特に小さなお子様がいる家庭では、テーブルが汚れてしまうことが多いでしょう。
食べ物をテーブルに落としてからそのまま口に運ぶ、ということもあります。
食前・食後にふきんで拭いて一見きれいにみえるテーブルも、間違った拭き方をしていると雑菌が多くなってしまう可能性があります。
そこで、今回は除菌スプレーを活用した正しいテーブルの拭き方をご紹介していきます。
ぜひ、参考にしてみてください。
テーブルに潜む菌とは?なぜ除菌が必要?
「ふきん」はテーブルをきれいにするのに使いますね。
小さなお子様がいる家庭では、食べこぼしをサッと拭き取るときにも重宝します。
ところが、実はこのふきんで水拭きをすることによって、テーブルが「食卓菌」に汚染されやすい環境を作ってしまっているのです。
この「食卓菌」というのは様々な菌を指していますが、テーブルに触れた手や食べ物に付くと体内に侵入する可能性があります。
そして、体内に侵入した菌によっては食中毒を発症してしまうこともあるのです。
食中毒を起こす危険性の高い菌はたくさんありますが、代表的な原因菌として以下のようなものがあります。
●サルモネラ菌
鶏卵や鶏肉から感染することが多く、夏場は特に注意が必要です。
●病原性大腸菌
トイレに行った後、十分に手洗いができていないと、テーブルから大腸菌が検出されることもあります。
●腸炎ビブリオ
魚介類が原因とされ、夏場~秋口にかけて多発します。
このような菌から起こる食中毒のリスクを下げるためには、汚染された部分を除菌することです。
有効な対策の1つとして、アルコールを使った除菌スプレーがあげられます。
菌に汚染されたふきんでテーブルを拭いた直後は、テーブルの10センチメートル四方に340万の食卓菌が存在していましたが、アルコール除菌を行った後の食卓菌の数は、10個未満と大幅に減少できたという調査結果があります。
大事な家族のためにも、食事をするテーブルは清潔にしておきたいものですね。
除菌スプレーを使ったテーブルの正しい拭き方
ふきんで水拭きをするだけでは逆にテーブルを菌で汚染してしまうことがわかりましたが、除菌スプレーを使ってどのようにテーブルを拭けば良いのでしょうか。
ポイントは、必ず乾いたふきんを使用することです。
濡れたふきんでは菌が増殖してしまうため、毎回乾いたふきんを用意してください。
しかし、「そんなにふきんを用意できない」という方は、キッチンペーパーが便利です。
実は、キッチンペーパーを使ってテーブルを拭く方法は、汚れも取れて除菌もできるため効果的です。
それでは、手順をご紹介していきます。
1.キッチンペーパーを濡らしてから固く絞る。
2.濡らしたキッチンペーパーでテーブルの汚れを拭き取る
3.新しい乾いたキッチンペーパーを使い、テーブルを乾拭きする
4.除菌スプレーを吹き付け、仕上げ拭きをする
5.自然乾燥をする
あまりテーブルが汚れていない状態ならば、除菌スプレーを吹きかけてから拭くだけでも除菌効果があります。
テーブルはもちろん、調理台なども同じ方法で拭き掃除できますので、清潔に保つことが可能です。
除菌スプレーでテーブルを拭く場合の注意点とは?
除菌スプレーを使った拭き掃除は、除菌するにはとても効果的ですが、いくつか注意したいポイントがあります。
まず、除菌スプレーの主な成分はアルコール、または次亜塩素酸由来のものです。
アルコールは非常に除菌力が高く、濃度によってはウイルスの除去効果もあるため、ほとんどの除菌スプレーに含まれています。
先ほどご紹介した、キッチンペーパーで水拭きをしてから除菌スプレーを使うという方法ですが、除菌スプレーを使う前にテーブルに残った水分は確実に拭き取ってください。
これは、テーブルに水分が残っていると、除菌スプレーに含まれたアルコールが揮発しにくくなり、除菌効果が薄れてしまうからです。
また、テーブルの材質によって除菌スプレーが使用できないこともあります。
「木」本来の手触りや質感を損なわないオイル塗装は、自然の植物油を主成分とした塗料を使ってテーブルをコーティングする方法です。
そこにアルコールが含まれた除菌スプレーを使用した場合、塗装がはげてしまう可能性があります。
例えばテーブルの裏など、目立たないところにスプレーして、問題がないのを確認してから使用するのが良いでしょう。
除菌スプレーを選ぶポイントとは?
