リビングのインテリアを素敵にしようと考える時、お部屋の中心にソファを置くことを想像する方も多いのではないでしょうか。
リビングでくつろぐソファというのは確かに素敵なものですが、現在はソファを置かないおしゃれなお部屋を実現している方もたくさんいらっしゃいます。
使いやすいリビングに、ソファは本当に必要なのでしょうか。
ここでは、ソファを置かない選択肢について、メリットとデメリットを踏まえてご紹介します。
リビングにソファを置かないことのメリット
リビングにソファを置かないとなると、「くつろぐ場所がない」「落ち着かない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ソファのないリビングには意外とメリットが多いものなのです。
・リビングが広く開放感がある
・掃除をする時に楽
・子どもの落下を防ぐことができる
・お部屋が散らかりにくい
まず、一番大きなメリットは、何と言ってもお部屋を広く使えるということでしょう。
ソファはくつろげる大きさがある分、お部屋で占める面積も非常に大きいものです。
ソファを置かないだけで、リビングは広々と開放感があり、掃除機も気持ち良く一気にかけることができます。
また、つかまり立ちを始めたばかりの子どもは、ソファによじ登ることができても降りることは難しいと考えます。
ソファからの転落は、小さな子どもにとっては大きな怪我に繋がる可能性もあるでしょう。
さらに、ソファがないことでお部屋が散らかりにくいということもあります。
例えば、仕事から帰ってきて鞄や上着を置く時、ソファがあると「そこへ置いてしまってそのままになる」ということが起きてしまいがちなのです。
床に荷物を置くと「片付けなくては」という意識が働くことも考えられますが、ソファは高さもちょうど良いので、つい物置きにしてしまうことが多いものです。
このように、ソファを置かないというだけで得られるメリットはたくさんあるのです。
リビングにソファを置かないことでデメリットも?
前項でリビングにソファを置かないことによるメリットをご紹介しましたが、メリットが多くてもデメリットがないというわけではありません。
リビングにソファを置かないと、デメリットもいくつかあります。
・お客さまに座っていただく場所に悩む
・フローリングだと直接座るのは硬いと感じる
・リビングのインテリアが決まらない
家族だけで過ごす場合には、リビングで立っても座っても寝転んでも、個人個人が思いのままにくつろぐことができます。
しかし、お客様をお部屋に通す場合、ソファやクッションなどがないと、どこへ座っていただけば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
和室の客間など、座布団をおすすめできる場所であれば良いのですが、フローリングの上だと直接座っていただくのは硬くて申し訳ないという気持ちになってしまうかもしれません。
床の硬さ対策には、ソファに替わるクッションやラグなどが必要となります。
さらに、ソファがあるとリビングのインテリアがまとまりやすいのですが、広々と空いている空間だとおしゃれなインテリアに見せるためにはそれなりに工夫が必要となります。
もちろん、これらのデメリットは工夫次第で変えることはできますが、ソファを置いたほうが早いと考える方もいらっしゃるかもしれません。
ソファなしリビングのデメリットを解消するには?
さて、リビングにソファを置かないデメリットをご紹介しましたが、デメリットを解消するにはどのようにしたら良いのでしょうか。
お客様をお通しすることができて、硬い床にも座らずに済む一番簡単な方法として、ダイニングセットを置くことをおすすめします。
ダイニングテーブルにも様々な種類があり、食事を取るためだけのシンプルな作りのものがあれば、くつろぐことも想定している、ゆったりとした作りのおしゃれなものもあります。
ダイニングとリビングがひと繋がりの空間になっているのなら、ソファを置かない分はスペースに余裕があるので、少し大きめのおしゃれなダイニングセットを置いてみるのも良いのではないでしょうか。
中でも特におすすめしたいのは、イスにひじ掛けの付いているソファタイプのダイニングセットです。
ソファタイプのイスを採用しているダイニングセットは、全体的に高さのないロータイプが多く、圧迫感を感じることのない作りが多いものです。
食事を取った後にそのままくつろぐこともできますし、くつろげるタイプのイスはお客様をお通ししても違和感はないと考えます。
家族が多い場合には、イスの数が増える分ダイニングテーブルが大きくなってしまうので、スペースを節約するためにも、テーブルの片側だけをベンチタイプのイスにしてみるのも良いです。
