木製のテーブルを購入する際には、デザインや色味、サイズはもちろんのことながら、天板に使用している素材選びも重要になります。
こちらでは、木製テーブルの天板に使用される素材として、最も高価と言われる無垢材を取り上げます。
無垢材を天板に使用したテーブルのメリットやデメリット、購入時の注意点やメンテナンス方法などをまとめましたので、テーブルの購入をお考えの方は是非参考にしてください。
テーブルの天板に使われる無垢材ってどんなもの?
無垢材がどういうものかをご存知でしょうか。
住宅建築などでは、山や森で育った原木から使用する大きさに挽き割った材料の1つとして、天然無垢材というものが使われます。
家具などにも多用される無垢材ですが、こちらは住宅建築用の天然無垢材とは少し異なります。
原木から切り出した木材をそのまま板に加工した一枚板に加えて、小さな板のパーツを貼り合わせた集成材もまとめて無垢材と呼ばれているのです。
つまり、無垢材を天板に使用したテーブルというのは、無垢材の一枚板か集成材を天板に使用したテーブルということになるのです。
木製のテーブルを購入する際には、デザインやサイズはもちろん、その素材選びもとても重要です。
毎日使用するダイニングテーブルなどですと、見た目に加えて機能性も考慮しなければなりません。
ここでは、この無垢材を天板に使用したテーブルに焦点を絞って、その特性やおすすめのポイント、購入時に注意すべき点などを考えていきましょう。
テーブルの天板に使用される木材の種類は様々!
テーブルの天板には、無垢材以外のものが使用されているものもたくさんあります。
無垢材との違いを比較するためにも、それぞれの基本的な特徴を簡単に説明しておきましょう。
まずは、突板と呼ばれるものが挙げられます。
これは、芯材に天然木を薄くスライスしたものを貼り付けた木材になります。
表面にシート状になった天然木が使用されることで、見た目の木目は無垢材とほとんど変わりありませんが、芯材には安価な木の角材や、ベニヤ板、ベニヤ合板などが使用されています。
2つ目が、合成樹脂化粧合板です。
突板と同様に、芯材に木目がプリントされた合成樹脂の薄いシートを貼り付けたものになります。
もちろん木目に見える仕上がりですが、表面には天然木は使用されていないということが突板との大きな違いになります。
3つ目が合成樹脂化粧繊維板です。
こちらも上記の合成樹脂化粧合板と同様に、芯材に木目がプリントされた合成樹脂の薄いシートを貼り付けたものになります。
大きな違いは、木の繊維などで作られたMDFと呼ばれる素材を芯材として使用している点になります。
無垢材のテーブルのメリットは?
無垢材を天板に使用したテーブルのメリットを考えてみましょう。
●質感が良い
●経年の変化を楽しめる
●丈夫
●長く使える
天然木の触れた時の質感、そのすべすべとした質感と柔らかさは直接肌で触れて日々使用するテーブルにはとても重要です。
自然な木目や色味など、見た目からも天然木の温かみを感じることができるのは、インテリアの1つであるテーブルには欠かせない要素とも言えますね。
また、無垢材には長く使っていけばいくほど風合いが楽しめるという利点があります。
色に深みが出てきたり、逆に色褪せたりとその変化自体を味わうことができるのです。
食事などで使用するダイニングテーブルですと、食器やグラスを置くことで天板に傷がついてしまいます。
例えば、突板を天板に使用したテーブルですと、深い傷がついてしまった場合にどうしても下地が見えてしまうものですが、無垢材を使用したテーブルですとその傷もテーブルの1部にすぎません。
食べこぼしなどでついたシミや汚れでさえも、愛着ある味として捉えることができるとも言えるのです。
さらに、一枚板であっても集成材であっても木であることに変わりはありませんのでとても丈夫です。
他の加工材とは違い、表面に貼り付けた部分が剥がれる心配もなく長く使用が可能になります。
無垢材のテーブルのデメリットは?