最近は様々な除菌スプレーが販売されていますので、どのような除菌スプレーを選べば良いのか迷ってしまう方も多いでしょう。
先ほど、除菌スプレーの主な成分はアルコール、または次亜塩素酸とご紹介致しました。
そこで、それぞれの成分の持つ効果をみていきましょう。
●アルコール
アルコールは菌の細胞膜を破壊し、細胞内の器官を変質させる効果を持っているため、多くの菌の除菌に効果があるとされています。
しかし、実際に除菌に効果があるアルコール濃度は40パーセント以上です。
市販されている除菌スプレーは、アルコール濃度が30パーセント程度のものから70パーセント以上の高濃度タイプまで様々です。
食中毒の原因とされる病原性大腸菌やサルモネラ菌、腸炎ビブリオといった菌の除菌をするには、75パーセント前後の除菌スプレーが有効です。
●次亜塩素酸
次亜塩素酸を含んだ除菌スプレーは、低濃度でも即効性のある除菌効果が期待できます。
また、次亜塩素酸は除菌の他にも、ウイルス抑制に効果がありますので、ノロウイルス対策に有効な成分といわれています。
このように、どちらの成分もテーブルの除菌スプレーとして、安心して使用できます。
さらに、植物由来成分が配合されている安全性の高いタイプを選びましょう。
しかし、市販の除菌スプレーの中には詳細な成分表示がされていないものもありますので要注意です。
小さなお子様でも安心!おすすめの除菌スプレーをご紹介
ここでは、小さなお子様がいる家庭でも安心して使えて、なおかつ除菌力も高い人気の除菌スプレーをご紹介していきます。
●ドーバー酒造「ドーバーパストリーゼ77」
サトウキビ原料由来の醸造アルコールを使用しており、濃度77パーセントと非常に強力な除菌効果があります。
また、緑茶から抽出した高濃度カテキンを配合することで、その後の菌の繁殖を抑えます。
そして、テーブルはもちろん食品に直接吹きかけられるほど、安全性が高い除菌スプレーです。
南極観測隊の標準装備に指定されるほど、品質において優れた効果が認められています。
●ラジカルラボ「キエルキン」
キエルキンは、次亜塩素酸を主成分とした除菌スプレーです。
「子供たちを感染症から守る」というコンセプトのもと誕生したキエルキンは、保育園や病院などでも幅広く使われていて、安全性が高いことが証明されています。
また、菌以外にもインフルエンザウイルスやノロウイルスにも有効です。
●フマキラー「キッチン用アルコール除菌」
一般的なドラッグストアなどで販売されている除菌スプレーは、アルコール濃度が公表されていないケースが多いのですが、このフマキラーのキッチン用アルコール除菌は、濃度がおよそ45パーセントと公表されているようです。
アルコール濃度は比較的低いため、全ての菌を除菌できるわけではありませんが、100パーセント天然由来成分でできているので安心です。
また、気軽に近くのドラッグストアやスーパーで購入できるのも嬉しいポイントですね。
除菌スプレーを手作りしてみよう!
テーブルを除菌するためのスプレーは、すぐに揃えられる材料でハンドメイド可能です。
何より自分で除菌スプレーを作るならば、中にどんな成分が入っているのかわかるのも安心ですね。
用意するものは、以下の通りです。
●無水エタノール
●精製水
●スプレーボトル
このように、除菌スプレーは3つのアイテムでハンドメイドすることができますよ。
エタノールというのは、アルコールの一種です。
そして、無水エタノールは1,000円ほど、精製水は100円ほどで近所のドラッグストアで購入することが可能です。
スプレーボトルは100均のものでも十分ですが、薬品がはいっていても大丈夫なタイプを選びましょう。
作り方は、無水エタノールと精製水を8:2で割り、スプレーボトルに入れるだけで完成です。
この割合ですと除菌する効果が高いのですが、エタノールの濃度が濃いために目や鼻への刺激を感じるという方は、精製水をプラスしてみてください。
また、精製水をわざわざ買うのが面倒という方は、水道水でも大丈夫です。
しかし、水道水を使う場合は、衛生面の観点から数日中に使い切るようにしましょう。
除菌スプレーで清潔なテーブルを保とう!
テーブルを清潔に保つためには、除菌スプレーを使って、乾いたふきんやキッチンペーパーで拭き掃除をするのが効果的です。
そして、除菌スプレーの主な成分はアルコール、または次亜塩素酸です。
市販のものを選ぶ場合、アルコール濃度の他にも、安心できる成分で作られているかチェックしてみましょう。
また、除菌スプレーはエタノールと精製水を混ぜるだけで、簡単に手作りすることも可能ですよ。