ユニットバス用カーテンには、ビニール製とポリエステル製の2種類があります。
そして、素材でよっては、洗い方も変えなければいけないことがあります。
それは、洗濯機が使えるか使えないかです。
つまり、手洗いが必須である場合と、洗濯機で簡単に洗える場合があるということになります。
ここでは、素材による洗い方についてご紹介しましょう。
ユニットバス用カーテンの洗い方はほぼ素材で決まる!
適切な洗い方を知るために、ユニットバス用カーテンの素材を確かめることから始めましょう。
まずは、素材表示を見てください。
「ポリエステル製」となっていますか?
もしそうなっていれば、だいたい洗濯機で洗えます。
ポリエステルというのは、衣類からお布団・室内用カーテン・カーペットまで広く利用されている繊維(布地)の1つです。
いつも洗っている衣類と同じだと考えれば、洗う時のイメージが湧きやすいですね。
しかし、中には洗濯機で洗えると明記していないものもあります。
ポリエステルは洗える繊維ですが、その場合には、型崩れ等のトラブルを防ぐために手洗いすることをおすすめします。
これに対し、洗濯機洗いに向かないのが「ビニール製」です。
・ポリエチレン酢酸ビニル(PEVA)
・ポリ塩化ビニル(PVC)
この2種類の名前が表示してあれば、手洗いしましょう。
ビニール製は、繊維を織り上げて作るポリエステル製とは違い、素地を大きく引き伸ばして作ります。
折りたためば面同士がくっつきやすいので汚れが取れませんし、たたまずに洗って洗濯機の内側に張り付いてしまえば水漏れの原因になります。
最悪の場合、洗濯機が壊れてしまいますので、ビニール製カーテンは優しく手洗いすることが必須です。
洗濯機で洗える素材と洗えない素材の見分け方は?
素材表示を確認することで、だいたいのユニットバス用カーテンの洗い方がわかるということをお伝えしました。
しかし、やはりこの素材を確認するにもタグが必要です。
また、正確に正しい洗い方を知るには、洗濯表示を確認することが望ましいでしょう。
そこで困るのは、タグが取れたりして洗濯表示の確認ができない場合です。
その場合は、素材を確認できることで、洗い方を判断する材料になるでしょう。
まず、透明なものや半透明なものは、ビニール製ですので「手洗い」となるでしょう。
他の特徴としては、「ポリ塩化ビニル(PVC)」は手触りが比較的厚くて硬く、たたむと表面がくっつきやすく、独特のビニール臭がします。
ただ最近は、ユニットバス用カーテンとして使われなくなってきている傾向にあります。
代わりに増えてきたのが「ポリエチレン酢酸ビニル(PEVA)」です。
透明なものから不透明なものまであり、柔らかくて扱いやすく、臭いもあまり気になりません。
ホテルやワンルームのお風呂、100円均一のお店などで見かける、不透明で単色のビニール製シャワーカーテンとしてもお馴染みの素材です。
このタイプは張り付きにくいようにデコボコに加工されているので、1度触ったことがあれば、判断しやすいのではないでしょうか。
しかし、比較になるものがなければ、ビニールかどうか判断しづらいこともあるかもしれません。
もし、どうしても判別がつかない場合には、安全に「手洗い」することをおすすめします。
手洗いのみ!ビニール素材のユニットバス用カーテンの洗い方
素材が分かれば、次は洗い方です。
ビニール製のユニットバス用カーテンを洗うイメージは、お風呂掃除です。
お風呂掃除用の洗剤とスポンジを使って洗いましょう。
まず、フックから外して浴槽の底に広げ、内側と裾を中心に洗います。
洗剤を吹き付けて2~3分置くと汚れが浮き上がりますので、汚れの目立つところがあれば少しおいてから洗いましょう。
ただし、ビニール素材は柔らかいので強くこすると傷が付き、あとから余計に汚れが付きやすくなります。
スポンジは柔らかいもの、あるいは柔らかい面を使い、できるだけ泡と洗剤の力で落とすようにします。
重曹は研磨作用がありますので、柔らかいビニールへの使用は避けた方が無難です。
洗う頻度は週に1度と決めてもいいですし、汚れが気になった時でも構いません。
ただし、カーテンの汚れは浴槽の汚れと同じもの(脂や石鹸かす)ですから、長く放っておくと取れにくくなってしまいます。
できるだけそれを防ぐためには、お風呂から上がる前に毎回カーテンにシャワーを当て、汚れを洗い流す習慣をつけましょう。
その時、汚れの付きやすい裾の方だけでも、手のひらで撫で流いしておくと、きれいな状態が長持ちします。
あとは、できるだけ水分を拭き取るか振り払って落とし、広げてよく乾燥させます。
この時、台所用アルコールを下半分に軽くスプレーして乾かすと、いいカビよけになってくれます。
台所用のアルコールは口に入っても安全ですし、軽い汚れ落としとしても使えますので、ユニットバスに1つ準備しておくと便利です。
ビニール素材のカビは「お風呂用カビ取り剤」で落とす!