もう片側は、やはりお客様をお通しすることを考えて、ひじ掛けタイプのイスを用意しておくほうが無難と言えます。
腰痛や足に痛みを抱えている方は特に、座る時に負担のないダイニングセットを置くと快適に過ごすことができます。
日本ならではのリビング!ちゃぶ台生活もおすすめ
ソファを置かないデメリットを解消するもうひとつの方法として、昔ながらのちゃぶ台を置いて床に座るスタイルがあります。
ソファをなくしてお部屋を広くしたのに、ダイニングテーブルを置くと狭くなってしまうのは嫌だと感じる方もいらっしゃいますよね。
それならば、食事はカウンターで取ったりコンパクトなダイニングテーブルを置くことにして、お客様は別の形でお通しするのも良いでしょう。
もちろん、ちゃぶ台で食事をするのも良いですね。
ちゃぶ台に座布団を合わせるか、座椅子を置いて座る形をとればお客様をお通しすることに違和感がありません。
床に直接座るのは、室内で靴を履かない日本ならではのスタイルですから、かえって落ち着くと感じる方も多いのではないでしょうか。
ただし、その場合には床の硬さをやわらげる必要があります。
例えば、厚手の絨毯やラグを敷いたり、座布団や座椅子を当て心地の良いものにして、座った時にできるだけ床の硬さを直に感じることのないようにしましょう。
座椅子の中には、立座りをサポートしてくれるタイプもありますから、高齢者の方や脚の悪い方でも座りやすいものを選ぶことができます。
リビング側にだけ置き畳を敷いて、和の空間を作ってみるのもおすすめです。
ものを置くとその分掃除の手間は増えますが、ソファとは違いちゃぶ台は立てかけることができますし、座椅子や座布団は重ねて片付けることが可能です。
疲れた時には、ごろりと寝そべることができるのも、畳ならではの楽しみ方と言えるでしょう。
ソファの代わりにリビングに置きたい家具や雑貨
ここでは、ソファを置かないリビングにおすすめの家具や雑貨をご紹介しましょう。
●ビーズクッション
ソファの代わりにこちらを利用している方も多いのではないでしょうか。
近年、全身を預けられるような大型のビーズクッションの人気が高くなっています。
座り心地はソファ以上という声も多く聞かれています。
●パーソナルチェア
一人で深く腰掛けることのできるパーソナルチェアは、座り心地が良く、ソファほどスペースをとることのない贅沢なイスです。
シンプルなものであれば女性一人で動かすことも可能なので、ソファよりも掃除はしやすいと考えます。
●ホットカーペット
冬に限ってではありますが、ホットカーペットがあるなら断然床座生活がおすすめです。
ソファがあるとホットカーペットの暖かさを存分に味わうことができません。
●こたつ
やはり冬に限りますが、近年は和の空間を作らなくても洋室に合うこたつがたくさん販売されています。
こたつ布団とカバーでインテリアを楽しむこともできます。
ソファを置かないリビングの使い方
リビングにソファを置かないことで広く開放的になることを述べましたが、せっかくなので余った空間を別のことに使ってみてはいかがでしょうか。
例えば、リビングやダイニングの近くに家事室があると便利なものです。
家事室を単体で作るのはスペース的に難しくても、リビングの空いたスペースにデスクを置いてチェストなどで区切るだけの家事室ならばすぐにでも作ることができます。
アイロンをかけたり洗濯物を畳んだり、レシピの整理なども楽しくできそうです。
時間帯を分けて書斎として使えば、一石二鳥の使い方と言えます。
また、リビングの片隅にキッズスペースを作るのも良いでしょう。
腰くらいの高さの小さな本棚でお部屋を区切り、中に絵本を入れて小さなお部屋にしてみましょう。
子どもは小さいので外が見えずに遊びに集中することができますし、親からは中が見えるので安心して子どもを見守ることができます。
遊びだけではなく、天蓋付きのカーテンなどを天井から吊るして、お昼寝のスペースを兼ねても良いでしょう。
さらに、ペットを飼っている方なら、キッズスペースではなくペットスペースを作っても楽しいかもしれません。
キャットタワーや大型のケージなど、スペースの関係で諦めていたものを置くこともできるようになります。
過ごしやすいリビングに決まりはない
ソファを置かないリビングにメリットはたくさんあり、楽しみ方もたくさんあることが分かりました。
しかし、スペースに余裕があったりのんびりと座ってくつろぎたい方はソファを置いたリビングも良いでしょう。
家族みんなが笑ってくつろげる、そんな過ごしやすいリビングを作ってみてください。