古めかしい、使いにくいなどという理由から避けられがちであった和室ですが、近年では、その落ち着いた雰囲気の良さがあらためて見直されています。
和室で座るときに使う家具といえば、座椅子を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はソファも和室で使用することができますよ。
今回は、和室に置くなら座椅子とソファのどちらが良いのか、それぞれのメリット・デメリットを挙げながらご説明しましょう。
和室に置くならやはり座椅子?ソファは和室に合う?
和室に置く家具というと、ちゃぶ台や座椅子など、いかにも和風なものをイメージする方も多いでしょう。
これらの家具は、古くから和室で使用されており、畳の上で生活するのに使い勝手の良いものばかりです。
しかし一方で、和のテイストが強すぎると古臭く、おしゃれに感じないという方もいるかもしれません。
そのような場合は、和室にソファを置いてみるのも良いでしょう。
洋風の家具であるソファは、和室には合わないと思われるかもしれませんが、材質や色合いを考慮すれば和室に置いても違和感なく使用できます。
和と洋のコラボレーションによって、和モダンな雰囲気をつくり出せますよ。
和室は本来、畳の上に直接座ることを考えて設計されているので、視線が低くなるようなローソファやフロアソファが取り入れやすいです。
材質は革のようなパリッとしたものよりも柔らかい布素材が良く、色はブラウンやグリーン、グレーなど、ナチュラルで淡い色が和室に合わせやすいでしょう。
和室に座椅子を置くメリットとデメリット
では、和室に座椅子を置くメリットとデメリットをお話ししましょう。
〈メリット〉
・コンパクトでスペースを取らない
座椅子は基本的に一人掛け用のコンパクトなもので、和室が狭くてもあまりスペースを取りません。
一人暮らしの部屋でも使用しやすい家具だといえます。
・リクライニング機能付きのものが多い
背もたれの角度を変えられるリクライニング機能付きの座椅子が多く、自分の好きなように角度を変えてリラックスすることができます。
座面と背もたれをまっすぐにできるタイプであれば、その上で寝転ぶことも可能です。
・移動、片付けが簡単
軽いため持ち運びが簡単で、広いスペースが必要なときや掃除するときなどにすぐ移動できます。
〈デメリット〉
・耐久性が低い
リクライニング機能付きのものが多いこともあり、背もたれが壊れやすいなど、ソファと比べて耐久性はあまり高くありません。
・人数分を揃える必要がある
座椅子は一人掛け用が多いので、家族で住んでいる場合などは、複数台用意しなくてはいけないこともあります。
1台ずつの値段はソファよりリーズナブルでも、結局、合計するとソファ以上のコストがかかってしまう可能性があるでしょう。
和室にソファを置くのはこんなメリット・デメリットが!
次に、和室にソファを置く場合のメリット・デメリットをご説明しましょう。
〈メリット〉
・おしゃれな部屋にできる
座椅子と比べてデザイン性の高いものが多く、部屋をおしゃれにコーディネートしたい方におすすめです。
和の雰囲気の中に洋風の家具を取り入れることで、モダンテイストになり、個性的な部屋をつくることができます。
・家族みんなで座れる
大きいソファが1台あれば、家族みんなで座ることができるので、特に和室をリビングとする場合に役立つでしょう。
来客時にも対応しやすいです。
・寝転んでリラックスできる
和室で寝転んでゆっくりしたいという場合は、ソファがあると良いでしょう。
畳の上で直に寝転んだり、背もたれを倒した座椅子の上で寝転んだりすることもできますが、長時間ゴロゴロするのであれば、体への負担が少ないソファに軍配が上がります。
〈デメリット〉
・大きいので動かしにくく、場所を取る
ソファは大型の家具なので、座椅子のように気軽に運ぶことができません。
配置換えをしたいと思っても、なかなか簡単にはできないでしょう。
また、狭い和室に置くと圧迫感が生まれてしまうかもしれません。
・座椅子に比べて初期コストが高い
1台あたりの価格は、座椅子と比べるとソファのほうが高いことが多いです。
先述の通り、家族全員分の座椅子を揃えるとなると話は変わりますが、一人暮らしの場合などは座椅子を置いたほうが安く済むでしょう。