無垢材を天板に使用したテーブルのデメリットはどんなところにあるのでしょうか。
●重い
●反りやすい
●継ぎ目がある
●高価なものが多い
まず、無垢材は木の塊とも言えるので、なんといっても重いのがデメリットとして考えられます。
引越しや模様替え、掃除などでテーブルを動かしたい時には少々問題になってきますね。
また、天然木である無垢材は、周りの湿度に合わせて水分を吸ったり吐いたりして呼吸しています。
この際の無垢材の中に含まれる水分の増減により、体積の変化が生じて、ほんのわずかに伸縮します。
このことが原因となって、無垢材は反ったりひび割れを起こすことがあると言われているのです。
天然木ゆえの特徴ではありますが、テーブルとして使用する場合はどうしてもデメリットになってしまいますね。
集成材を天板に使用したテーブルであれば、反りやひび割れは軽減されるとも言われています。
しかし、この集成材で気になるのが継ぎ目です。
小さな木をたくさん繋ぎ合わせたものほど、どうしても木目があっていない箇所が出てくるものです。
特にテーブルの天板として使用する際は、あまり木目があっていないと見た目に不自然になってしまいます。
最後に、無垢材はどうしても高価になることもしっかり把握しておきましょう。
無垢材を天板に使用したテーブル!購入時に気をつけることは?
前章で示したデメリットを踏まえて、無垢材を天板に使用したテーブルを購入する際の注意点をまとめておきます。
●乾燥状態を確認する
●反り止めを施工しているかを確認する
無垢材を使用したテーブルの反りやひび割れの大きな要因として、その無垢材の乾燥状態が大きく関与するとされています。
特に、一枚板を使用したテーブルでしたらその無垢材の乾燥状態はとても重要になります。
基本的に、全く反らず、ひび割れもない無垢材を使用したテーブルはありません。
しかし、何年乾燥させたものか、含水率はどれぐらいなのかをきちんと説明してくれる販売店なら、安心して購入できますね。
さらに、反り止めと言われる加工を施しているかも、この時に確認しておくといいですね。
テーブルを購入する際には、どうしてもデザインや色味、サイズなどを重視してしまいますが、天板に無垢材を使用したテーブルを購入する際はもう少し踏み込んで、素材の様子やテーブル自体の加工方法までチェックしておくことをおすすめします。
無垢材のテーブルは日々のメンテナンスでさらに長く使える!
無垢材を使用したテーブルは丈夫とは言われていますが、日々使用していれば天板部分にどうしても傷がついてしまいますし、シミや汚れも気になってきますよね。
実は、無垢材のテーブルは日々のメンテナンス次第で、さらに長く使用することができると言われていますので、基本的な注意点を挙げておきます。
オイル塗装されたものはせっかくの塗装が薄くなってしまうこともあるため、水拭きに注意が必要です。
ウレタン塗装のものは水拭きだけでなく洗剤、アルコール除菌も問題ありませんが、ラッカー塗装のものは基本的に乾拭きをおすすめします。
また、無垢材のテーブルにとって水分と熱は大敵です。
シミの原因になるためグラスなどを置く時は必ずコースターを、焦げ予防のために熱のあるものを置く時は鍋敷きを使いましょう。
小さな傷や汚れは、オイル塗装のテーブルならご自分での補修が可能です。
メンテナンスに必要なアイテムを、購入店でなどで一緒に販売していることがありますので確認してみましょう。
また、細かなメンテナンス方法を購入時に確認しておくことも大切です。
無垢材のテーブルには魅力がいっぱい!デメリットともうまく付き合おう
高価な買い物になるけれど、見た目やその質感から無垢材を使用したテーブルには憧れますよね。
天然木の無垢材ゆえに、どうしても生じてしまう反りやひび割れなどデメリットとなる面もあります。
しかし、これらのデメリットは経年変化を楽しめる無垢材のメリットとも考えることができますね。
日々のメンテナンスも楽しながら、愛着をもって無垢材のテーブルを長く使い続けましょう。