ユニットバス用カーテンの汚れで1番困るのが、黒カビです。
表面に発生したカビなら洗うだけで簡単に落ちてくれますが、奥まで広がってしまった黒カビのシミには漂白剤が必要です。
ビニール素材に付いたカビの場合は、お風呂用の強力カビ取り剤で落としましょう。
薬の効果を上げるコツは、表面の汚れを取り、きちんと乾かしておくことです。
使うカビ取り剤は、ジェルタイプでも泡タイプでも構いません。
シャワーカーテンを外して液だれしないように浴槽の底に水平に置き、黒い部分にカビ取り剤を塗り付けます。
そして、15~30分ほどそのまま放置し、その後洗い流します。
その時、気をつけたいのが換気です。
作業を始める15分前くらいから換気扇を回し始め、作業中はもちろん、終わってからも30分は換気をし続けてください。
お風呂用のカビ取り剤は強力ですが、塩素の強い臭いが発生し身体によくありません。
皮膚に付くのもNGですので、マスクや手袋などで身体を守り、もし付着してしまったらすぐに洗い流しましょう。
もし、それでも落ちなければ、ビニールの奥の届かないところまでカビが入り込んでいるということです。
カビ取り剤や洗い方の問題ではありませんので、汚れ落としを諦めるか買い換えるかの検討が必要です。
洗濯機OK!ポリエステル素材のユニットバス用カーテンの洗い方
ポリエステル製であっても、まずは洗濯表示を確認して、洗濯機を使用することができるかを念のため確認しましょう。
その上で、洗濯機で洗えるのであれば、ポリエステル製のユニットバス用カーテンを通常の洗濯のように洗います。
衣類用の洗濯石鹸を使って洗いましょう。
洗濯機を使う場合に注意したいのは、カーテンを屏風だたみにして洗濯ネットに入れることです。
屏風だたみというのは、屏風やセンスのように、端の方から少しずつ裏・表・裏・表とたたんでいくたたみ方のことです。
内になる部分が少なくなるので、洗剤が全体に行き届き、むらなくカーテンを洗うことができます。
また、ネットに入れることによりシワ防止の役目も果たしますし、万が一洗濯機の内壁にへばりついて、水漏れになるようなトラブルも防げます。
手洗いする場合には、優しくもみ洗いをします。
汚れのひどいところは、こちらも傷を付けないように柔らかいスポンジでそっとこすりましょう。
また、基本的に乾燥機は使用不可です。
「乾燥機OK」のものがない訳ではありませんが、数は限られます。
そして、忘れてはならないのは日常のお手入れです。
お風呂上がりにビニール素材と同じ洗い方で汚れを流し、広げて乾かす習慣を身に付けることが大切です。
ポリエステル素材のカビは「衣料用漂白剤」で予防する!
ポリエステル製ユニットバス用カーテンのカビ落としは、ビニール製のように一気にとはいきません。
絵柄があると色落ちしてしまうので、塩素系の強力な漂白剤が使えないのです。
もちろん、カーテンが真っ白なら「塩素系」は使えます。
漂白剤をぬるま湯に入れ、様子を見ながら浸ける時間を調整すればいいのです。
しかし、模様や色が入っている場合には、衣類の洗濯と同じく「塩素系」ではなく効果の穏やかな「色柄もの用(=酸素系)」を使います。
さらに、酸素系漂白剤であってもやはり色が抜けてしまいますので、長時間の浸け置きはあまりおすすめできません。
もし、多少色落ちしても構わないのであれば、カビのシミとカーテンの色の兼ね合いを見ながら浸けることも可能ですが、できればそのような事態は避けたいものです。
幸い、毎回の洗濯時に漂白剤を一緒に使っていけば、薄いカビのシミを取るだけでなく、目に見えないカビ菌に効果的です。
つまり、ある程度のカビ予防ができるのです。
洗い方は衣類と同じで、洗濯機の場合は、洗剤と一緒に漂白剤を入れるだけです。
手洗いの場合には、洗ったあと、薄めの液に10分ほど浸けましょう。
カビのある時間を少しでも減らせるように、一手間加えてみてはいかがでしょうか。
ユニットバス用カーテンのカビ予防のために洗濯しよう!
ビニール製とポリエステル製で素材による洗い方の違いがあります。
もちろん洗濯表示に書いていることが正しいので、素材関係なしに洗濯できるものもあります。
素材でもある程度の洗い方がわかりますので、タグが取れてしまったときなどは、素材を確認してみましょう。
それでも心配であるなら、手洗いをしてください。
そして、カビを生やさないためにも定期的に洗濯して、乾燥させるようにしましょう。
清潔なカーテンで、快適にユニットバスをご利用ください。