋をして怪我のないようにしましょう。
●処分のときの分別解体は、お住まいの自治体の基準どおりに行いましょう。
ベッドは無理のない範囲で解体しよう!
一般的な木製ベッドの解体方法についてご説明しましたが、その他さまざまな材質や形状のベッドがあります。
解体を自分でできれば費用も掛からず、また、自宅の部屋から部屋へ自由に移動させることもできます。
しかし、大きい家具ですので、解体しようとする方によっては容易ではないと感じる場合もあるでしょう。
床や壁の損傷、怪我なども考えられますので、無理をせず業者へお願いする解体方法も検討してください。