家の中で大きく場所をとる家具といえば、ソファを思い浮かべる方も多いでしょう。
ソファはその存在感から自然と置く場所が決まってしまいがちですが、「棚を置く」というちょっとした工夫次第で、お部屋の真ん中でもしっくりとくる素敵なレイアウトにすることができます。
普段あまり気にすることのないソファの裏側を利用して、おしゃれ度アップを目指してみましょう。
ソファはリビングとダイニングの間仕切りに効果的!
一般的にソファを置く場所はリビングのコーナーや壁際であることが多く、裏側を見せることは少ないものです。
しかし、お部屋の形が縦長の長方形であったり、入り口や窓の位置によっては壁際に置けない場合もあります。
そんな時、ダイニングとリビングの中間にソファを配置する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
消去法でその置き方にしている方もいらっしゃるかもしれませんが、実はソファをリビングとダイニングの間に置くのは、お部屋の間仕切りとして効果的な使い方となります。
近年の住宅は、LDKが一続きとなっている一体型のリビングダイニングが主流です。
キッチン自体は対面式だと仕切り代わりになりますし、壁付けキッチンでもカウンターやキッチンボードで仕切ることは多くあります。
また、L字型リビングならば、リビングとダイニングをお部屋の位置で分けることができていますが、長方形や正方形のリビングだと「ここからリビング」という明確な線引きができません。
生活にメリハリを付けたり、食事場所とくつろぐ場所を明確に分けるためにも間仕切りは欲しいところです。
とはいえ、カーテンや背の高い家具を使用してしまうと圧迫感があり、リビングもダイニングも狭く見えてしまう可能性があります。
その点、背の低いソファならば視線が抜けるので、圧迫感を感じさせることもありません。
実は、お部屋の中心に間仕切りとして据えられたソファの裏で、棚を活かすことができるのです。
ソファのサイズに合わせた飾り棚でおしゃれ度アップ
それでは早速、ソファの裏に置きたい棚をご紹介しましょう。
リビングとダイニングの間にあるソファ裏におすすめしたいのは、オープンラックの飾り棚です。
高さはソファの高さに合わせたものを選び、幅もソファと同じくらいの幅を選ぶとスッキリとします。
L字型のコーナーソファを置いている場合には、そのままソファを囲うように飾り棚もL字にすると良いでしょう。
色味はソファに合わせるとスッキリとして見えますが、白いソファにあえてダークブラウンの棚など濃淡を合わせて使うと、アクセントになって素敵なものです。
飾り棚としてラックを置く時には、あまり細かい仕切りがないほうが美しく見えます。
例えば、ソファに合わせるのならラックは2段くらいに収めて、仕切りは1~2枚くらいあれば十分です。
また、置くものにも気を配る必要があります。
リビングに向けたソファの裏側の棚ということは、ダイニング側からは真っ直ぐに見えるということになります。
せっかくおしゃれな棚を作っても、ゴチャゴチャとあれこれ詰め込んだ飾り棚はお部屋が散らかって見えます。
棚の上には観葉植物を飾って、中にはお気に入りのグラスや食器などを飾ると、ダイニングと統一感が出て素敵なのではないでしょうか。
ソファの裏には本棚を置いてくつろぎムードに
ソファの裏へ合わせる棚の用途として、次におすすめするのは本棚です。
ダイニングで食事を終えた後、本棚から本を抜いてそのままソファにくつろぐというのは、とても気持ちの良いものです。
棚の上には置き型のライトを設置すれば、本を読む時の専用ライトとして活躍してくれるでしょう。
また、子ども用の絵本を置くのも良いでしょう。
ソファと同じサイズの棚であれば子どもでも十分に手が届きます。
食事を終えてから絵本を持ってリビングへ移動することでメリハリがついて、ダイニングテーブルは食事をするところだと自然に理解できるようになるかもしれません。
また、本棚がせっかくダイニング側を向いているのなら、レシピ本もぜひ収納しておきたいところです。
献立に悩む時など、本棚からレシピを抜いてダイニングテーブルでお茶を飲みながらゆっくりと眺める、という使い方も便利なものです。
また、本と併せてお気に入りのCDやDVDを並べてみるのも便利です。
テレビを点けるのも良いのですが、たまにはテレビを消して音楽を聴きながら、のんびりと読書をしてみるのも良いものです。
あるいは、本とDVDをその日の気分で選んで食後のゆったりとした時間を過ごせば、とても贅沢な時間の使い方となりそうです。