ソファを畳の上に置く際の注意
和室にソファを置く場合は、注意しなくてはいけないことがあります。
先ほど、ソファは大型家具なので、座椅子と比べて動かしにくいというお話をしました。
すなわち、長い間、同じ場所に置きっぱなしになりがちということです。
すると、以下のようなトラブルが発生することがあります。
●畳が傷む
重い家具であるソファを畳の上に置きっぱなしにすると、畳が傷んでしまいます。
特に、4本の脚がついたソファは、それぞれの脚に重さが集中してしまい、その下の畳が傷む原因となりやすいです。
脚がなく床に直置きするフロアソファや、2本ずつ脚が繋がっている「畳ずり」のソファなどは、重さを分散できるので畳が傷みにくいでしょう。
●カビが生えやすい
「畳が傷むのなら、下にラグを敷けば良いのでは?」と思われた方もいるかもしれません。
しかし、天然のイ草を使用している畳は、ラグを敷いて通気性が悪くなるとカビが生えてしまうこともあります。
フロアソファも、ソファの下に空間がなく通気性が悪いので、同様にカビが生えやすくなってしまいます。
定期的に、風通しの良いところにソファを立てかけたり、ソファを持ち上げたりして空気を通してあげることが大事です。
座り心地が良くておすすめの座椅子を紹介!
ここまで、和室に座椅子とソファを置くことの、それぞれのメリット・デメリットをご説明してきました。
最後に、それぞれおすすめの商品をご紹介しましょう。
まずは座椅子からです。
【ニトリ:コンパクトつながるポケットコイル座椅子(クーンS)】
参考価格:6,101円(税込)
コンパクトなサイズでありながら、座面にポケットコイルを使用しておりソファのような座り心地を味わえる座椅子です。
面ファスナーで連結できるので、複数台あれば繋げて横に長くすることもできますよ。
【ニトリ:首リクライニング座椅子(ウィン)】
参考価格:3,990円(税込)
こちらはリクライニング機能に優れた座椅子です。
背もたれの角度を調整できる他、頭部を14段階リクライニングできるので、ちょうど良い角度でしっかりと首を支えてくれます。
【LOWYA:1億円座椅子 42段ギア搭載 Lサイズ】
参考価格:8,990円(税込)
頭から脚まで支えてくれる、とても長いサイズの座椅子です。
フットリクライニング機能も付いているので、脚が疲れたときは脚を高くして寝転べるようにするなど、くつろげる姿勢を自在につくれます。
ちなみに、商品名に含まれる1億円とは、これまでのトータル売上額のことらしいですよ。
和室にも置きやすいソファは?
続いて、和室に置きやすいおすすめのソファをご紹介します。
【ニトリ:ゆったりリクライニングもできるポケット付きロータイプコーナーソファ3点セット(布)】
参考価格:15,176円(税込)
3種類のパーツに分かれているフロアソファで、横一列に並べたり、コーナーソファにしたり、分けて対面に置いたりなど、使いやすいように配置することが可能です。
細かい角度調整はできないものの、背もたれを倒すことができるので寝転ぶのにもぴったりです。
【LOWYA:3人掛け 座椅子 肉厚 リクライニング フロアソファ】
参考価格:22,990円(税込)
もこもことした、厚みのある座面が特徴的なフロアソファです。
見た目の可愛さだけでなく、座椅子のようなリクライニング機能も付いていて実用性もばっちり。
背もたれを倒してフラットにすれば、来客用の簡易ベッドにもなります。
【COMFORT STYLE:3Pソファ オランゴ】
参考価格:148,000円(税込)
脚部にウォールナットの無垢材を使用した、上品な雰囲気のローソファです。
2本の脚が繋がっている「畳ずり」になっており、畳を傷めにくいうえ、通気性も良いのが嬉しいポイントです。
座椅子とソファそれぞれのメリット・デメリットを理解しておこう
今回は、座椅子とソファのそれぞれについて、和室に置く場合のメリット・デメリットをご説明しました。
どちらを置くか迷っている方は、両方のメリットとデメリットを理解したうえで選ぶようにしましょう。
また、さまざまな機能を持ったおすすめの座椅子とソファもご紹介しましたので、ぜひ参考にしてみてください。