ソファ裏のデスクはちょっとした作業場に
ここまでは単体で使用する棚をご紹介しましたが、ここでおすすめするのは棚や引き出しの付いたデスクです。
ソファの裏にデスクを置くことで、家事室の代わりとなるちょっとした作業台を作ることができます。
例えば、縫いものをしたりアイロンをかけたり、ダイニングテーブルには広げられない作業をするのにソファの裏はちょうど良い位置にあります。
洗濯物を畳むなど危険ではない作業の時には、テレビを楽しみながら行うこともできて、家事も楽しくなるのではないでしょうか。
デスクの高さは、やはりソファの背もたれと合わせたほうが見映えは良いのですが、ロータイプのソファの時は高さを合わせてしまうとデスクとしては低すぎるので、デスクの使いやすい高さを優先したほうが良いでしょう。
デスクといっても、奥行きを大きく取ると少し見栄えが悪くなりますし、ダイニング側の空間を圧迫してしまうので、カウンター状の横長のタイプが使いやすいと考えられます。
また、使用するイスも背もたれのないスツールタイプのイスを選び、使用しない時にはデスクの下へ完全にしまい込めるほうがスッキリとして見えるでしょう。
イスを入れるスペースを確保したら、左右はラックか引き出しにしておくと、使い勝手はさらに良くなります。
デスクを作業台にできれば、ダイニングテーブルやソファの上にものを置きっぱなしにすることもなく、お部屋自体を美しく保つことができるのではないでしょうか。
ソファ裏の棚は子ども専用の棚としても活躍!
さて、ここまではリビングとダイニングの間仕切りとしたソファの裏に、棚を置くことを想定して使い方をご紹介してきました。
しかし、ダイニングスペースで食事をしないというケースもあるでしょう。
どの家でも必ずダイニングテーブルを置いているというわけではありません。
リビングダイニング兼用のソファでできているテーブルセットもありますし、食事はソファ前にあるローテーブルを使用している家庭もあるでしょう。
その場合は、ソファの裏側に空間があることになります。
そんな時には、ソファ裏にラグやジョイントマットを敷いてキッズスペースを作り、ソファ裏の棚を子どものおもちゃ入れとしてみてはいかがでしょうか。
先ほど「絵本が子どもでも届きやすい」ということを述べましたが、ソファの高さに合わせた棚は、小さな子どもにとって使い勝手の良い高さです。
そのため、自分でおもちゃや絵本を取り出しやすく、好きな時に好きなように遊ぶことができます。
ただし、おもちゃをいつもきれいな状態にしておくのは難しいので、おもちゃ入れとするのならオープンラックよりも、扉やカーテン付きのラックにしたほうがお部屋をきれいに見せることができそうです。
ソファの裏側が見えていると、シンプル過ぎて寂しいような気がしますが、このように棚やデスクを付けるだけで違う空間に見えるのが良いですね。
壁付けのソファでも棚を置くだけで雰囲気は変わる!
最後に、一般的な壁付けソファの裏側について考えてみましょう。
できるだけお部屋を広く見せるために、ソファを思いきり壁際に寄せている方も多いのではないでしょうか。
しかし、20cm程度でも良いのでスペースを空けて、壁とソファの間にも棚を設置してみてはいかがでしょうか。
壁との間に棚を設置する場合には、凝ったものでなくても構いません。
棚上だけを使用することになるので、下へ向けたコノ字の簡単な棚でも十分使えます。
特に、ソファの裏にコンセントがあるような場合には、ソファをコンセントと密着させないので、発火の危険も軽減できます。
また、棚にケーブル用の穴があるものを選べば、棚の上で携帯電話を充電するなどコンセントをしっかりと使用することができます。
お部屋に緑が欲しい時には、小さな観葉植物などをソファの後ろに飾れば見映えは良くなり、明るい雰囲気のお部屋にできるでしょう。
また、あえてソファよりも低めの棚を設置し、ライトを置くことで簡単に間接照明とすることができます。
ソファ裏が明るければ、お部屋全体が明るく感じられます。
壁際だからこそ、はみ出さないようにピッタリとした棚を置きたい場合には、自分で板を切り出して作ってみるのも良いですね。
ソファ裏はインテリアを楽しむ絶好の場所
ソファの裏はつるりとしていて少し寂しい印象を与えることもあるため、そのままだとお部屋のインテリアがしっくりと来ないと感じることがあるかもしれません。
しかし、様々な形の棚を置くだけで見た目にもおしゃれになりますし、実用性も十分に兼ね備えることができます。
リビングにソファがあるのなら、その裏を利用して収納にしてみてはいかがでしょうか。